弱い文脈、という美しさ。圧倒的な哲学
皆さん、こんにちは。
TOUCAプログラム1ターン目が終了し、さらっと「3ヶ月のまとめをnoteに投稿お願いします!」と言われたものの、3ヶ月を振り返ると色々ありすぎてちょっと頭の整理が追いつきません。
そこで、今回は海士町→柳川の途中に立ち寄った尾道にて滞在したホテルLOGについての感想をまとめたいと思います。最近私の中でキーワードとなりつつある「弱い文脈」から紐解くLOGの魅力。そして圧倒的な哲学による美しい世界観。
建築家が思い描いた美しい風景。
観光の人も地元の人も、その場にいてそれを受け入れる「ハコ」としての建築。
その全てにそこで働く人や地域の人の手が触れられていること。
「どの部分にも手を触れていることが大切だよ。それが愛着に変わるんだ。」
「壁の色をどれにしようかな?ってレシピを沢山作ったんです。」
「このガラスにするとどういう風景になるかな?ってみんなで決めて」
「車が入れないから、階段100段を5000往復して石を運びました。」
そういう、その人ならではの言葉で語られるLOGの風景がとても美しく。
とっても愛情を持ってこの場所の語りべとなっているスタッフさん達がカッコよかった。
設計者が考えたLOGのストーリーを強い文脈とするならば
そこで働く一人ひとりの言葉の物語は弱い文脈となって語り継がれる。
その弱さは、時に誤解や拡大解釈を生み、時に何かを忘却し、その人だけのオリジナリティとなる。
その背景には設計者の圧倒的な、強い哲学が存在しているように感じる。
「強さ」と「弱さ」
その絶妙なバランスが、美しさの本質かもしれない。
自分の言葉で語れるか。
全てに手をかけているか。
愛情を持っているか。
もし自分で何かを始めたら、思い出したい。とても大切な思いをもらった時間でした。
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