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出来そうなことを考える[20240722]


イノベーションのアイディアを創出するワークショップが同時に数本走っている。
例年、この季節に集中するが今年は少し多目だ。
ご用命いただけることはとても有り難いので、嬉しい悲鳴とでも言うべきだろう。

お蔭様で、かれこれ7~8年に亘りイノベーション創出の機会に携わらせていただくことで様々な失敗原因を垣間見ることが出来ている。

今週は、ちょっと笑えるが、しかしイノベーションが生まれない深刻な現実について話したい。

まず「出来そうなことを考える」ことでイノベーションのアイディア創出を阻害しているという事例がある。

「出来そうなことを探す」行為は「ソリューション主義」と言い換えることも出来るだろう。

イノベーションはソリューションでは無い。

弊社は経営コンサルティングを生業にしているが「ソリューション提供」を潔しとしない。

ソリューションは「使い方」を考えてしまうものだ。

弊社はフレームワークや考え方、アカデミックで正しいとされる経営学的な知見やGartnerやIMDといった中立・公正な組織から公に出されたりする情報を利用・提供している。

そして「これをすべき」「あれをすべき」と押しつけることは無い。

何故ならば、何をどうするかを決定して実行するのは「お客さま」だからである。

この世界に正解は無い。

イノベーション創造については、もっともっと正解は無い。

それどころか意志決定をすることも本来的には無い。

必要なのは創造的対話なのである。

一人では思いつかなかったようなアイディアを「多様性の高いチームで創出する」ことが目的なのである。

天才の閃きからアイディアを生み出すことが良しではないし、バイアス(偏見)に満ち満ちているアイディアも必要としない。

誰しもが考えつくようなアイディアは要らない。

それは100%の確率で「出来そうなコト」だからだ。

繰り返しになるが「出来そうなことを探す」ことはイノベーションのアイディア創出を阻害する。

私は、結果的にすべきコトをして課題も解決できるアイディアが生まれる機会を大事にしたい。

職業柄、マネジメント・イシューの話をすることが多いが、イノベーションのアイディアだけは現場の責任も大きい。

学習する機会を与えられてないことも原因の一端かもしれないと思うこともある。
しかし「正確に学びたいです!」と手を挙げることも許されないのだろうか?

手を挙げてください、弊社が必ずご支援します。

合同会社タッチコア 小西一有

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