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実家 EVENT HORIZON 接触篇

今回のお題

1月特別企画”正月にまつわる話”ということで、
2016年
正月に実家に帰った時の出来事について書いてみようと思います。

これはシュペルターを製作していた2004年~2019年の期間内に
ガッツリ含まれている時期なので
シュペルターと歩む15年記』のシリーズに入れても良いのですが、
私のプラモ歴史上重大なイベントですので、独立した記事としました。

といっても実家の押し入れ深く(なんだったら天井裏まで)
しまい込まれていたプラモデル整理して売却しただけなのですが。


惨状 実家の片隅

主に中学、高校時代に買い漁った大量のプラモデルですが、
さすがに全ては作り切れないし、
また現時点で、もう作ろうとは思わないものたち。

数えてみると166箱もあったのです。
プラモデラーではない人の平均的かつ、しごく真っ当なご意見として

①何故、作りもしないのに買うのか?
②作ったとしてどこに置く(飾る)つもりなのか?

と言われてしまえば、まさに返す言葉もないのですが、
人類とは未解決の問題を抱え、行く末のわからない未来に対しても
なかばヤケクソで進み続ける性質を持っているとしかいいようがない。

この問題が解決できれば、SDG’sのほとんどの課題に対して
突破口が開けるのではないかと思います。

特に①の問題については、言い換えれば
一つ作ってから、次の一つを買いなさい。』という
非常に厳しい、神の裁断に近しい言葉になる。

無論”これが無理な相談であること”をデータ的証明するのは簡単で、
一つのプラモを満足いく仕上がりとするために掛かる期間A
欲しいプラモ見つけたり発売されたりするサイクルとすると
 ほとんどの場合 A>Bであるということ。

また②の問題については、どうせそんなにたくさん作れないので
現実的には問題にはならないのです。

①の問題が②の解決策であり、①が解決されれば②が問題になるとは
なんと皮肉なものなのでしょうか?

中学時代製作したのは主にガンプラで、ほぼ製作順に羅列すると

 1/60 量産型ザク ガンダムカラー使用
 1/100 ガンキャノン お金をケチってMr.カラーレッド&黑鉄色で塗装
 1/550 ビグザム ガンダムカラー使用
 1/144 ギャン ガンダムカラー使用
 1/144 グフ アンブッシュ迷彩に塗装
 1/144 ジム 接着面消しが面倒で中断
 1/144 ザクタンク
(お決まりのザクマゼラアタックの改造、顔と胸のみ製作中で中断

これらの完成品は現存しません

高校ではガンプラ未完成品をほっておいて、ミリタリー系へ宗旨替え。
やはり製作順に記載

 1/35 タミヤ Ⅳ号戦車H型 甲山屋プラモデルコンテスト 金賞
 1/72 エッシーハセガワ T34/76 1943年型 
       ホビーショップパル プラモデルコンテスト 銀賞
 1/72 エッシーハセガワ Ⅰ号戦車
 1/72 ハセガワ タイガーⅠ型 冬季迷彩
 1/72 Ⅳ号駆逐戦車 ラング 2色迷彩
 1/72 ハセガワ M3グラント(M3リーから砲塔をパテで改造
 1/35 ゴリアテ フルスクラッチビルド 
 1/35 イタレリ Ⅰ号式戦車 塗装中に中断
 1/48 タミヤ 三菱雷電 
   スジボリ、翼端灯、尾灯透明パーツ化
   計器パネル自作、風防の枠をプラペーパーで製作
   製作中に中断

これらは今も実家のガラスケースの中に飾っていますが、
甥が幼い頃のおもちゃになり、ところどころ破損しています。

ガンプラもミリタリー系(主に戦車)も最初に大作(自分としては)
をつくるのですが、そのエネルギーを維持できず、
その後小品を連続して製作。

ただ10㎝くらいの1/72の戦車でも2~3ヶ月くらい掛かかるのに
そのうちにだんだん凝り始めて
完成がおぼつかなくなるパターンです。

しかしプラモデルキットが山高く積まれているのに、
ゴリアテフルスクラッチで作るとは!
人の興味目的とはなんと一致しないものか!

そういったいきさつで出来てしまったプラモの山に対して
、後始末を付けるべき時!

おおよそ以下のような手順で進めました。
1.箱にかぶったホコリを拭きながら、中身のチェック
(もともと作るつもりで買ったものであるため袋を破ったり、
 ランナーからパーツを外したりしたものもある)
2.品名、スケール、メーカーをリストに記載していく
3.プラモ買取業者に見積もり依頼
 これがうまい仕組みでして。
 (A社)現品なしメーカーと品名だけでオンライン査定可能、
   ただし何個までなら無料査定という品数の限度がある。
 (B社)送料B社負担で、まず見積もりのために現品全数送付
   査定額が気に入らなければ返却。
   (ただし一品毎の金額ではなく、合計金額のみ査定)
4.売るかどうかを決めるのですが、今回売りたいものが大量にあるため
 一品毎の査定金額、あるいは合計金額さえ買取業者の見積もりを
 比較するのは難しい。

査定金額が気に入るも何も、相場もわからないし、
わざわざ実家の押し入れ整理のために、
一生懸命箱詰めして送ったものを送り返してもらうつもりもない。

5.そういう訳で金額に納得いこうといくまいと、OKして
代金を振り込んでもらう。 
 
結論からいうと、売って得られる金額は微々たるもの
Hobby Offなどで売られている中古プラモデル
定価の50%~80%くらいと割と高値!に見えますが、
買取価格は最低金額~定価の10%くらいがほとんどと思われます。

まぁ中には査定金額高めのものもありましたが、
35~40年前のプラモデルであるからといって
マニア垂涎のお宝というものもなかなかなく、
一攫千金などありません。

今の転バイヤーの儲けはどうなのか知りませんが、
売れ筋製品基準の選択ではなく、
本当に自分の作りたいプラモデルを買ったのならば
”将来プレミア価格が付くかも~”などとは考えず
最後まで仕上げて初めてプラモデルの価値が出るということです。

そういうことで、今回何を書きたいかというと
『プラモを使っての財テク指南』などではなく、
単に既に手元にはないプラモデル達を偲んで
買った時の話、作りたかった度合い、売れた時の評価などを
思い出しながらチラチラと書いていきます。

戦車シリーズ

まずは高校時代に主に作った戦車シリーズ
専門的には装甲車両なども含めてAFV(Armord Fighting Vehicle)と
呼ばれる分野。

戦車では標準スケールという世界(ほぼ)統一の縮尺があり、
どのメーカーの製品でも同じスケール感で並べることができます。

AFVは陸上で運用されるものであるため、
通る道の幅や旋回半径を考えるとおおよそサイズは決まってくるため、
(小さいものはあっても、大きいものには自ずと限界があるというか)
ほとんどの車両を同一のスケールで統一することができます。

そしてAFVの標準スケールの王道はなんといっても1/35であり
このスケールを基準として世界が回っているといっても過言ではない!

もっと小さくしてコレクション性を高めたのが1/72もしくは1/76で、
双方ほぼほぼ同じサイズなのですが、
微妙なこだわりでメーカーによって派閥があります。

このコレクション性と精密な再現を両立させる
中間的サイズの1/48もあります。

戦車シリーズで最初に紹介するのがコレ。

この前輪は役に立つのだろうか?といつも頭をよぎる。

あれほど王道だと言っていた1/35でもない、
まして戦車でもない 1/9ケッテンクラートです。
これは尾道の商店街で見つけたもの。
飛行機模型で有名な長谷川製作所(現 ハセガワ)の商標ですが、
イタリアエッシー社製のもので、かなり精密な大型模型。

勢いで買ったものの、大きくても意外とありがたみがない

また最近発売された1/16 タイガーⅠ型戦車をJoshinで見かけても
全然買いたいという気持ちにならない。

なぜだろう

やはりAFVは1/35に揃えるという気持ちが働くのだろうか?

いや、1/35を基準に考えて
スケールアップはなんとなく大味に感じる一方で
スケールダウンしたものは(それなりに精密な出来映えならば)
嬉しさもひとしおなのです。
やはり日本人には清少納言から脈々と受け継ぐ
何も何も、小さきものは、みなうつくし』のDNAがあるのだろうか?

スケール枕草子


 
いやいや、そんな安易な結論では
今後大型プラモデルが買えなくなってしまうではないか。

熟考しよう!

一言でいえば戦車には質実剛健さはあっても形に華がないのである。

華がないから、カラーモジュレーションをし、
チッピングだのフィルタリングキレイに汚し塗装をし、
地面を作ってダイオラマにしたり、
最後には戦車を切り刻んでヴィネットにするなどという
悪逆非道なことをしてしまうわけです。(個人の感想です)

したがって戦車単体では大きくしてもディティールの密度感が減るだけ、
逆に小さくすると、適度な密度感が出るのと同時に
何コレ?ちっちゃくても頑張ってるね♡という気持ちが湧いてくる。
(再び個人の感想です)

逆に言うと形状に華のあるスポーツカー、レーシングカー、バイク、
モーターヘッドは大型モデルはOKという結論としておこう。

大型モデルの対極であるミニスケール
当時は天下分け目のミニスケールの戦いの真っ只中でした。

1/72 対  1/76です

1/72はハセガワのミニボックスシリーズ、エッシー

1/76は日東科学(ニットー)、フジミ模型(フジミ)、
外国勢ではマッチボックスの3社です

これとは別に独自にイギリスのエアフィックスは
H0/00(鉄道模型の標準スケール1/87)でした。

今では世界中のプラモデルメーカーを見渡しても
H0/00は勿論、1/76も見ることはありません。
七弐乃壱家康公に統一されたのです。

東軍 (1/72に忠誠を誓う者たち)
ハセガワが一番入手しやすいものでした。

ただしラインナップは玄人好みというか、メジャーな車両が少ない!
わざわざニッチ戦略を狙う⁉

やはりエッシーが頼みの綱。
一時期ハセガワがイタリアエッシー社製のものを
ミニボックスE』シリーズとして輸入販売していました。

エッシー プロデュースド Hasegawa

これは中学校の時に友達と共同でボークスの通販で買ったもの。
タミヤ1/35のようなスタイリッシュな白箱が高級感があります。
その出来はというと、イタレリ1/35の縮小コピーと言われていただけに、1/72とは思えないバッキバキのディティールが入った
素晴らしいものでした。

ただし部品が歪んだり、デカールが黄ばんでいたりするのが難点。

同じくエッシーの1/72でも、ハセガワブランドで扱ってないものが
友人のお父さんが開いた模型店で入手できるようになったので
ずいぶん入手しやすくなりました。

いかにも外国製

ブルムベアシャーマンカリオペなど
王道マニアック系(メジャーな戦車の派生型)のラインナップが嬉しい。
箱絵としては今一つか?

ハセガワのミニボックスシリーズには1/72でも巨大なものがありましたね
カール自走臼砲レオポルド列車砲

最初にAFVでは道路事情からあまり巨大なものはない。
といったではないかと思われるでしょうが、
これらは線路上を移動するものなので大丈夫なのです。
箱の大きさは1/35の戦車よりも大きかった。

東軍(1/76に命を賭けし者たち)
実際には微妙なサイズの差なので、1/72と並べて置いても、
それほど違和感はない。なのになぜそこまで己の道を貫こうとするのか⁉

ニットーさん 模型の出来は良くても箱絵も大切ですよ


ニットーは内部構造まで再現した、かなりマニアックな作りです。
フジミは…あまり記憶にないのです。

イギリスマッチボックス
修学旅行で行った広島市のニイタニで買ったような記憶があります。

AFV単体の出来は置いといても、
ベース付で全体がダイオラマ仕立てのキットです。

箱絵

箱絵も非常に美しい。

外国製キットの箱は横開きで、裏面にも絵が描いてある

裏面には塗装例ダイオラマのイラストが載っています。
このイラストもなかなか秀逸。

左上の”モンティーズキャラバン”は箱絵に描かれていない小物や
人物まで付属しており、ダイオラマとしても本格的
というかダイオラマの一部を切り取ってドラマチックに表現した箱絵
すぐれているというべきか。

なんだかこう書くと
『あ~ら奥様、素敵なお召し物で、
いやですわ奥様、奥様こそお上品な指輪ですこと』
みたいに奥様どうしでほめ合っているように聞こえてしまいます。

おくさまごっことは…


左下のフランス戦車シャールB.1ルノーFT17の2台セットも
2台が一緒に載るベースが物語性を高めている。

おまけ
エアフィックス H0/00
こちらも箱絵が美しいです。

まぐれも実力のうち?

88㎜砲+8tonハーフトラック(写真上)は、
模型誌でお馴染み『改造しちゃアカン』の松本州平氏をして
これはもうアートやね』と言わしめたもの。
(これは売却品リストから外したかもしれない。)

でも写真下のブレンキャリアー+Anti Tank Gunの箱絵は
それほどでもないので、当たりはずれがあるようです。


1/48は当時はバンダイの独断場でした。

はじめて畳の縁が映った!

写真の2号自走砲ヴェスぺ
エアフィックスのようなダイオラマ仕立てではありませんが、
フィギュアの他、レンガ塀の組立パーツが入っていたり
”みんなもダイオラマ作りに挑戦しようぜ”
熱く語る説明書が入っていたりとサービス精神が旺盛です。
(当時はジオラマと言っていた。
説明書にはちょっと気取ってディオラマと書かれている。)

この1/48というスケール、当時はあまりモデラーの支持は受けられず
バンダイの独断場?孤軍奮闘というよりは孤立無援という状態で
バンダイはガンプラの大成功もあってか
このシリーズからは手を引いたようです。

ある程度コンパクトさと精密さの両立はできても、
1/35ほどの迫力はなく、また1/72ほどのコレクション性もないという
どっちつかずが災いしたのか?

中型インコであるコガネメキシコインコ
ルリコンゴウインコの大型インコならではの迫力とも
セキセイインコなど小型インコの可愛さとも
どっち付かずであるようなものでしょうか?

ルリちゃん御立派!いやセキセイさんもかわいらしくて

いやむしろコガネメキシコインコ、可愛いな!

モフモフサンバ

バンダイは戦車から手を引きましたが、
コガネメキシコインコの応援もあってか
今は1/35よりも手軽で、精密感もあるスケールとして
1/48がインコのように、いや不死鳥のように復活
世界中のメーカーから多数のキットが発売されています。

1/35の総本山であるタミヤまでもが
1/48のキットをリリースしているのです。

次はメインスケール 1/35 でも、もう疲れてきたので簡単に。
一番のお気に入りは
イタレリ エレファント

水彩画のような不思議は画風の箱絵


フェルディナント・ポルシェ博士が設計した異形の重駆逐戦車です。

特に横から見た後部装甲がカックンと折れて、しかも変な段差あり
その形の意味がわからない
でもそこがカッコいいのです。

ほぼ”できそこない”の形


そしてセイラさんの好きなGブル
もといⅣ号突撃砲

かなり近い。画像検索で出るかも。


トニーたけざきのガンダム漫画より

そういえば本当にGアーマーのプラモデルも持ってましたね。

肩書は”兵器”です。

”赤とんぼから羽を取ったらあぶらむし”であるように、
Gアーマーからガンダムを取ったらGファイター
ガンダムの下半身以降を取ったらGブルになるのです。

飛行形態であるGファイターは戦闘機っぽくはありません。
(マッドアングラー隊のブーン艦長はシルエットから
戦闘爆撃機のようだと言っていた)
それでも”ファイター”と付けたところまでは、まだは良いとして、
Gブルってどうよ?
ブル”って。

ここはGタンクと来るべきところを見事な変化球
ブル”は当然ブルドーザーのブルなんだと思いますが、
少なくともGブルはブルドーザーではない。
そもそもブルドーザーって、整地するためのものなんです。

ブルドーザーも名前の由来は諸説紛々


当然タミヤこと我らが田宮模型のものも何点か買っていますが、
手堅い造形作り易さで安心な一方で
今一つラインナップがハジケてない
そんな中で、心躍るのオールドタミヤともいうべき絶版品。

ソビエト連邦の戦車


中でも左のT-55コマンダーは個品毎の金額迷彩、いや金額明細は記載しないというB社からも、特記事項として
希少につき高値買取りします”とのコメントが付いていたもの。
てっきり高値T-10スターリンのほうだと思ったんだけどなぁ。

先ほどGアーマーが出ましたので、ついでにガンプラも確認してみよう
MGHGUCもまだ無かった時代
単なる1/1001/144です。

上は1/100、下が1/144

ドムは発売時期が古いのですが、後発の1/100である
ズゴックなどは非常に出来が良くなったと思っていたのですが。
今と比べてはいけません。

当時はリアルタイプとかMSVとかも出始め、
アニメから独立したガンプラサーガが始まった頃でもありました。

ガンダムサーガ

ん?確かガンタンクゾッグも持っていたはず?
どこへ行ったのだろう?

今年のお正月は訳あって、実家に帰っていないのですが
そのかわりに明日帰省予定です。
これは調査せねば!


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