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医局なんて辞めろ 医局を辞める時感じる6つの悩みと対処方法

私は某関東の医局に約7年間在籍したが、よりよい待遇の病院を求めて(給与、休み)医局を辞め、医局人事から外れた病院に転職した。
ちなみに転職の結果は大成功で、現在同じ病院に約4年勤務しているが、「ホワイトな職場」であり給与や労働時間等に全く不満はない。
また外勤日も設けてあり、エージェントから紹介してもらったバイト代を入れると給与は前の病院の1.5-2倍ほどになった。

「医局を辞めたい」「転職したい」と考えてはいるものの、辞められないと思っている理由は様々だと思う。
今回の記事では私や友人が医局を辞めた時に大変だなと感じたこと、その対処法を解説していく。
医局を辞めようと考えている特に若手医師には参考になると思うので、是非読んでみて欲しい。

1, 医局を辞めて就職先が見つかるか?という不安

医局にいる時は医局人事で勤務先を決められるため、就職先に悩むということは全くない。
しかし、医局を辞めれば就職先は自分で探す必要があります。
「医局を辞めて就職先が見つかるだろうか?」と不安に思う方もいるかもしれないが、その点は全く心配いらない。
医師の転職にあたっては、数多くある「医師転職サイト」を利用(登録や利用は無料)すればすぐに見つかることが多い。
例えば、「m3.com」で有名なエムスリーグループが運営する大手医師転職サイト「エムスリーキャリア」では3万件以上の求人情報が掲載されており、登録医師数も30万人以上いる。
エムスリーキャリア等の医師転職サイトを活用すれば再就職先を見つけるのは特に難しくないだろう。
医師転職サイトを利用すれば、専任のコンサルタントが転職のサポート(医師の希望に沿った病院の紹介、病院との待遇交渉等)をきめ細やかにしてくれるので比較的安心だ。
私が見渡す限りほぼ全例で給与がアップしている。
さらに、自分のコネクションが活きる。積極的に周りの友人や先輩、後輩に聞いてみるといいだろう。
そして、医局を計画的に辞めること。
次の職場が見つかってから、医局から離脱しよう。
医局を脱出してからでは、給与がない期間が発生してしまう。
小規模企業共済に入るチャンスではあるのだが。。。

2, 医局を辞めるのは枠組みを外れること?

医局を辞めるのは大体入局後10年以上経ってからの医師が多いと感じるかもしれない。
確かに、入局数年で辞める医師は少数派だ。
若手医師にとって医局を辞めるというのは身近にモデルケースとなる人がおらず不安になることもあるかもしれない。
しかし、近年は特に関東圏では勤務先の選択肢も多いことから、早くから独立して働いている医師が多数いる。
SNSや色々なところで彼らの生活を垣間見ることができるだろう。
下のはぴえすたさんのブログも参考になる。

当ブログについて◎医局を辞めた医師「はぴえすた」によるブログです この度は「医局を辞めてQOL大幅アップに成功した医師のブログ」を読んでいただきまして、誠にありがとうございます。ブログ運営者の「はぴえすた」です。 「はぴえすた」は30代後半男性医師(2doctor-job-change-successfully.com

医局を辞めることがまるで人生の大きな枠組みやレールから外れることのように感じられるかもしれないが、医局の外で働いている医師は意外と多い。
twitterにはそういう自由な医師たちの声があちこちにある。

3, 医局を辞めると診療レベルが下がる?という懸念

医局を辞めると医師の技量や診療レベルは下がるのだろうか。
必ずしもそうではないだろう、あくまで個人の取り組み次第な面が大きい。
むしろ医局よりも高い診療レベルを維持している病院も多数ある。
大学病院では症例数が限られており、症例はしばしば高齢な医師に占拠されている。
医局を離れても十分な経験の積める病院はたくさんあるし、学会への参加や論文を読む等の勉強も自分の意識次第でいくらでもできる。
この辺りは専門医の必要性についての考え方と似ている。
医師としての自分の技量や能力等を高めるという目的なら、専門医取得も含めて医局への所属等は必須ではない。
研修医や医学生の先生にも是非知ってもらいたい。

4, 医師が医局を辞める最大の障害となるもの

医局を辞めるにあたって最も大変だったのは、
教授や上司からのパワハラまがいの引き留めだ。
いえ、パワハラだ笑
「やめてもいいけどわかってるよね?」
「ウチの関連病院には二度と出入りできないよ?」
「学会の活動にも支障出るんじゃない?」
「一生逃げたって見られるよ」
まぁ散々だった笑
しかし、一足医局を出てみるとこれらの言葉のプレッシャーは全くなくなった。
それもこれも相談した時点で次の勤務先の選択肢がいくつもあったのが大きかった。
医局の上司や教授はパワハラで訴えられるとかそんなこと御構い無しにメチャクチャ言ってくるので
上司との相談は必ずボイスレコーダーを持参し、
了承を得た上で録音しよう。
あと第三者を交えるのも良いアイデアだ。
この際に弁護士さんはかなり強力だ。
法的におかしな対応をされた場合には毅然と対応しよう。
あなたの人生を守るのは、
あなたの家族の生活を守るのはあなただけだ。

5, 医局を辞めた医師はどうなる?

大学受験までの偏差値競争の名残なのか、医師は他人と競うことが好きな人種らしい。
私はそこまで実感はなかったが、友人の医師から医局を辞めるというと
「医局を辞めてフリーになる」
「健診や当直のアルバイトだけで生活する」
「老人病院で緩い勤務をする」なんて、医師として一段低く見られるでしょ?
と言われた。
他の医師の方が「医局を辞めて老人病院で緩い勤務をしている」自分をどう思うかはあなたとは関係ない。
身近な人の理解や支えがある限り、無関係な他人がどう思ったとしても大した問題ではないのだ。
10年後笑っているのはどちらだろうか?

6, 人生でやりたいことは何?

一度きりの人生なのだから、医師としての自分を高める道も良し、趣味や他にやりたいことがあるならそちらに重点を置く道もまた良いだろう。
どんな道に進もうと、覚えておいて欲しい。
人間が自分で考えて、好きなことを全力で、体力のあるうちにできる時間は限られていることを。
気づいたら60歳。
その頃には思い切り体を動かすこともできないし、
子供の成長を見ることもできない。
若いうちの1日と60歳の1日は全く違う意味を持っている。
必ずしも若いうちの方が価値が高いと言わないが、
私は若いうちの1日の価値は60歳のそれよりも遥かに高いと思っている。
今平日の午前中2日休みを頂いているが、
思い切り体を動かして、筋トレして、妻と昼食を食べるのはこの上ない楽しみだ。

おわりに

大きな決断をするのは非常に大変だが、
一度きりの人生。
後悔しないように、自分を大切にして判断しよう。
私は仕事にしろ、普段の生活にしろいまを大切に、決して後悔しないように、
何かを選択したらそれは自分が選択したことだとポジティブに捉えて行動している。

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