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【感想】TOUGH外伝 龍を継ぐ男 BATTLE.381 新たな試合

BATTLE. 381
静虎登場


◆前回までのあらすじ

ボリス単独によるあの男・・・への襲撃は多くの兵士たちの抵抗によって阻まれ失敗に終わった。二度の暗殺未遂……これであの男・・・の警戒がより強まるだけでなく、ボリスと繋がりを持つ自身の立場を危惧する鬼龍。しかし、既に鬼龍を狙うR国の魔の手はすぐ傍にまで迫っていた。


◆鬼龍とあの男・・・

あの男・・・の館 ~
(ド・ストレートにN氏がリークしたプーチ〇宮殿じゃなく、マサンドラ宮殿なのは何故なのか?資料がそこまで多くないからなのかな?

前回、謎の女性工作員に不意を突かれ、注射器で何らかの薬液を打ち込まれて道端で倒れ込んだ鬼龍。意識を取り戻すとそこは厳重に警備された館であり、両腕は拘束状態であった。
大きな扉の前に跪かされている鬼龍は扉越しではあるがついにあの男・・・との邂逅を果たす。
あの男・・・「鬼龍…お前が米国の手先なのはわかっている」
あの男・・・(R国)は鬼龍がスペンサー国務長官と昵懇じっこんの中であることを知っており、最初から米国のスパイとして行動しているのも見抜かれていた。

やっぱり鬼龍ってスマイル・ジョーと結託してたんだ(予想が当たって嬉しい)。米国側の思惑もないと鬼龍おじさんがあの男・・・を標的にする理由がないからね。
……だとすると何故、龍を継ぐ男の条件にあの男・・・を倒す事が含まれているんだろ?
鬼龍の個人的な恨みがあるとすれば、読者が分かっている範囲だとマリアンの殺害くらいなんだよね…案外それだったりして。


◆疑問

自身の思惑がR国側へは筒抜けだったことを知り、殺すならさっさと殺せと啖呵を切る鬼龍だが……
あの男・・・「それは容易いことだが それでは面白くない 私を襲ったあの男は何者だ?」←あの男・・・の口から「あの男」って単語が出るのちょっと笑える。
あの男・・・はS地方で自身を襲ったテロリスト=ボリスが何者なのか?と質問してきた。二度も命を狙われ、反体制派の政治犯でもなさそうなボリスに対し、
あの男・・・「私に対して強い怨恨があるようだが……何があったか教えてほしい」
その異常なまでの執念が一体何から来るものなのか純粋に疑問に思うあの男・・・ボリス云々関係なく〇ー〇〇大統領に強い怨恨を持つ人間はゴマンといると考えられるが…漫画家の猿〇先生とか)。

ラーメン・ジョーと同じ構図で拘束されて典型的なくっ殺台詞をほざく鬼龍…草。
昔の君はカッコよかったなぁ…今では始末するのが容易いザコキャラだよ、悪魔を超えた悪魔どこへ!!
しかしコイツらよくこんな分厚そうな扉越しに会話できるな

今週の鬼龍との会話であの男・・・はボリスが自身を狙う理由が分からないって言ってるけど、だとすると余計に一度目の暗殺未遂がムショ送りで済んだのが謎になったんだよね。
ボリスの妻とお腹の中の子供が亡くなった高層アパート連続爆破事件は完全にヨシフの策略っぽいが、ヨシフや連邦政府関連の組織、まわりの側近が連邦軍参謀本部情報総局に勤めていたボリスの身の上をあの男・・・に伝えていないのは不自然に感じる。
ゲルマノヴィチ博士すら知っているボリスの事情をヨシフ達が知らないわけがないし。

単にあの男・・・がお飾りだから教えられていないだけなのか……。


◆失う意識

鬼龍「あんたの顔が見たい 扉を開けろ 話はそれからだ」
鬼龍はそんなあの男・・・の問いかけに対し、とりあえず顔を見せるのが先だと目の前の扉を開けること求める……しかし、
あの男・・・「いくら鎖に繋がれていても檻なしでは猛獣に近づきたくない 臭いしね 自分のおかれている立場をわきまえなさい」
いくら無力化しているとはいえ、猛獣の前に不用意に姿を見せることはしないと携帯ゲーム機(どうみてもNintendo Switch)でFPSと思われるゲームを遊びながら鬼龍の要望を拒否する。

任天堂さん、あなたの悪い噂を耳にしました(流れ弾を超えた流れ弾)。
これでニン・テン・ドーさんもタフの仲間だね、ダークファイトの続編出して…いや出せ!(豹変
あの男・・・が携帯ゲームで遊んでるのもシュールだし、スイッチの販路がR国あるのも衝撃的なんだよね。ったくもう、R国ならテトリスでも遊んでろよ。

ついでにR国から無線でFPSは迷惑を超えた迷惑だからもう死んでくれって思ったね。

そして鬼龍は臭い(鬼龍の評判「くさい子」)。
勝手なイメージだけど鬼龍や静虎は加齢臭がしてそうなのに鷹兄はオーガニックな匂いか無臭そうな気がする。

あの男・・・「あーあ もう終わりだよ」
鬼龍「はうっ(ビリビリ」

あの男・・・がゲームをクリアすると同時に側近にスタン・ガンで再び気絶させられる鬼龍。

あの男・・・とちょっと話しただけで再び気絶させられる鬼龍おじさんに哀しき扱い。
側近にも「お前ごとき・・・が閣下に謁見するなんて百年早いわ」って言われているし、こ…これがかつて悪魔を超えた悪魔と呼ばれ、合衆国大統領ですら恐れた男の姿か……。でもボリスのことをべらべら喋って売らなかったところだけは好感が持てる

あの男・・・に関しては今まで台詞が「ファ~眠い」しかなかったのが嘘のように前話から喋りまくって語録量産体制……小者感全開だけど大分フレンドリーな感じで意外なんだ。
クソ無能か実は切れ者ってパターンを予想していたけど思っていたよりはチンケなキャラっスね。最近本格的に話に絡んできたし、猿渡先生はやっぱり本気で〇ー〇〇大統領を自分の漫画で〇す気なんですかね?


◆追加試合

~ どうみてもメトロポールモスクワにしか見えないホテル ~
一方、そんな鬼龍とあの男・・・のやり取りがあったとは露知らず、ホワイト・ナイト・バトルの選手用宿泊ホテルの廊下を歩きながら会話する熹一と龍星。どうやら熹一からの情報でホワイト・ナイト・バトルは後もう一試合、追加でスペシャル・マッチが組まれる予定らしい。
西側からは肋骨が折れている熹一とスタンプではなく(台詞的にスタンプも巻き添えで肋骨折れてることになってるんスけど、いいんスかこれ?)、目立った負傷のない龍星が選ばれることに。

禁断のスペシャル・マッチ二度打ち。
あの…今週のあらすじでホワイト・ナイト・バトルは終わったって書かれているんスよ、いきなり覆すのやめてもらっていいっスか?

隻眼をいうハンデを背負っている自身に試合を組んでもらえることに純粋に喜ぶ龍星、自身の対戦相手は誰になるのかと熹一に聞くと……
熹一「悪魔王子です」
龍星「マジですか?」
熹一「マジっス」
←鯱山インストール
相手はあの悪魔王子。第10試合の結果と(恐らく)鬼龍を売ったことでR国からの信頼を勝ち取った悪魔王子はヨシフが全面的に支援サポートすることになった模様。当初の目論見通り、強力な大国の安全保障を手に入れた。熹一は龍星にそんな奴との試合を本当に受ける気か?と煽り交じりに問いかける。

龍星VS悪魔王子がこんなに早く実現しそうなことに一番戸惑っているのは俺なんだよね。
もしかしてR国編が「龍を継ぐ男」の最終章なタイプ?

ヨシフもといR国が悪魔王子を支援するメリットは無いように思えるけど、この試合…悪魔王子と龍星どっちが勝っても突然変異の心臓を手に入れることができるからどうでもいいのか。悪魔王子が勝てば人間兵器と心臓が手に入って一石二鳥だしね。


◆死闘の予感

龍星「もちろんります 断る理由が無い」
当然受ける気満々の龍星に対し、熹一は突然変異の心臓を持つ者同士である龍星と悪魔王子が全能力開放(リカルド「それボクの能力なんですけど」)で闘ったら先のキラージョウ戦の"殺試合ころしあい"どころではない、お互いの身体がバラバラになるほどの凄惨な闘いになると危惧する。だが、龍星は"グラディエーター"のような殺し合いならお断り、きちんとしたルールやレフリーがいる試合なら喜んでやる……と、どこか楽観的。

ルール無用のドラゴン・ラッシュを経験した龍星が試合形式のフェア・バトルを求める理由はまぁ分かるが、こいつホワイト・ナイト・バトル編から急に拘り始めた気がする。
前作主人公の熹一が命を奪う以外なら何でもありの闘いを受け入れているからどこか武術家として中途半端に見える。

熹一はフェアな試合形式の闘いに隻眼のお前が選ばれる道理はない(←辛辣を超えた辛辣)、また仮にルールやレフリーがいる試合でも容赦なく殺しにくるのが悪魔王子だと言い(キラーちゃんを生き返らせたじゃん)、同じ"ガルシアの心臓"を持っていてもお前と悪魔王子では気合も実力も雲泥の差があると忠告する。

そ…そんなに差があるのん?
一応)リカルドに勝利した龍星とそんなに差があるとは……いや、あるかもしれん。ボリス戦のダメージがあるとはいえ悪魔王子は生身最強キャラの熹一と一進一退の攻防を繰り広げたわけだし、イキリ・ウンスタ時代はともかく今の龍星は熹一よりは格下に見えるから悪魔のチカラ無しなら結構差がありそう。
ただ、骨折してなかったら恐らくユーリに負けていたスタンプと互角だったり、全能力開放していないリカルドに心臓半覚醒するまでボコられていたり、悪魔王子も強さ描写にバラツキがあるからよく分かんねーよ。

強い時はとことん強い、弱い時は信じられんほど弱い、それが悪魔王子。


◆龍対龍

龍星「喜一さんがボクの立場だったら闘りませんか?」
熹一「お前アホか…るに決まっとるやん」

危険で勝ち目の薄い闘いだと忠告され、逆に貴方ならこの状況で闘らないんですか?と問いかける龍星だが、熹一は自身も同じ状況なら当然に闘るに決まっていると目を輝かせて言い放つ。龍と悪魔…いや、悪魔を超越し本物の龍になろうとする悪魔王子を龍に例え、この戦いは龍対龍の死闘になること予感する。

再び「龍を継ぐ男」のタイトル回収きそうっスね(ワクワク)。
でも既に「龍」扱いの龍星と「悪魔」から「龍」になろうとする悪魔王子の対比、なんか普通に龍星負けそうな気がしてきた。

お前、ここで負けたら本格的に主人公として終わりだから気張れよ!!


◆静かなる虎

激動のR国から場面はとある旅客機に移る。乱気流の中、機内ではある男がトイレを勝手に清掃していた。その男は客室乗務員に清掃は自分たちの仕事、危険なので席に座って欲しいと注意されていた。
静虎「ひ…飛行機が苦手なもので な…なにか作業をやっていないと気持ちが悪くなるのです」
なんと、その男の正体は喜一の父であり鬼龍の弟である宮沢静虎だった。静かなる虎の目的地は……R国!?

う 
   あ 
    あ

あ 

(PC書き文字)

静虎オトンがついに猿空間から復活だーーーっ!!

Q. 静虎が猿空間に消えてからのどれだけの日数が経ったと思う。
A. 聞きたいかね?昨日までの時点では399日…1年と33日だ。

しかも「TOUGH外伝OTON」で新幹線のトイレを清掃していたシーンのセルフパロディなんだ(これ客室乗務員の立場からすると異常者を超えた異常者でビビりますね)。

静虎は戦闘・治療・解説・潜入・工作・指導すべて出来るコンプリート・キャラクターだから話に加わってくれるだけで安心感が違うんだ。
貴重な常識人枠でもあるし、アホな熹一や迷惑極まりない鬼龍を唯一シバけるカウンター的存在でもあるから話のテンポが良くなりそう……その代償としてスタンプの存在が消えかかってるけど。

そういえば一つ気になったんだけど、R国って普通に渡航できるんスか?
1カ月前の会話↓

龍星「無理でしょう U国侵攻でR国には渡航禁止がでています」
スタンプ「それは我々が日本政府にかけあえば渡航できるはず」

「TOUGH 龍を継ぐ男」 30巻 P121/猿渡哲也/集英社 より

熹一と龍星はCIAの力借りて渡航したけど静虎が乗ってる旅客機は普通の客っぽい人もいるんだよなぁ。
ふうん、龍星たちが渡航して滞在期間中に解除されたということか(それか乗ってる客全員米国の工作員ってことにしよう)。

静虎オトン、R国へ…!!◆(トイレを掃除する)この男の目的は…!?にしたらめっちゃ笑える。
次号、静虎と二人が合流…!! ← 熹一と龍星に合流するんスね。その後は鬼龍救助係かな?


◆まとめ

マネモブって単純だぜェ。
オトンが出てくるだけで大盛り上がりなんだからな…。

今週はめっっっっっちゃ面白かった。
今まで台詞が全然なかったあの男・・・が語録量産体制に入ったし、闘るとしても終盤だろうと思っていた龍星VS悪魔王子の対決が決定、そして静かなる虎こと静虎参戦。

うぅ…ッッ、ワクワクが止められない…ッッ。

でもここで龍星と悪魔王子が闘うあたり、もしかしてR国が龍を継ぐ男の最終ステージだったりする?
流石にそれはないか…悪魔王子関連をR国でケリつけて、日本に戻ってから熹一や鬼龍との決着って気がする。最後はキー龍で〆てくれ(前作はぽっと出のおっさんがラスボスだったんだよな…)。

個人的な妄想としては今週登場しなかったけどリカルドも静虎と一緒にR国に向かっているって展開ないですかね?
マリアン暗殺の実行犯をネームド・キャラとして登場させてリカルドと対決するって展開にすれば「拳に魂がやどってるッ」も回収できるし、良い落としどころだと思うけどなぁ。

あと、静虎がキー坊と龍星に合流するらしいからワンチャン鬼龍救出を鷹兄がやる可能性があることにビビってるのがオレなんだよね。



続々とR国へ集結する灘神影流の面々と協力者たち…


「米国・熹一・龍星・静虎・尊鷹・リカルド・ボリス…そして俺だ」


「手段はなんでもいい、R国を崩壊させるぞ」


「……あとオレを助けてくれ」
(おっさんがピーチ姫ポジなのはルールで禁止スよね)


◆余談

あの男・・・語録 アップグレード・キット。
「臭いしね 」
「自分のおかれている立場をわきまえなさい」
「あーあ 終わっちゃったよ」


◆次号予告

次のプレボNo.30・31は7月8日月曜日です。
(ウアアア合併号ダーッ 助ケテクレーッ)


出典:猿渡哲也『TOUGH外伝 龍を継ぐ男』第381話