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【投機の流儀】来年アメリカ大統領選挙は日本にとって好都合な大統領が誕生することはあり得ない。だが、ヒラリー・クリントンガ出れば急変する

【今週号の目次】
第1部 当面の市況

(1)2万3500円という「心理的節目」でのこと
(2)三尊天井形成か高値更新か?
(3)世界株高の中に厳しい選別
(4)先週週初は一時470円幅の上昇
(5)9月以降海外投資家は1.6兆円の買い越し、国内金融機関は1.5兆円の売り越
(6)大国の大統領が意図的に「株価操作」をするという先進国が他にあろうか
(7)NYはSP500もダウも史上最高値
(8)出遅れ銘柄群・割安株(バリュー株)の見直し買いの気運
(9)「株高ムードが高まる中で、わずかな変化も見逃したくないという投資家心理を映し出している」
第2部 中長期の見方
(1)トランプの再選はなるか?トランプへの評価が真っ二つに割れている
(2)来年アメリカ大統領選挙は日本にとって好都合な大統領が誕生することはあり得ない。だが、ヒラリー・クリントンガ出れば急変する
(3)長期投資についての一言:
(4)日本企業の決算発表の概観
(5)中長期の見方:経常利益は6年連続で過去最高を記録したが純益は2期連続減少。これは金融危機以来のことだ。
(6)円ドル相場
(7)北方領土問題についての小池都知事の投げた「劇場型政治」の波紋
第3部 「あの人々は今」、どう語っているか
①野村総研・高尾義一氏
②野村総研リチャード・クー氏
③野村証券・植草一秀氏 元京都大学助教授・野村證券・早稲田大学教授の植草氏
④長谷川慶太郎氏
⑤孤高のエコノミスト下村治氏
⑥キッシンジャー
第4部 「合理的市場仮説」
(1)合理的市場仮説
(2)合理的市場仮説論者が好んで使う事例

第1部 当面の市況

(1)2万3500円という「心理的節目」でのこと
週末8日は小幅ながら続伸し、2万3500円という「心理的節目」をザラバ中に瞬間上回る250円幅の上昇を演じたが、終値はしぼんで引けた。
SQ値は2万3637円であり、それはザラ場高値が2万3591円までしかないので所謂「幻のSQ値」として存在しない価格で決まり、それをクリアできなかった。こういう時は多少でも相場は荒れるというアノマリーがあった。昨年、10月10日にNYでは▲821ドルという急落があり、日本時間で10月11日には日経平均が▲915円という日があり、これが10月2日の大天井2万4400円から12月25日の「当面の陰の極」の一瞬1万9000円割れまで▲5,500円を演じた途中の2万3500円の節目だった。そこから満1年1ヶ月後の11月8日に、その2万3500円を一瞬クリアした。

ところで「幻のSQ値」のこの日には個人投資家のダブルインバース(日経平均が下がればその下降率以上に儲かる仕組み。したがってこれを買うということは空売りをしているに等しい)を大量に個人投資家は買って、それを担保にして日経レバの空売りをかけている人が多いという話しだ。したがって、下がれば喜ぶ人々が個人投資家では少なからずいるということになる。このダブルインバースの買い玉は史上最高であり、つまり空売りが史上最高を示しているということを示している。

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