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【感想】TOUGH外伝 龍を継ぐ男 BATTLE.349 熹一と悪魔

ようやく最強囚人兵ボリス戦が終わりました。このまま悪魔王子と連戦だけど、最近の龍継は戦闘描写がキレてるから読んでいてメチャ楽しいです。


◆前回までのあらすじ

ついにロシアからの刺客"最強囚人兵ボリス"を退けた熹一。しかし、間髪入れずに鬼龍の煽りを受けた悪魔王子が立ちふさがる。先の戦いでのダメージがある熹一だが…このまま連戦となるのか?そして、この戦いを嗾けた鬼龍の思惑とは?


◆悪魔王子の挑戦

"精髄破滅拳" この至高の技を完全に会得した熹一はついにボリスを撃破。だがそこに「熹一にとってお前は眼中にない」と鬼龍から(しょーもない)煽りを受けた悪魔王子が近づいてくる。
悪魔王子「キー坊が"最強"…?それは俺と闘(や)ってからにしてよ」

~悪魔王子さん 最近の戦績~
VS静虎(二戦目)…勝つには勝ったが静虎の優しさに付け込んだ騙し討ち。幻魔対決ではほぼ完敗。
VSリカルド…心臓覚醒まではリカルド相手に劣勢「はうッ」。最終的には鬼龍の指示で中断という名の痛み分け。
VSメルニチェンコ…ガルシアの心臓覚醒で事なきを得るが、あわや毒で死にかける。
VSボリス…ルールでは負け、勝負には勝った…と思っていたら実はボリスに舐めプされてた。

TOUGH外伝 龍を継ぐ男 26~28巻

一応負けてはいないけど、
コイツの謎の自信は一体どこから来るんですかね?
パパ(鬼龍)と同じで醜態をさらしても謎に上から目線なんだ。
この辺マジで親子っス。


◆熹一VS悪魔王子

龍星「待ってください あなたの相手は僕でしょ」
悪魔王子「龍星 お前とはもう決着がついてるだろ ひっこんでろ」
熹一「おう ワシやったらいつでも受けてたつで」

そして悪魔王子の挑戦に対して龍星が割って入るが、すでに決着がついているとスルーされてしまう。熹一も悪魔王子の挑戦を余裕の表情で受けるが、実はボリス戦のダメージ(主に頭突き)でフラフラなことを見透かされる。

華麗にスルーされる龍星(主人公)に哀しき現在。数話前の吉祥寺駅での邂逅では「お前とは俺がやってやるよ」とノリノリだったのに…一体いつ決着がついたんだ?もう言ってることが滅茶苦茶だな。

というか 龍星はこれで引き下がるなよ……。


◆鬼龍の思惑

一方、鬼龍はゲルマノヴィチ博士に熹一と悪魔王子を戦わせる意図について聞かれていた。博士曰く、熹一・龍星・悪魔王子・ボリス(※ここの博士の台詞でリカルドがいないんスけど、いいんスかこれ?ぼちぼち猿空間送りの予兆か?)は全て鬼龍の息のかかった若者であり、誰が勝っても負けても鬼龍は一切損をしない。そして…
ゲルマノヴィチ博士「むしろこれだけの実力者と関係(パイプ)をもっている君はもてはやされている」
鬼龍「なにが言いたいんだ?」
ゲルマノヴィチ博士「君は我々と米国を天秤にかけている」

鬼龍の目的はアメリカとロシアに自身の息のかかった人間を振り分け、どちらか優勢な方につく、あるいは取り入る気ではないかと…博士は推測する。

灘神影流マジックよ、大国を天秤にかけて自身を大きく見せる技がいくつかある。というか熹一とボリスは若者の扱いでいいんスか?まぁ50越えからしたら30~40も若者か…多分。
そして、鬼龍おじさんはもう"人脈だけ"で本人の強さに関してはまったく触れられてないのが悲しいなぁ


◆超音速の攻防

ついに始まった熹一VS悪魔王子。かすっただけでも致命傷となる超音速の打撃戦を繰り広げるが、先に悪魔王子の打撃がクリーンヒット…と思いきや熹一はすんでのところでその打撃を受け流す。
熹一「やるやん」
悪魔王子「楽しいだろ?」

強敵との闘いに喜びを感じる二人。組み合った状態から熹一はすぐさま小手返しを仕掛けるが、悪魔王子は投げられながらも腕十字を極める。だが、瞬時に熹一は腕を曲げ、身体ごと旋回して腕十字から脱出する。

今週の見どころはココ、ちょっと風のミノル戦を思い出す構成なんだ。小手返し→腕十字→旋回脱出、久しぶりに見たぜ猿先生の関節技の応酬。この至高の技を受け継ぐ者がいないなんて…あまりにも勿体ない
あと、なんだかんだで熹一と悪魔王子が戦いにワクワクしているのもいいですね。(しれっと超音速の打撃を出しているけど比喩表現…ですよね?)

龍星「基本的な技の応酬だが その精度と切れは恐ろしくハイレベル…だけど…」
龍星は二人の戦いのレベルに驚愕するが、まだお互いに本気ではなく、ここから超絶な攻防が始まると予感する。
熹一「かかってこいや ロシアのワンちゃん」
悪魔王子「ああっ おもいっきり噛みついてやるよ」

そして…戦いのボルテージが上がる中、鬼龍の不穏な一言…

鬼龍「天秤にかけてるのは俺じゃない お前だっ」

「お前だっ」がゲルマノヴィチ博士、ひいてはロシア側のことを言っているなら、向こうにも何か思惑があるのかな(まさか…また"あの男"か!?)。
なんか大国を巻き込んだ迷惑な壮大な話になりそうですねぇ

◆三人の思惑は…!?←三人って鬼龍以外は誰だよ!


◆まとめ

今週の悪魔王子かっこよすぎる。めちゃくちゃイケメンに描かれているし、キー坊と互角の戦いを繰り広げているのがいいですね(静虎との幻魔対決以降、情けない描写が多かったので)。超音速のボボパンや関節技の応酬も見ごたえあったし、最近の龍継は戦闘描写がキレてるぜ。猿先生、筆が乗っているんだ。
しかし、まさかキー坊が連戦になるとは思わなかった。普通に龍星が代わりに戦うと思っていたらスルーされるし、リカルドも無言コピペ・マンと化してて普通に持て余しているんだ。やっぱもうちょい敵側にキャラが必要だと思うんだよね。

ちなみに今週が合併号だったので来週はありません(白目)
ふざけんなっ マジで今年合併号ばっかりやないか、オラーッ しっかりしろやプレボーッ。


出典:猿渡哲也『TOUGH外伝 龍を継ぐ男』第349話