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【投機の流儀 セレクション】荒天に備え高配当株を持つ

これは日経ヴェリタス紙1月15日号の特集の基本的な考え方である。2022年は高配当株が強さと安定感を見せた年だった。その実例を色々と列挙して、今年は株式市場の不安定が見込まれるが、高配当株投資にとっては逆にチャンスになり得るという旨の特集である。

財務内容が良く収益が安定している銘柄を選ぶことであり、それはある程度の大型株で出来高が多くなければならないという考え方。そうするとジョン・テンプルトンが言った「PERが10倍以下でPBRが0.8倍以下で利回りが7%以上」という条件は、例えば日本製鉄はその三つの条件を全て備えている。
したがって、1月1日号で本稿は日本製鉄が中心銘柄の一つになるのではないかと述べたが、株式市場は気が早くて大発会の日に2,200円台のものが7営業日で100円の大台を3回変わって2,500円台になり、その後2600円台の株になった、という状態を呈した。
ところが、鉄鋼株の収益は実は安定性が低い。景気敏感株である。景気が悪い時には収益が落ちる。それに対してNTTなどは財務内容が良くて収益も安定性がある。そういうことで収益の構造が安定的で財務内容も良く、配当性向も低い。こういうものも選ぼうという提案である。

【今週の目次】
第1部 当面の市況

(1)週末の様相から
(2)日銀、政策決定会合で金融緩和の当面維持を決めた
(3)今後何回もある「日銀トレード」
(4)当面、投機筋が仕掛けるタイミング
(5)輸出関連の主力銘柄が買われた日もあった
(6)コロナ感染収束後の回復に期待される中国
(7)年初から日本株が出遅れている
(8)日本では銀行株が昨年来、軒並み新高値をとってきているが、米銀行大手はそろって減益決算を発表
(9)荒天に備え高配当株を持つ
(10)「有事のキン」8ヶ月ぶりに高値
第2部 中長期の見方
(1)2023年に抱えるコロナ、ウクライナ侵攻、欧米の利上げ、世界経済の行方などと並ぶ大きなリスクの一つは中国の衰退
(2)米景気、過去50年間でほとんど例外のないアノマリー
(3)防衛費増額の「進め方の失敗」は「国防の決め方・進め方」と同じ失敗
(4)この30年間の日本の衰退傾向(本稿1月1日号第2部(12))の追加―――嘆いてばかりではない、解決策はある
(5)「分配と成長の好循環」はここから始まる
(6)「失われた30年」の後半の3分の2は経済審議会の消滅のように経済計画を多面的に練る仕組みがなくなったからだ
(7)日本に強み
(8)日米同盟は新段階に入った
(9)アメリカの世紀は終わってない
(10)宇宙戦争が現実味を増す中国の脅威
第3部 読者との交信蘭

【プロフィール】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年シンガポール生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券入社後、1974年に同社支店長。退社後、三井ホーム九州支店長に、1990年、常務取締役・兼・三井ホームエンジニアリング社長。2001年、同社を退社し、産業能率大学講師、2004年武蔵野学院大学教授。現在同大学大学院教授、同大学名誉教授。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は現職の投資家。投資歴57年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築、晩年は現役投資家で且つ「研究者」として大学院で実用経済学を講義。
趣味は狩猟(長野県下伊那郡で1シーズンに鹿、猪を3~5頭)、ゴルフ(オフィシャルHDCP12)、居合(古流4段、全日本剣道連盟3段)。一番の趣味は何と言っても金融市場で金融資産を増やすこと。
著書『投機学入門』『投資詐欺』(講談社)など多数。
ツイッター https://twitter.com/toukinoryugi

【著書】
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