公平ってなんだろう

 たくさんの人数でカラオケを楽しむことになった。
 終わりの時間は決まっている。
 参加しているみんなは、カラオケが大好き。みんな歌いたい人ばかり。
時間が決まっている中で
みんなが【公平】にカラオケに参加するためにはどうすればいいだろう。

こんなシチュエーションってけっこうありますよね。

だいたいの時間を計算して、でた結論は

ひとり1曲ね。それでいこう!

そうだよね。みんな歌いたいんだから、1曲ずつ歌えればいいよね。それって【公平】だよね。

さて、みんなでそれぞれ、歌いたい曲を考えて、しらべ始めた。1曲だけだからね、どの曲がいいかな、十八番がある人はやっぱりそれだよね、いつも歌うからそうじゃない曲がいいかな。

そうだ、順番を決めないと。
順番も【公平】に決めないと。

ん~じゃんけんにする?
いや、じゃんけんは不公平だから、くじにしよう

よし、くじびきね。くじびきなら【公平】だよね。

(くじびきで順番がきまりました)

では、カラオケスタート。

一人目
二人目
 ・
 ・
 ・

「うーん、この歌いい曲だけど、長いなぁ」「次、私の番なのに、早く終わらないかぁ」。。。

 ・
 ・
 ・
最後から2人目

あれ???
「一人1曲って言うてるのに、なんで2曲も3曲も歌ってるの?」
「これはメドレーですよ。メドレーだからこれで1曲」

終わりの時間が近づいてきている。
「おい、私の歌う時間がなくなったちゃう。早く終わってよ。」
「私だけ歌えないなんて、不公平!」

 あー 【公平】って難しい。


じゃんけんは不公平で、くじは公平?

みんな1曲はけっきょく、公平だったの?

曲の長さが違うのは不公平?

メドレーは1曲、それとも数曲?

どうなんでしょうね。
このエピソード、実は、知的障害があり、ことばの意味理解がなかなか難しい方との会話が元になっています。
【不公平/公平】ということばを盛んに使われます。カラオケの大好きな方で歌いたかったのでしょう。なかなかに納得できないとすごい剣幕でご立腹でした。

ほんと【公平】って難しい


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