《TALK》芽依と颯太
同じパート先の2人は
割と仲良しでクリスマス→元旦の
スーパー装飾入替を2人でやりました。
「颯太くん、クリスマス何したの?」
「いや、仕事ですけど」
「夜だよ、よる!なんかほら、一応モテるじゃん!」
「あー…。俺マジで今、そういう人いないからなあ」
「由美ちゃんは?」
「由美はただのバイトだし、あいつだよ?松永さん虐めてたの。」
「ええ?!そーなの?!」
「まー、芽依さんとは仲良かったもんねー」
「ほんと、女って怖いな…。」
「そもそもあいつの本命は進だよ」
「…颯太くんってさあ」
「なに。」
「女心を分かってるようで全く分かってないよね」
「…え?待って?由美って俺のこと好きだったの?」
「誰がどう見ても好きでしょアレは」
「進のこと好きで松永さんに意地悪してたじゃん!」
「まあ菅野くんのことは『かっこいー!』てなってたけど、颯太くんのことが好きで、社員で颯太くんと距離が近い松永さんに嫉妬してたんだよ」
「…おんな、むずぅ!!!」
「まあ松永さんみたいな女の人のこと嫌いな女子は一定いるよね。」
「芽依さんは?」
「私は松永さんの気持ち、死ぬほど分かるもん」
「面白いこと言うね」
「私、か弱いし、幸薄そうだし、綺麗系じゃん?」
「生命力の塊にしか見えないし、可愛い系だよ」
「あー!かわいいって!きゃー!」
「松永さんは『きゃー!』とか言わねーだろ」
「なんていうの?」
「『店長、からかわないでください…』だろ。」
「えっろ!!」
「エロいじゃん、松永さん!人妻だし!」
「いや私も人妻ですが」
「うわー、でもそっか。由美って俺のこと好きだったのかあ」
「えー、てゆうか今も好きだよ」
「え?!そーなの?!」
「はあ?じゃなかったら、やめたバイトがわざわざスーパー立ち寄らないでしょ」
「あれって俺に会おうとしてたの?!進じゃなくて?!」
「だから!そう言ってんじゃん!しつこっ!きもっ!」
「え…っ、じゃあなんでバイトやめたの…?」
「由美ちゃん、ああ見えてエスカレーターの私立高校じゃん。学校か親にバレたんじゃない?」
「履歴書に森橋高校って書いてなかった?」
「嘘だよそれ。制服違うじゃん。…あ、社員の前では制服着ないようにしてたか。」
「ええー!なにそれ…!JKに好かれる人生とかエロすぎて犯罪じゃん!」
「好かれるだけでは犯罪じゃないけど」
「おれ全然、由美アリだけどなあ。あいつ、競馬のセンスあるし」
「高校生に手出すのはさすがに犯罪だけどね」
「いま高2?つぎ高3?」
「颯太くんの真似してタバコも吸い始めたと思うけど」
「かわいっ!俺そーゆーのめっちゃ好き」
「でも、いじめっ子だけどね」
「由美のイジメなんて、大棟さんに比べたら大したことなかったよ」
「大棟さんに何されてるの?」
「この間は廃棄のケーキのクリーム、エプロンにつけられてた」
「えっぐ…。大棟さんは確かに菅野くん狙いだしなあ」
「えええ?!そーなの?!いつも進にキレてんじゃん!」
「いやあれは照れ隠しでしょ」
「女むずぅ!!!」
本当は中川家の超スペシャルクリスマスパーティを話したかったのになあ…、と
不完全燃焼で仕事を終える芽依ちゃんと
由美にLINE送るかどうかでこの後2時間悩む颯太。
(結局送らない)
2021.12.27
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