次世代の経営者(リーダー)の育成[20240705]
連日の猛暑日、ビールをキューっとやりたい気候だった。
さて、今週は経営戦略について話をしている。
弊社には「DX戦略の策定支援をお願いしたい」という依頼が入ってくることもある。
「DX戦略を策定してはいけません」と話をするが、まるで話を聞いて貰えない。
日本のテクノロジ信仰は何処から来たのだろうかと泣けてくる。
テクノロジは経営・事業を直接的には変えてはくれない。
テクノロジは、変化のイネーブラー(enabler:成功要因、有効にする)になり得てもドライバー(driver:駆動力、原動力)にはなり得ないのである。
どうやら、イネーブラーとドライバーの違いが理解できないらしい。
経営コンサルタントとして正しくお伝えしたい。
「DX戦略は策定しない」でビジネス(事業)戦略に如何に変化するかを記述する。
そしてIT戦略(デジタル戦略と称しても良いが)に、ビジネス(事業)の変化に対して如何にIT(デジタル)が貢献するのを記述するのだ。
そもそもビジネス部門が「変化すべきとは思っていません」とか「仕事の仕方は変えたくありません」という企業が少なく無い。
経営者が変化すべきと考えていても現場のビジネス部門は知らん顔をしているという構図だが、これはマズイ。
経営者のリーダーシップ力が問われる事例となる。
「当社は営業現場がエライからな」では済まされない。
では経営者は何をすべきなのか。
次世代の経営者(リーダー)の育成が、戦略策定と同じくらい重要な仕事だ。
現場は、戦略的な意志決定について理解出来ないことが多い。
経営者をサポートする役割を担う者は必須である。
私の経験だがお客様対応部門の部長をしていた頃のこと。
経営は「お客さま志向」を目指していた。
私は「お客さま指向」を部下に徹底するために1000回以上話をした。
また、意志決定をする時には、敢えて「お客さまに喜んで貰えるために…」などと一言付け加えて承認・否認をしていた。
「それは、お客さまに喜んで貰える支出ですか?」などと言うこともあった。
それはそれは大変な仕事だった。
「変化すべきとは思っていません」とか「仕事の仕方は変えたくありません」を変えようというのだから。
組織を変化させるためには、リーダーの覚悟が必要だ。
戦略を策定するのは経営者の仕事である。
そして、その決定に従って現場の業務は変わっていかなければならない。
そこで経営者をサポートする役割を担う者が、中期的に当社は如何に変化していくのか、
経営者の想いは何処にあるのかを現場に伝えていくのだ。
弊社では、そういうリーダー育成についてのご相談も承っている。
合同会社タッチコア 小西一有
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