情シスが価値を発揮するには[20240401]
今日はエイプリルフールとやらで、SNSでは罪深い嘘とかも流れている。
なので、西野七瀬さんの結婚も嘘かと思ったらそうではないらしい…。(泣)
さて、新年度に入ったので初めて情シス部員になった人や、情シス管掌になった新人さま向けに情シスの常識の話をしたい。
極力、カタカナを使わないように説明するので、しっかり読んで欲しい。
何故、殊更このような話をするのかというと、驚くほど「情シスとは」が理解されていないと感じているからだ。
先日、某中堅企業の社長と話しをしていた時のことである。
私 :「DXはイノベーションなのですよ、業務改善ではないのですよ」
社長:「しかし当社社員は頭が堅いのでイノベーションなんか、いきなりは
無理だ。だからデジタル化から始めたいのだよ」
私 :「どんなにデジタル化に注力してもイノベーションは生まれないし、
結果、DXは益々遠くなります」
社長は、別れ際にポツンとこのようにも仰った。
社長:「当社の情報システム部ではDXはおろかデジタル化だっておぼつかな
いことは分かっているのだが」
前段のイノベーションとDXの話も大事だが、こちらは情シスの常識というよりは「経営の常識」に思うのでまた何処かで話したいと思う。
して、今日は情シスの常識についてだ。
ちなみに、例に出した企業は「製造業」である。
だから情シスはノンコアということで、総務部に所属していて課単位にもなっていない。
そして、ここに所属している社員は、全員が「社内SE」と称しているらしい。
工場とか事務所とか、毎日々、細々したトラブルで走り回っている。
わたしは「正社員がすべき仕事かどうかを見極めないといけませんね」と社長に言った。
社内の「情報システムは誰のモノで、誰がために存在するのですか?」と聞いた方が良かっただろうか。
現場にいるユーザーの為に存在しているのだろうか?
はたまた経理部のために経理伝票を入植しているのだろうか?
まさかとは思うが、情シス部員の仕事を作るために情報システムが存在しているのだろうか。
答えは、たった一つだけだ。
「経営に資する情報システム」でなければならない。
経営者は経営戦略を策定しその戦略通りに組織が活動していることを管理・監督しなければならない。
戦略とは「方向性」、つまり何をするのか、誰にするのか?という話が決まっていなければならない。
更には「目標」が定まっていなければならないが、その目標は方向性に準じていなければならない。
恐ろしいことに「顧客第一主義を貫き売上高を前年対比50%アップする」とか、脈絡の無いことを吹聴する日本企業が多い。
さすが、IMD国際競争力ランキング第35位の国の企業がやることだと溜息がでる。
正しい経営戦略を打ち出せる企業に、正しい情シスが存在し価値を発揮するのだ。
そして「経営に資する情報システム」であり「社員を楽にするための情報システム」ではない。
社長が情シスに対して「社員を楽にしてやって欲しいのだよ」
などと言っているならば、その会社は”かなりヤバイ”。
合同会社タッチコア 小西一有
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