見出し画像

何故ヒト(IT)ゴトになってしまうのかDX[20240306]


そろそろ新しい年度の人事が発表になっているのでは?

殊更、こういうことを言うのは「ちょっとご相談が」と連絡が来たからだ。

「情報システム部を改組してDX戦略部を立ち上げることになりまして」とメールには書いてあった。

そうかあ、DX戦略…。

私は常々DX戦略なんてものは存在してはならないと言っている。

DX戦略なんて言葉を使うから、ビジネスの現場は「ヒトゴト」になるだ。

もっと言うとデジタルは単なる道具であってX:transformするのはビジネスなのである。

だから、ビジネス戦略の中にどのようにtransformしたいのかを記述しなければならない。

「当社の役員はDXを理解している」という問いに日本企業の60%が「Yes」と回答したという資料が手元にあるが、DX戦略部を名乗らせようとするとは「分かってないな」と思う。

「DX熱は、冷めたのでしょうか?」

最近の講演の後で質問をいただいた。

DX熱とは…とため息が出たが、そもそもブームではない。

ブームにして色々と売りつけたかったITベンダーに騙された企業が気づき始めて静かになってきたのなら、良いのだが。

しかし、DXは今後益々進展していく。

一方で基礎的なテクノロジも益々進展する。

中央大学の須藤教授は「シンギュラリティは、あと10年くらいで到来する」と説く。

シンギュラリティの到来で一番期待されるのがエネルギー問題だ。

核融合反応を制御する方法とか、画期的な電池とか、人知では到達出来なかった知見が生み出される可能性が高い。

エネルギー問題が解決されれば、地球上の紛争の類いは殆どが解決に向かうと言われている。

社会構造が、今までとは一切変わるのである。

そんな時まで元気で生きていたいと思いつつ、昨日行ったフィットネスの影響で身体中が筋肉痛になっている。

世の中は大きく変わるが、自社のビジネスは「勝手には変わらない」のである。

勘違いしている経営者が多いが、新しいテクノロジを導入(購入)したら当社は変化すると思ったら大間違いだ。

どのように変化させるのか?

もう少し具体的に言うならば「(顧客)経験価値」を如何に高めるかを自分で決めて、自分で変化するしかない。

テクノロジを導入(購入)したらアドバンテージを得られた時代は1970年代までの話。

それ以降は、テクノロジを売り物にしている連中に騙され続けているのだ。

テクノロジを売りたいだけの連中は狡猾でブームにして売りつけるために役所も巻き込んでいくのである。

例えばだが、DXの定義は日本だけが別なのだ(ズレている)。

米国の情報工学の教授に話しをしたら心底笑っていた。

世界中の笑いものになっても日本の産業を守るのが役所に仕事だろうか。

いい加減に皆がそのことに気付かなければ「何も良いことが無い国家」になってしまう。

正しい情報は何処に存在するのか?

私たちが確実に成長するために何をすべきかをアドバイスしてくれるのは誰なのか!?

少なくとも、役所では無いことは確かだ。

合同会社タッチコア 小西一有

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?