グローバルガバナンス、IT品質と経営品質の関係…とは[20240509]
MicrosoftのCopilot で得た「経営とITの融合の重要性」について(3日目)。
グローバル・ガバナンス強化の必要性:
・グローバルな市場で競争力を強化するためには、ITによるグローバル・ガバナンスが必要です。各国の特徴を生かしながら、全体で統合された企業運営を目指すために、ITによるガバナビリティを強化する企業が増加しています。
IT品質と経営品質の関係深化:
・ITの品質は企業評価に大きく影響を与える要素となっています。脆弱なセキュリティシステムは会社の評価を下げるリスクを持ちます。
・企業経営に情報を活用するために、IT経営は必要不可欠です。
今日は、上記の2点についてコメントしたい。
まず、グローバル・ガバナンスは、ITがグローバルガバナビリティを定義する訳ではない。
あくまでもグローバルレベルで如何なる経営体制を実施したいのか?
そのためのガバナンスとは何でITはその為に何を目指すのかを決めるのである。
よくある失敗事例は「世界の拠点すべてで同じERPを導入すればグローバル・ガバナンスが完成します」とか吹聴しているベンダーに騙されるパターンだ。
ベンダーの目的はERPのパッケージを売ることだ。
それを使いこなす能力があるのか、使いこなすために何をすべきかは語らない。
「機能は十分に用意されています」とERPベンダーは言う。
更に、それを如何に使うのか、これはあくまでユーザーの責任だと言う。
ちょっと待ったと言いたくもなるが、ユーザーが余りにも学ばないというベンダーの意見には賛同出来る。
グローバルで如何なるビジネスを作り上げるのか?
もう一度、しっかりと考えた上で「グローバル・ガバナンス」のあり方を考えてみたい。
IT導入有りきでは必ず失敗する。
次は「IT品質と経営品質の関係深化」である。
「経営とITの融合の必要性」から始まった問いだが、双方の品質についてCopilotでは言及してきた格好だ。
これも、概ね間違いはない。
付け加えるならば、経営品質を高める為に「経営企画」「経営戦略」などの部署に配属する必要があるが、可能ならばIT企画・マネジメントのポジション経験者を配属して欲しいと考える。
「IT企画でなくても営業企画や開発企画でも良いだろ?」
そう言われることもあるのだが、可能ならばIT企画が良い。
ITは全社に目配せしなければならないし、経営者の意向がダイレクトに伝わらなければならないからだ。
営業企画や開発企画は、それぞれ普遍のミッションがあり、それを達成するための企画仕事であるので「全社」とか「経営の意向」を考慮に入れる比率がITとは比べものにならないほど低い。
IT企画は、将来の経営企画・経営戦略を担う人材を育成する機能・役割を背負うのだ。
経営品質を高めるということは、経営企画・経営戦略の業務品質そのものだし、ITの品質とはバグ発生率ではなく「経営とITが融合されている度合い」に比例している。
「経営とITが融合されている度合い」が高いとは、経営者からは「当社のITは何を目指しているのかが明快だし、経営の意向を100%汲んでくれている」という言葉がでる状態。
一方でITからは「当社の経営者は、IT(テクノロジそのものではなく、情報経営という考え方)を良く理解しておりIT投資にそつが無い」と言葉出てくるだろう。
「そんな企業が(日本に)あるなんて聞いた事が無い」と言うかもしれない。
日本はIMDの調査によると国際デジタル競争力ランキングで第32位にランキングされている。
投資が追いついていないのでは無い。
経営とITの距離が遠すぎるのが原因なのだ。
明日は「経営とITの融合の重要性」の「総まとめ」をお届けしたい。
合同会社タッチコア 小西一有
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