社内SEは国際デジタル競争力ランキングを浮上させるか?[20240214]
「社内SEはとんでもない闇なのか?」という疑問。
ITベンダーから客先に派遣される社内SE要員はリタイアしたいという希望が続出するという。
成長できないと感じてしまうらしい。
社内SEについて、私が「闇」ではないかと思ったのは、IMDの国際デジタル競争力ランキング第32位という状況を鑑みてだ。
ITベンダーの若手から管理職・役員向けの研修を担当させていただいた際、IMDのランキングが32位の原因は何だろうかと尋ねてみることがある。
すると「私たちは命を削りながらお客さまの為にテクノロジを提供しています」と言う。
むしろ興奮気味に言うくらい、32位というランクは納得しがたいようだ。
確かにITベンダーの彼らが悪い訳ではない。
しかし「命を削る」ほど働いているのはいただけない。
まあ、このことについては、別途お話をしたいと思う。
さて、何を言いたかったかというと、社内SEの仕事を高度化したり人数を増やしたりしても「国際デジタル競争力ランキング」が向上する気がしないのだ。
日本国内で、多くの方々(特に若い方)が社内SEやエンジニアとして働いているのは承知している。
問題は、国際競争ランキング第32位という過去最低の結果に歯止めをかける、若しくは浮上させるような仕事をしているのかどうかに価値を置くことを考えたい。
社内SEというロールで働いている方々や、ソフトウェアエンジニアと称される方々の仕事の仕方次第なのか、そうではないのかは議論が必要だが、そもそも、ITは何の為に存在しているのか、如何なる価値があるのかを十分に考えられていないように思えるので、問題提起をしている。
ITベンダーの方々にこの手の質問をしてみると、多くは黙ってしまう。
「私たちは言われたことを言われた通りにしているだけで『ITの価値は?』言われても」という顔だ。
役員クラスになると「それはユーザーが考えることです」と言い返す方もいる。
IMDの国際デジタル競争力国際デジタル競争力ランキング史上最下位である32位という事実は気にならないのだろうか。
そういえば先日、大学生向けにこの32位の話をした際に学生から発言があった。
「先生は、やきそばパンを生み出すわが国の実力を評価しないのですか?」
その学生の熱弁によると、日本は本当に素晴らしい国で決して国際的に劣後していないそうだ。
少々とんちんかんな気もするが、興味深い意見ではあった。
話を戻すが、ITユーザー企業で社内SEを務める皆さんは如何にお考えだろうか?
合同会社タッチコア 小西一有
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