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🌸『みんなちがって、みんないい』🌷 鳥取こども学園乳児部院長 兼 とりっこらんど所長 竹中 成代

 学園前土手の桜の花も満開の中、新年度がスタートしました。

 令和6年4月1日、児童福祉法改正施行により里親支援センターが児童福祉施設として位置づけられ、新たに里親支援センター「里親家庭サポートセンターいろは」を開設、一般社団法人ひだまりが行っていた「退所児童等アフターケア事業ひだまり」が「社会的養護自立支援拠点事業所ひだまり」と変わり、より支援の幅が広がりました。

 また、ショートステイ・トワイライトステイ・レスパイト・一時保護等を、これまでは児童養護施設鳥取こども学園「すみれホーム」と、乳児院鳥取こども学園乳児部「チームさくらんぼ」で3歳以上と3歳未満に分けてお預かりしてきましたが、この2つを統合し「一時養育ホームはちみつ」として生まれ変わりました。乳児から学齢期のお子さんを、昨年改修した地域棟の同じフロアーにてお預かりします。いつ来ても知っている同じ場所で、また、兄弟が離れることなく一緒に過ごせるようになったことで、お子さんにとっても保護者さんにとっても安心して利用してもらえるのではないかと感じています。特に乳幼児の場合は誰かの手に委ねられなければ命の危険があります。緊急を要する保護にも対応可能な「一時養育ホームはちみつ」の役割はおおいに期待されるものと思います。

 さて、昨年度受講した企業主導型保育事業施設長研修の『子どもの発達の理解~配慮を必要とする子どもへの対応・インクルーシブ保育を踏まえて~』の科目の中で、講師の一般社団法人チャイルドフッド・ラボ代表理事である藤原里美氏が「みんなちがって、みんないい」と繰り返し講話されました。20年ほど前に私が所属していた保育所鳥取みどり園(現在の認定こども園鳥取みどり園)の当時の園長(入江園長)が同じように「みんなちがって、みんないい」とよく話されていたことを、懐かしさと同時に思い出しました。

『私と小鳥と鈴と』

私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面を速く走れない。

私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように、
たくさんな唄は知らないよ。

鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。

 幻の童謡詩人と呼ばれた金子みすゞの詩です。「詩のはじまりは、神さまへのおいのりだった」と『詩のはなし』(せん聖歌・文より)に記されているそうです。 この詩を読むと、救われた気持ちになります。金子みすずの純粋で大きな愛が、尊い気づきを与えてくれます。お互いの違いを認め合い、違いを生かして、より豊かな生活を送るためには、大きな『愛』が必要です。

 社会福祉法人鳥取こども学園のキリスト教精神にもとづく基本理念も『愛』(一人ひとりを大切にする)です。これまで大切にしてきたことをこれからも大切にして歩みを続けていきたいと思います。新年度を迎え心新たに、子どもたち、利用者さんたちの生活が安全で安心なものであるよう願い祈りながら努めてまいります。

 引き続き、ご理解・ご支援・ご鞭撻を賜りますようよろしくお願いいたします。


いただきましたサポートは、学園の子どもたちのために大切に使用させていただきます。寄付ページからもお申し込みが可能です。みなさまからのあたたかなご支援を、心よりお待ち申し上げております。