【研究課題】スターミー型ベトベトンTAGデッキにおける「1枚目のピカゼク問題」に関する考察

どうも、totokoです。
今回から他のポケカプレイヤーの例にもれずnoteにて色々と書いていこうかと思います。
もちろん知見を深め広める目的でもあるので、ttkのnoteはふぁっきん無料です。
第一回となる今回は最近のttkが頭を悩ませている「1枚目のピカゼク問題」に関する考察をしていこうかと思います。

3/2にPAO立川店さんにて開催された新弾バトルで優勝しました。その際のデッキに関して、ポケカタクティクスさんに寄稿しました。
ダブルブレイズ発売に伴って、多くのプレイヤーはレシリザを中心にしたデッキを作成しており、その中で僕は兼ねてより強いと思っていたベトベトン&アローラベトベトンGX(以下、ベトベトン)で出場。
エネ加速の問題を解決し、速度と確実性を重視した「スターミー型」で優勝しました。

細かいことはポケカタクティクスさんの記事を参考にしてもらうとして、ここで一つの問題が浮上しました。

それが、今回のテーマ「1枚目のピカゼク問題」です。

「1枚目のピカゼク問題」とは

スターミー型ベトベトンは、スターミーでエネをつけたベトベトンを逃げ0スターミーによって遅延なく交代し、また、スターミーの技により、「ダメージ」「エネ加速」「デッキ圧縮」の3つを同時に行うことで、キーカードのドロー率を上げることに期待したデッキです。

ベトベトンは基本出ずっぱり(一旦逃げるとかしない)なので、彼がきぜつするまで、ひたすら殴り続けるものです。
基本的には相手の攻撃を受けても、「どくばり」+「どくしゃぶり」によってダメージトレードを有利にできるため問題はありません。

環境Topのレシリザに対しても、フレアストライクが連投できないため、ベトベトミックスGXによって返しの「ダブルブレイズ」を牽制できる働きがあるため、有利に運べます。

ですが、ピカゼクに対してはそうはいかないのです。

ピカゼクデッキは伝統的に「ゼラオラGX」が採用されています。ゼラオラの特性「じんらいゾーン」により、毒になったピカゼクが簡単にベンチへ戻ることができます。
これを防ぐために「無人発電所」があるのですが、今度はアセロラやグズマ、ポケモン入れ替え等の交代トレーナーズがあります。

このようにピカゼクデッキというのは伝統的に「バトル場」と「ベンチ」を行き来することで擬似的なダメージトレードを可能にし、フルドライブによるエネ加速で後続の遅延もなくすという強さがあるのです。

この動きはピカゼクデッキにて特に顕著に見られる動きであり、それこそが毒+どくしゃぶりによってダメージトレードを有利に運んでいく運用のベトベトンのカウンタームーブなのです(なので、交代先にも毒を与えるために「どくばり」を採用しているのです)。

また、ピカゼクデッキにおいて、1枚目のピカゼクがフルドライブ使用可能となるタイミングと、ベトベトンが技を使えるようになるタイミングはほぼ一緒(若干ピカゼクが早いか?)です。

よってこの1枚目のピカゼクをいかにして対処する際に発生する問題、ひいては相手の1枚目のメインアタッカーを対処するために発生する問題のことを「1枚目のピカゼク問題」といいます。

なので、別にこれはピカゼクに限ったものではなく、使用するデッキによっては「1枚目のレシリザ」だったり「1枚目のフェロマッシ」だったりします。
伝統的にこのような問題名は発案者の身近な問題からスタートすることが多いので「1枚目のピカゼク」と名付けています。

「1枚目のピカゼク問題」の理想解決内容

さて、ではこの問題、何が達成できれば解決したと言えるのでしょうか?

それは「1枚目のメインアタッカーを最小限の被害で突破する」です。

非常に簡単なように見えますが、この「最小限の被害」をどのように定義するのかが問題となります。
つまり、突破することは可能なのです。しかし、こちらがサイドカード4枚取られて突破するのと、サイドカード1枚~2枚で突破するのでは、被害が全然違います。

このように相手のデッキにおける自分のデッキに起こりうるリスクのうち、最も小さいリスクで解決することが「最小限の被害」と定義します。

では、今回のスターミー型ベトベトンデッキにおける1枚目のピカゼク問題の解決条件とは何でしょうか?

それは「サイド1枚以内に1枚目のピカゼクを倒し、かつ返しの相手ターンでベトベトンが生存できている」ということです。

これを達成することができれば、(その後の試合の展開を考慮せず)問題は解決したと言えます。

考えうる解決方法(仮説)

1)弱点攻撃による1確構成

ダブルブレイズ前、CL千葉環境においては多くのデッキが「対ピカゼク対策」を行っていました。
「マーシャドーGX」を入れたり、無色4で120を出せる「非GXイワーク」を採用したり。
この例に漏れずにこちらもそのようなカードを採用するという手はあります。
スターミー型ベトベトンですと、イワークの採用がいいかもしれません。
スターミーでイワークにエネを供給、返しで手張り1エネでピカゼクを1確で倒せます。

これなら解決条件を達成できそうです。考え方もスターミーの後ろにイワークを置くだけで大丈夫です。
懸念としては手張り1のエネを確実に握る必要があるということでしょうか。

2)ベトベトミックスGXによる相手ターン終了時に倒す

ポケカタクティクスさん掲載デッキのままでできる対応ですね。
スターミーからのターンで手張り1後にベトベトミックスGXで、ピカゼクをマヒでロック。返しのターンで倒すというプランです。

現状だとこれがデッキ変更等も必要としませんので確実かと思います。
こちらも、イワーク同様に手張り1エネの確保が重要ということでしょうか。

マクロで考える

さて、ここまで書くと割と簡単に対処できるじゃないかと思われますが、あくまでもこの仮説は「問題の解決」をするだけの行動です。
しかし、ここで1枚目のピカゼクを倒したとしても次の手以降への不安があります。

仮説1の問題:イワーク後のベトベトン準備

確かにこれだとピカゼクを1確とれますし、副次効果でフーパも対処できます。
ですが、このあとをどうするかでストップします。
イワークがきぜつしたあと、後ろに残っているのはエネルギーがついていない、もしくは3枚未満のベトベトンです。
確実にエネルギー供給ができれば問題はありませんが、不確実ですね。

スターミー→(スターミー気絶)→イワーク→(イワーク気絶)→スターミー→(スターミー気絶)→ベトベトン

とやれば無理やりにでもエネルギー供給はできますが、この時点で3枚サイドを取られています。
これでは本末転倒です。イワークにねがいのバトンをもたせるという手もありますが、そうなると、こちらの2枚目のベトベトンを立てる際に考えるべき問題が増えてしまいます。

仮説2の問題:ベンチ交代と2枚目のピカゼク問題

有力説である2ですが、一つ問題があります。
思った以上に解決されてしまう、ということです。

それは冒頭でも述べたように、じんらいゾーン対策に無人発電所を置くとグズマで返される。
ダストアイランドを置くとじんらいゾーンで逃げられる。

こちらは乾坤一擲のGX技を切っているにも関わらず簡単に返されるわけですね。
それでは仮に何事もなくピカゼクを落としたとしても、2枚目のピカゼク問題が発生します。

それっぽく言うと「スターミー型ベトベトン&アローラベトベトンデッキを使用した際における1枚目のピカゼク問題をベトベトミックスGXで解決した場合に発生する2枚目のピカゼク問題」です。

先程も言ったようにピカゼクというデッキはフルドライブによって後ろにエネルギー供給をすることで後続を整えることができるデッキです。
それはこちらのスターミーが倒されてしまうことを考えると必ず発生する案件です。

そう考えると、どうしても発生するのが「2枚目のピカゼク問題」というわけですね。
これはすべて、ダメージを与えつつ後続にエネルギー供給ができてしまうピカゼクならではのものです。

このように目の前の対策(ミクロ)だけだと、試合全体として見た場合(マクロ)、様々な問題が浮上してしまうわけです。

総括

立川PAOさんでの大会において優勝できたので、少なくともベトベトンデッキは弱いカードではなく、むしろ現在のOPデッキに対して十分に戦うことができます。

その際に問題となるのは「1枚目のピカゼク問題」です。これは他のデッキでも対面する問題かと思います。

現環境だと多くはレシリザかと思われます。この問題にたいする解答を常に持ってデッキを組むことが大切だと思います。

また、本研究に置いてはいくつか新たな仮説が浮上しましたので、実際に試してみて報告できればと思います。

今後のベトベトンデッキの研究テーマ

基礎研究:1枚目のピカゼク問題
 →
すべてのデッキにおける基本課題

1:「スターミー型ベトベトン&アローラベトベトンデッキを使用した際における1枚目のピカゼク問題をベトベトミックスGXで解決した場合に発生する2枚目のピカゼク問題」

2:「溶接工型ベトベトン&アローラベトベトンデッキの可能性と他タイプデッキとの差別化研究」

3:「溶接工型デッキにおけるレインボーブラシの有用性、及び、カキ使用の検討」

4:「溶接工型デッキにおける炎エネルギーと超エネルギーの配分研究」

よかったらこれらの研究テーマについて、他の方々の成果も気になります。

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