36.ニート時代のはなし(NZの旅 恋愛編)
Kiwiバスでニュージーランド南島を周遊し始めた2日目のことです。
シーカヤックをしたいがためにNelsonに2泊する予定でした。
ところが、次のKiwiバスに空席がなかったため、3泊することになってしまいました。
3泊もするとバスの仲間はガラリと入れ替わります。
そしてそのバスに乗っていたのが上海出身のSunny(イングリッシュネーム)でした。
Mahinapuaの海岸に写真を撮りに行ったら、僕とSunnyは同じタイミングで写真を撮りに来ていました。
写真を撮って欲しいと言って来たので、撮ってあげました。
もう一枚と撮って欲しいと言うので再び構えると、今度は一緒にと言いました。
タイマーセットして写真を撮りました。
悪い気はしていませんでした。
翌日の夜、仮装パーティーがあり、宿でその準備をする必要がありました。
部屋割りの際に、Sunnyは一緒に仮装しましょうと言って来ました。
イギリス人女性3人組の部屋に空きがあり、彼女たちの了承を得てその部屋に泊まることにしました。
みんなで衣装づくりをし、記念写真を撮りました。
Sunnyのことを意識し始めていました。
次の目的地のFranz Josef氷河でした。
ここは主要観光地で、部屋に一人で泊っても大丈夫なくらいたくさん部屋がありました。
そんな状況の中で、Sunnyが同じ部屋にして一緒に晩ご飯を食べようと言って来ました。
Sunnyは僕に気があると、この時確信しました。
翌日、Franz Josef氷河を上るアクティビティーにSunnyと一緒に参加しました。
体力に自信があったので上級者向けのに参加するつもりでしたが、Sunnyが私には無理だと言うので初級者向けに変更し、一緒に上りました。
翌日も、翌々日もKiwiバスは一緒に座り、同じ部屋に泊り、一緒に出掛け、一緒に食事をし、一緒に写真を撮りました。
天真爛漫なSunnyに僕は心を奪われていまいた。
しかし、6日目に別れがやってきます。
Sunnyと僕は同じルートのKiwiバスではなかったのです。
彼女はAucklandのビジネススクールで学んでいる学生でした。
夏休み期間中も語学学校などで忙しくしていたそうですが、10日間だけ休みをとって、短いルートのKiwiバスを利用していたのでした。
そして、もうAucklandに帰らなければならなかったのです。
すっかり僕はSunnyに恋をしてしまっていたのですが、だからと言って引き留めるわけにも、一緒に行くわけにもいかず、彼女も特に何も言わず、最後に一緒に写真を撮り、メールアドレスを聞いて別れました。
ニュージーランドでの6日間の恋が終わりました。
Sunnyと別れた後はすっかりSunnyロス。
感傷的な気持ちでQueenstownの夕暮れを過ごしたことを覚えています。
ちなみに、Sunnyとは帰国してから一度だけメールのやりとりをしました。
だけど、それっきりにしておきました。
淡い思い出にしておいた方が良いだろうと思ったからです。
ひょっとしたら今頃Sunnyはビジネスウーマンとして世界で活躍しているかもしれません。
もしどこかでバッタリ会ったら、あの時どう思っていたのか聞いてみたい気はします。
(つづく)
次のはなし
37.ニート時代が終わるときのはなし
https://note.com/totoro0129/n/n0fc6329fbcfd
<0.プロローグと目次>
https://note.com/totoro0129/n/n02a6e2bda09f
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