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ととろん学級思い出日誌

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作者が15年間小学校の先生として子どもたちと過ごした日常の中で、 印象深く心に残っている出来事を、綴っていきます。
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ととろん学級思い出日誌 プロローグ

不登校先生になる直前まで、15年間小学校で先生として子どもたちと過ごしてきました。 その…

ととろん
2年前
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初めての田植えが、大イベントになっちゃった(2)

教科書に載っている農家の学習は、米農家の仕事について、まとめてあるもので、 その中に、米…

ととろん
1年前
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初めて田植えが、大イベントになっちゃった(1)

「はい、わかりました、では現地に来られてください。」 電話を切った教頭先生は、にこにこし…

ととろん
1年前
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作者より「近況とこれからの『ととろん学級思い出日誌』について」

いつも、『ととろん学級思い出日誌』を読んで頂きありがとうございます。 昨年の秋から執筆を…

ととろん
1年前
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やる気スイッチは、子ども自身でつけるもの(14・了)

どっこいしょー、どっこいしょ! どっこいしょー、どっこいしょ!! ソーラン、ソーラン! …

ととろん
1年前
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やる気スイッチは、子ども自身でつけるもの(13)

「船長、ありがとうございました。今日のオーディション。」 「いや、ととろも応援団、お疲れ…

ととろん
1年前
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やる気スイッチは、子ども自身でつけるもの(12)

「じゃあまず最初の組の3人、始めようか。」 いつもの賑わいはなく、緊張感の張りつめた空気の中で、 ソーラン節、センター選抜のオーディションがはじまった。 給食直後の昼休み、3組も早々と片付けを済ませて、 オーディションに行く子達を見送った。 ぼくはというと今日も応援団の練習なので、 体育館に行きがけに、オーディション場所になっているいつもの自主練ルームの横を通った。 どの子もみんな真剣に、踊る3人の様子を見ている。 その後ろでは船長が、真剣にじっと踊っている子

やる気スイッチは、子ども自身でつけるもの(11)

学年練習が毎日のように時間割の中に組まれるようになる運動会モードの日々、 船長の「自主練…

ととろん
1年前
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やる気スイッチは、子ども自身でつけるもの(10)

爆上がりしたやる気、モチベーションは、自分の限界まで頑張ることが出来るようになる。 その…

ととろん
1年前
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やる気スイッチは、子ども自身でつけるもの(9)

全体練習中にも、船長はどんどん子ども達のやる気が上がるような手立てをとっていく。 まず、…

ととろん
1年前
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やる気スイッチは、子ども自身でつけるもの(8)

公式の運動会の練習が始まった初日、 学年で割り当てられた時間での学年練習の最初の時間に、…

ととろん
1年前
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やる気スイッチは子ども、自身でつけるもの(7)

北棟の3回は五年生の教室、学年集会に使っているランチルーム、 外国語ルーム、図工室という…

ととろん
1年前
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やる気スイッチは子ども、自身でつけるもの(6)

「おはようございます、船長、姉さん、使ってください。」 挨拶をするやいないや、僕は二人に…

ととろん
1年前
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やる気スイッチは、子ども自身でつけるもの(5)

「疲れたぁ、でもこの踊り、私好き!」 そう言って笑顔で汗をぬぐうKさんを見て、僕も嬉しくなった。 船長と姉さんは、それぞれ別の仕事もあったので、 最後は僕がダンスルームになったこの部屋の鍵を閉めるのと、 子ども達を下校させる仕事を引きうけていたのだ。 「すごいすごい、さすが早速踊りたいと言ったメンバーだね。もうカッコよかった。」 と僕が拍手しながらそう言うと、Kさんはにこにこの笑顔で、Mさんとハイタッチ。 同じクラスの二人だけでなく、1組さん、2組さんで残った子