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【感想】TOUGH外伝 龍を継ぐ男 BATTLE.386 御前試合開始

まあ死ぬのには慣れているがね(狼中年書き文字)。


◆前回までのあらすじ

ついに龍星VS悪魔王子の御前試合当日。R国兵士による厳戒態勢の中、試合会場へと向かった龍星たちを出迎えたのはヨシフと巨大スクリーン。ヨシフは見せたいものがあると言い、スクリーンに映し出されたのはサンドバッグでアップする悪魔王子。相変わらずの打撃力を見せる悪魔王子の姿を見て最初はこちらを萎縮させようとしているだけと思われたが、殴打でサンドバッグが破損していくたびに中から血が飛び散り始め、最終的に中から出てきたのは、あの男・・・の屋敷から逃走したはずの鬼龍!?
すでに虫の息の鬼龍を殺してR国への忠誠を示せと悪魔王子へ命令するヨシフ。果たして悪魔王子は鬼龍オヤを殺すのか!?


◆瀕死

会場内のスクリーンに映し出された瀕死の鬼龍の見て状況が呑み込めない様子の熹一と龍星はだったが(静虎も何かリアクションしてくれや…)、そんな二人に対してヨシフは鬼龍がR国を裏切って貶めようとし、あげく最高権力者であるあの男・・・の暗殺まで企てていたことを伝え、これは当然の報いだと語る。

えっ 結局これ・・本物なんですか!? ウ…ウソやろ…。
でもヨシフの口振り的に本物っぽいし、影武者だとしてもR国が悪魔王子を試すためだけにわざわざそんな面倒くさいことするとは思えないし。

鬼龍おじさん……最初からあらゆる謀略が筒抜けすぎてこれじゃあ犠牲になった反体制派の皆様が浮かばれないっスね、かわいそ。


◆忠誠を示せ

だが、虫の息とはいえ鬼龍はまだ生きており、サンドバッグから必死に這いずり出ようとしていた。あの傲慢でプライドの高い男が見苦しくも生きようと足掻いており、そこにはかつて"悪魔を超えた悪魔"と呼ばれた男の姿は影も形もなかった。
ヨシフ「無様すぎて哀れだろ…殺してやれ」
そう吐き捨てるヨシフは悪魔王子に対して親殺しという大罪を犯してこそ"悪魔の証明"といい、鬼龍を殺すよう再度命令する。彼が求めるのはR国にとって尽忠報国じんちゅうほうこくなる兵士のみ。

🐋「無様すぎて哀れだろ…殺してやれ」←過去最大級の愚弄。
我ながら"なんか本物らしい?展開"に困惑したが…同時に鬼龍が無様すぎてもう強かった頃の思い出の中で死んでくれって思ったね。
今週の芋虫にように這いずりまわる鬼龍でもう泣きたくなりましたよ。最終的には灘神影流マジック・オチだとは思っているけど(迫真の演技すぎるんだよね)。

けど、前話からサンドバッグ鬼龍が一言も発してないからワンチャンまだ影武者展開ありえるかな?いや、それだと悪魔王子が節穴すぎるか


◆親殺し

熹一&龍星「やめろォッ」
静虎「悪魔王子ィッ」

ヨシフの命令、熹一・龍星・静虎たちの制止の声が響く中、悪魔王子は自身の右足を上げ……

ゴキッ
(ピ─────ッ)

倒れ込んだ鬼龍の延髄を蹴り込み、鬼龍オヤを絶命するに至らしめた。しかし、その表情は覚悟とも後悔ともとれる複雑なものだった。

う 
   あ 
    あ

あ 


(PC書き文字)

もう何回目か忘れたけど鬼龍が死んだーーー!!
いつもの展開すぎて私も読んだときに「ふうん ああそう」ってなってそのまま寝たんだ、慣れって怖いですね。一応合掌しとくわ。

そもそもTOUGHの「満点の星空から生まれた二つの流星は同じ運命を辿る」という話が今も健在だとすると静虎がピンピンしている時点で心配する必要がないんだよね。
(この話自体はかなり与太話的と言うか、塊蒐拳で苦しむ静虎に鬼龍はリンクしないといけないし、鬼龍がゴリラにボコられているときは静虎も「はうッ」ってならないといけなくて色々と物語的に不都合だから幽玄編のVS春草VS覚吾だけだったけど)

あと、このシーンの悪魔王子の表情は絶妙っスね。寸前まで悩んでいたというか、殺った後も後悔とも取れる表情をしていて命を奪うこと、なによりクズだの無様だの言っていても自身の親を殺すことに葛藤があったのが伺えて非常に味わい深い。
……まぁ次話で急に「清々したよ」とか愚弄しまくる展開も無きにしも非ずなんだけどね(流石にそれは勘弁してくれ)。

それと余談なんですが、キラーちゃん戦でもあったイマジナリー心電図「ピ───ッ」描写って読者には「あっ 心臓止まったんだな」って視覚的すげー分かりやすいんだけど、
作中のキャラたちはどうやって死亡確認してるんだろ?
今のところ男塾における王大人の「死亡確認」並みにこの心電図描写は生存フラグな気がしますね(ゆーて鉄拳伝だとガルシアはしっかり死んでるし一概にそうとも言えないか)。せめてDIO様の「念のために首をはねて確実なる安心という形にしておくか」ぐらいやらないと鬼龍は死なないと思う。


◆悪魔の所業

悪魔王子による鬼龍殺害が終わり、それまで映像を映していたスクリーンが天井へ収納されていくと……
スクリーンの裏側にいたのはなんとR国の最高権力者であるあの男・・・であった。そして、兵士たちが一斉に敬礼し異様な緊張感に包まれる会場に先ほど鬼龍を殺したばかりの悪魔王子も現れた(意外と近けーなアップ場所)。返り血も拭かずに平然とした様子はまさに悪魔の所業。

あの男・・・、悪魔王子が忠誠を示すシーンが一切見れなかったと思うんすけど、いいんスかこれ?
今まで散々姿を現さなかったあの男・・・がついにご登場だァ。直接会うためにアレコレやってた鬼龍より先に熹一たちが相対したのは因果なもんスね。
あと、鬼龍の嘘電でボリスが当日に襲撃する予定だけどご本人が出張ってきたのは警備体制が厳重すぎて襲撃は不可能だと踏んでいるのか、はたまた鬼龍と同じで既に手を打っているからか……

ま…まさか、また影武者ダブル展開なのか!?


◆龍星の怒り

龍星は鬼龍(父親)を殺しても平然とした様子の悪魔王子を見て熹一に、
龍星「熹一さん 悪魔王子あいつ… …殺していいですか?」
と言って静かに怒りを燃やしながら上着を脱ぎ始める。

りゅ…龍星がめちゃくちゃブチきれとる。てか龍星って鬼龍に対してそんなに情があったのん?
正直、龍星の鬼龍との思い出って碌なもんがないけど(直近が活法で幻魔取除いたら針で不意打ちされてボコられた)。ふうん、あんなんでも一応肉親というわけか。姫次もNEO坊に対して鬼龍の仇討ちをしようと挑んだり、鬼龍の子供たちは親と違ってみんな優しいわ。
それとキラージョウ戦で武術家として矜持を見せた悪魔王子が躊躇なく一線を超えたところにも怒っている気がする。

そんな怒り心頭の様子の龍星に対し熹一はお前が必要だと思うならやればいいと言うが、それに付け加えて
熹一「…けど お前はもうそんなに弱い人間やないで」
と最後の判断は龍星に委ねつつも助言を送る。

熹一 is 師匠。
こういうの前だったら静虎が言いそうだけど最近の熹一はガチで龍星の良き師匠なんだ。

武術の真髄は活法にあり。
修身・護身にある。
たとえ相手がどんなに悪人でも殺すなかれ。
泥の中に咲く清廉な蓮のように…
非情な世界に身を置いても清らかな心を持て。

"殺せる技術があるから殺さないで闘える、殺さない自信があるから相手を活かすことができる"="殺法すなわち活法なり"
活殺術にとって相手の命を奪うことは弱さであり逃げだと諭しつつ、龍星の気持ちにも理解を示して判断を委ねる熹一は龍星の"強さ"を信じているように取れますね。
今週ここら辺のやり取りが良すぎる。


◆試合開始

熹一の言葉に感謝を告げる龍星。
そして、あの男・・・が手を掲げヨシフの試合開始の合図によってついに龍星VS悪魔王子の殺試合が今始まる!!
龍星「(…でも殺します)」
その心中は殺気に満ちているが果たして……。

ほーら龍星さんが人殺しの目になった。
久しぶりに殺意MAXの龍星のガチンコ・マッチが見れると思うとワクワクしてきた。ここまで殺る気全開なら悪魔王子ともいい勝負できそうな気がするんだ。
でも、熹一が直前に言った言葉を無視してでも悪魔王子を殺す気なのはちょっと危ういかな。これは試合の終盤で龍星がトドメをさそうとする→命を奪う事への葛藤・躊躇→悪魔王子「優しさは弱さだ(ガッ」展開ありそう。

◆どんな試合に…!? ← 同日発売のジャ・ンプの呪術廻戦も◆この指は───!!? って龍継アオリが伝染してたんだァ、責任取って貰おうかァ。
次号、龍星の気合いが爆ぜる… ← おー めっちゃ楽しみやん。


◆まとめ

Q. 鬼龍死んだっぽいけどどないする?
A. まぁ(どうせ灘神影流マジックか影武者やし)ええやろ。

もうマネモブがカケラも鬼龍の心配してなくて草生えるんだよね、すごくない?
かく言う私も日付変わってプ・レボ読んだときに「ふーん 鬼龍死んだんスね 寝よ」ってなったんだ。死ぬ死ぬ詐欺もやりすぎるとこうなるんだな。

今週は(まっ 鬼龍は心配ないとして)展開自体はめっちゃ良かった。久しぶりに龍星の気合いが全開だし、これは名勝負の予感がしてきた。今年は10月くらいまでは龍星VS悪魔王子で引っ張りそうなんだ。何か最終決戦っぽいし1カ月で終わらんでしょこの闘い。

はよっ 続きを読ませてくれっ!!

・鬼龍復活展開の予想
悪魔王子敗北

ヨシフ「ええい 全員殺せ」

鬼龍「待てよ 物語はこれから面白くなるんだぜ」
(背後から現れてヨシフの肩を掴む)
これでしょ。
ここでマクマレン長官展開をセルフ・オマージュしてくれたらクッソ熱い。

鬼龍「はーーっ R国を出し抜くのと龍星を本気にさせるためにワザと死を偽装したのよ( ´ー`)y-~~」


◆次号予告

次のプレボNo.37は8月26日月曜日です。


出典:猿渡哲也『TOUGH外伝 龍を継ぐ男』第386話