コントロール可能なもの
成功者の本の中で、「コントロールできるものにだけ集中する」という言葉が出てきます。確かに、自分の人生を振り返っても、他人のことなど、コントロールできないものに目を向けている時間は無駄だったなと感じてしまいます。
コントロールできるものに目を向けるためには何が自分にコントロールできるのか、何ができないのかを見極める必要があるわけですが、私はこれができていませんでした。特に、コントロールできないものをコントロールできると勘違いしてしまうことが多くあったように思います。
その原因の一つに、「現状自分には何ができて、それができるようになるにはどのくらい時間がかかるか」ということを考えられていなかったことがあげられます。
例として、生活リズムのことを考えてみます。生活リズムくらいはいつでも改善できると考えてしまいがちですが、果たしてそうでしょうか。
私は、早寝早起きをするには早く寝ることが大切だと考えていました。実際に、早起きするためには早く寝ることは大切なことです。そのために私は夜8時にベッドに入ってみました。このタイミングで私は「今早く寝るだけで早寝早起きの習慣が手に入る」と考えていました。言い換えると、眠ることは今の自分にコントロールできることであると考えていたのです。しかし、当然、眠くもないのに眠ることはできません。
このことから得た気づきは、早く寝るには前日の朝に早く起きている必要があり、早寝早起きを実行するには最低でも1日という時間がかかるということです。
期限がある資料の作成に関して考えてみましょう。理想的な資料を作りたいと思ってもなかなか手を付けることができず、結局前日になってしまい、徹夜をすればできるだろうと考えてしまうことがよくあります。でも結局は大した資料を作ることはできません。
この失敗は「自分が作る資料の質は作業をしているときの頑張りでコントロールできる」という勘違いから来ています。少し考えればわかりそうですが、当然徹夜では徹夜分の仕事しかできません。前々から準備していないと自分が理想とする資料を作ることはできないし、ややもすれば何か月も前からデザインの勉強をしていないといけないかもしれません。
つまり、自分が目指している姿になるのに必要な時間を正確に見積もれていないのです。
私は小学生の頃、体育でプールが始まる前日に、「今日腹筋を5万回やれば明日は腹筋が割れた状態で臨める」と考えていました。当然実行できなかったし、たぶんやっても腹筋は割れません。当然です。
これと同じようなことを大人になってからも気づかずに繰り返してしまっていたのです。
このように、自分が望むものはどのくらい時間をかければ手に入るのかを考え、その精度を上げることができれば、コントロールできるものが増えるのではないかということを思う今日この頃です。
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