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【投機の流儀】所謂「悪い円安」
第1部 当面の市況
(1)先週の日経平均は下値では25日線をなんとか維持し、保合いの動きへの移る気か
先週末の米国市場は休場。尚、日経先物夜間取引は27040円、週末現物値より50円程度安いところで取引を終えている。
先週号(2022.4.10号)では『上値は200日移動平均線、下値は25日移動平均線の範囲内での保合い相場に入ってゆけるか、それとも25日線割れで再度3/9安値に対する二番底形成へと向かうのか、現金ポジションを高めて冷静に見極める局面に入ってきている。』と指摘した。先週の日経平均は下値では25日線をなんとか維持し、保合いの動きへの移ろうとしている。
先週末で2022年相場は70営業日が経過、日経平均株価の騰落率は▲5.9%となっている。(*昨年大納会終値比、配当落分は考慮しない)
個別株では、レーザーテック(▲48.3%)・日本電産(▲35.6%)・ソニー(▲22.5%)・東京エレクトロン(▲18.7%)・村田製作所(▲16.3%)と、コロナ相場を牽引してきたハイテク銘柄は軒並み大きな調整を余儀なくされている。
一方で、三菱重工業(+63.2%)・東京電力(+62.6%)・住友鉱(+45.5%)・三菱UFJ(+20.3%)・三井物産(+20.3%)・日本製鉄(+12.8%)と、逆二極化の動きが顕著となっている。
相場を単純に考えれば、買いたい人が多ければ上昇し、売りたい人が多ければ下落するだけである。
三菱重工業はコロナショックからの反発局面で多くの銘柄と同様に反発したが、その後は軟調で、昨年12月に大勢下限水準(2500円水準)まで再度調整。ハイテク株が人気化する中で、投資家から見放された冬の時代にあった。
上昇の前に多くの投資家から売られ下落し、持っている投資家が少なくなった中、そこに国防・エネルギー政策のテーマが浮上し買いたい投資家が増え、大きな上昇に繋がっている。
期待で多くの投資家に買われた銘柄、特にハイテク株の高値で買っている投資家の需給整理は未了感があり、冬の時代はまだ続くと考えておく方が無難であろう。それは更なる値幅調整(深押し)となるか、横ばいでの日柄調整となるかとなるかは、まだ判断できない。
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