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【投機の流儀 セレクション】米株に黄色信号

ニューヨークのダウ輸送株平均(物流など景気敏感株で構成される指数)は低迷が深まり、米経済に対する投資家の懸念が滲んでいる。
一方、小型株指数のラッセル2000株価指数は下げが加速し、S&P500種株価指数に対する比率がITバブル崩壊以来、最低の水準に落ち込んだ。7月高値からの下落率が「調整局面入りとされる10%」を超えた。地合いの弱さを示す指標として、市場参加者が注目するものである。

これは米株の先行指標に黄色信号が灯っていると見て良いし、また米株は米景気に対する先行指標でもあるから、米景気のリセッションに対する先行指標のそのまた先行指標が黄色信号と言うことは、米株がリセッションに入ることを市場では暗黙のうちに承知し始めたということになる。

但し何度も言うように、アメリカはリセッション対する対応が世界一と言っていいほど巧みで早い。そして、景気後退期間が日本に比べて極めて短い。景気後退期にこそ株は買わないといけないと思っていると、すぐに景気後退期を脱する。驚くほど早い。

【今週号の目次】

第1部;当面の市況
(1)市況コメント
(2)10月の日本株市場はこんなだった。
(3)10月後半は海外勢僅かに売り越し、国内個人は買い越し
(4)25日移動平均と騰落レシオと日経VI
(5)米株に黄色信号
(6)日銀、来年春先に利上げか?
(7)過熱気味の景気とインフレが続くならば、最終的にFRBはショック療法を承知の上でも引き締めをせねばならないだろう(R・クー氏の見方)
(8)FRBの利上げは「終結宣言なき休止」に入った。

第2部;中長期の見方
(1)岸田政権は、安倍政権のように経済を引っ張っていけるか?
(2)賃上げ・企業業績・貯蓄から投資へ・金利─「理想買いとしての青春期相場」から「実勢と実態を買う壮年期相場」へ
(3)日銀が、本格的な政策修正に着手することができるためには・・・
(4)「貯蓄から投資へ」の結果、起きる「地殻変動」
(5)市場が気にするFRBの利上げ問題
(6)イスラエル対パレスチナ・ガザ地区との戦争で、石油ショックの再来はない。
(7)1ドル150円前後という水準はいつまで続くか?
(8)三期目に入った習近平
(9)トップ世論調査会社がトランプ元大統領の圧倒的勝利を予想
(10)米GDP、年率4.9%増
(11)基準地価、85市町村がバブル期の1990年を上回った。

【プロフィール】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年シンガポール生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券入社後、1974年に同社支店長。退社後、三井ホーム九州支店長に、1990年、常務取締役・兼・三井ホームエンジニアリング社長。2001年、同社を退社し、産業能率大学講師、2004年武蔵野学院大学教授。現在同大学大学院教授、同大学名誉教授。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は現職の投資家。投資歴57年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築、晩年は現役投資家で且つ「研究者」として大学院で実用経済学を講義。
趣味は狩猟(長野県下伊那郡で1シーズンに鹿、猪を3~5頭)、ゴルフ(オフィシャルHDCP12)、居合(古流4段、全日本剣道連盟3段)。一番の趣味は何と言っても金融市場で金融資産を増やすこと。
著書『投機学入門』『投資詐欺』(講談社)など多数。
ツイッター https://twitter.com/toukinoryugi

【著書】
『賢者の投資、愚者の投資』
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『投資で勝ち続ける賢者の習慣』
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『投機学入門 不滅の相場常勝哲学』(電子書籍)
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その他、著書多数。以下よりご覧ください。
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