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ととろん学級思い出日誌

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作者が15年間小学校の先生として子どもたちと過ごした日常の中で、 印象深く心に残っている出来事を、綴っていきます。
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#卒業の思い出

ととろん学級思い出日誌 プロローグ

不登校先生になる直前まで、15年間小学校で先生として子どもたちと過ごしてきました。 その…

ととろん
2年前
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セリフすっ飛ばし事件(4・了)

もそもそと流れにさえ乗ればなんとかなるわいとか思っていたのは、 最後まで、おふざけ癖のあ…

ととろん
2年前
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セリフすっ飛ばし事件(2)

全体練習は、これで7回目になり、子ども達も証書のもらい方、 式次第に合わせた動作など、ば…

ととろん
2年前
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セリフすっ飛ばし事件(1)

個性が大事、縛り付けるのはよくない。 画一性・同調性を強いるのに意味はあるのか。 個人の…

ととろん
2年前
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時間の余裕が実は罠(後)

全員でこの60枚からのプリントを一綴りにして、 名前を書くころには、子ども達はもうそれだ…

ととろん
2年前
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時間の余裕が実は罠(前)

「ととろん先生、おはようございます。Uの母です。朝はやい時間にすみません。」 出勤してま…

ととろん
2年前
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カウントダウンノートと鬼編集長(後)

40日。この日数は長いか?短いか? ゴールを見据えて、一年間のうち8割終わった残りの40日なら、 おそらく短く感じるに違いない。きっと三学期に入ってからの6年生は、 後〇日で卒業か、残り△日で卒業かと、感じ入る子も多いと思う。 これまでの小学校生活が楽しかったと思える人ほど、 短さを強く感じるのではないだろうか。 『心の時間と、時計の時間。』 6年生の国語にはそんなテーマで書かれている説明文の話もあるが、 まさにその通りで、実は40日、約6週間、これは時計の時

カウントダウンノートと鬼編集長(前)

卒業に向けて何をする。その取り組みの中で、 大体の人が経験したであろうものの中に、カウン…

ととろん
2年前
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桜の雨で卒業を(13・了)

・・・・ここに一枚の写真がある。【桜の雨で卒業を】その結末の光景だ。 と、大好きなドラ…

ととろん
2年前
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桜の雨で卒業を(11)

「卒業生退場。」 粛々とした雰囲気が少し緩まって、子ども達が笑顔で退場していく。 卒業式…

ととろん
2年前
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桜の雨で卒業を(10)

「もう忘れものはないね。5年生が準備に来るからはよかえりよ。」 6年生を送る会からあっと…

ととろん
2年前
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桜の雨で卒業を(8)

せっかくの自分たちが祝ってもらえた気分の一日が、 重たい雰囲気のままで終わってしまった。…

ととろん
2年前
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桜の雨で卒業を(7)

「先生、すみません。書き直しますから。」 「いや、形の問題じゃなくてそこに表れる気持ちな…

ととろん
2年前
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桜の雨で卒業を(5)

普段からも面倒くさくて意地悪な者が、意固地になるのは実に面倒くさい。 この時の6の1の子達はきっとそれを肌で感じていたに違いない。 とにもかくにも僕は、自ら子ども達に提案した【桜の雨で卒業を】計画を、 もうやらないと子ども達に打ち出した。 一方子ども達も、やはり僕の言葉に腹を立てたところもあり、 「やんなくていいよ!」という雰囲気で、その日は終わった。 中には、「ととろん、私はやりたいと思っているけど。」 と言ってきた子たちもいたが、 「いや、まぁあれだけやり