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【投機の流儀】荒天に備え高配当株を持つ

第1部 当面の市況

(1)週末の様相から
先週末の米国市場は、ウォラーFRB理事が講演で「次回のFOMC(1/31-2/1)では0.25%の利上げを望む」と発言し上げ幅を拡大し、NYダウは3万3375ドル前日比330(1.0%)高、ナスダック指数は1万1140ポイントで前日比288(2.6%)高となった。
昨年末(12月30日終値)から2023年1月20日終値の騰落では、NYダウ(+0.6%)・NASDAQ(+6.2%)と、米国市場では金利の先高観後退によりハイテクの出遅れ修正の動きとなっている。

為替市場では一時130円台となるドル高円安の動きで、夜間取引の日経平均先物は26890円と、週末現物終値より340円程度の高い。

週明けは買い先行で始まろう。週末の日本市場は、朝方は前日の米株安によって下げで始まったが、売り一巡後は小幅ながら上昇に転じた。中国経済の回復期待(ゼロコロナ政策の終了による景気回復感)により関連銘柄が上昇した。代表的なものが日本製鉄(5401)の73円高であったろう。これは本稿1月1日号で今年の中心銘柄の一つになり得ると述べてから100円の大台を4回変えて2,600円台の株になってしまった。この銘柄は中国関連の代表であり景気敏感株の代表でもある(したがって、下げに転じた時も速いと思わなければならない)。

岸田首相がコロナの感染症法の扱いを「5類」(季節性インフルエンザと同じ)へ今春に移すと指示したので、国内経済の回復を期待して「コロナが終われば確実に回復する企業群」と「動画」で何度も述べてきた銘柄群が上がった。具体的には、ANAの54円高や三越の56円高である。特に三越は出発点から見れば約2倍になっている。

明るい面だけを拾ったが週末現在の日経平均は25日線とピッタリ同じで乖離率はプラスマイナスゼロ、騰落レシオは96%台というところであった。売買金額から言っても売買株数から言っても本格的な中間反騰ではない。

一方、総務省の発表によれば12月の物価は41年ぶりの4.0%上昇、2022年の通年は2.3%だった。
東電が30%の値上げを経産省に申請するという。

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