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【デッキ解説】激情で錬磨された者、ナヒリ【Level6】全文無料

はじめに

あけましておめでとうございます、大晦日から体調を崩して無事寝正月となりましたトーテムです。本年もよろしくお願いいたします。
さて、本題ですが今回の主役は2023年お気に入りカードでも紹介した《激情で錬磨された者、ナヒリ》になります。前々から赤白装備品の統率者は興味こそありましたがなかなか組むに至らず……という状態でした。きっかけはなんだったか……ちょっと思い出せないですが、赤白装備品は専用パーツがほとんどで一度集めてしまえば《鋼の魂、ワイレス》や《恐れなき探査者、アキリ》など、統率者をすげ替えてそのまま遊べるという魅力から構築に至りました。そんなわけでお気に入り統率者ナヒリちゃんの解説になります。

統率者

6マナ5/4のスタッツに親和(装備品)、装備状態のクリーチャーが攻撃する毎に衝動的ドローを誘発。衝動的ドローした装備品を無料で唱えることが出来る。
大量の装備品をデッキに混ぜ込むことが前提とされる統率者で、一度能力を誘発させると連鎖的に盤面の装備品が増えるようになり、ワントップの統率者でありながら、除去されても唱え直しまでが早く、展開力にも優れた統率者である。
回ったときの展開力は《軍団のまとめ役、ウィノータ》を彷彿とさせるが、スタックス生物が採用しにくく、始動が遅く着地後も誘発の安定性が低い、《波止場の恐喝者》が致命的、と高レベル卓に参加するには力不足と言わざるを得ない。
5-6卓ではある程度安定して4t目の統率者着地と誘発が可能で、めくり次第で魔王戦を展開したり、1点突破によるゲーム解決が可能だったりと派手で回しやすく楽しい統率者に仕上がった。

デッキレシピ

上述したように赤白装備品は統率者にも据えられる優秀クリーチャーが多く存在するが、今回の構築ではそれらを採用せず《異形化》による大型クリーチャーの踏み倒し戦術を採用している。
展開の基となる装備品は生体武器やミラディンのために!など、クリーチャー・トークンを生成するカードを中心に採用し、これらを変身の餌とする。
踏み倒し先のクリーチャーに関しては後述する。

ハズレアだと思ってました(素直)

また、本構築は意図的にデッキパワーを低くするため、高額で強力なカードや無限コンボは採用を控えています。ご了承ください。

ゲームプラン

初手~統率者の着地まで

統率者の着地から能力の誘発は4t目の始動を目安として、
1t目:土地のタップイン処理
2t目:2マナの生体武器
3t目:2~3マナの生体武器
4t目:2マナ軽減でナヒリの着地 という形を基本形としてマリガン。
また、2t目で《秘儀の印鑑》などのマナファクトを置いた場合、3t目で2マナの装備品が2枚唱えられるのでこの形も考える。

統率者の着地~ゲーム中盤まで

統率者が着地した後は、とにかく誘発回数を増やしてアドバンテージを獲得する。その際、できるだけ手札を使わずに衝動的ドローした中から土地を置いたり、めくった装備品以外のカードをメイン2で唱えられるようにメイン1のアクションに注意してプレイする。このプレイの段階ではヘイトを上げすぎないように打点を上げずに散らしながらコンバットしていく。

ゲームエンドまで

本デッキの切り札

《分岐変容》や《エンバレスの宝剣》など一気に打点を跳ね上げるカードを引けたら進撃の狼煙。《分岐変容》は7マナと重いが4人対戦では③軽減され、4マナで唱えられ、生体武器のトークン2体がフィニッシャー2枚に変身する。変身呪文から《純鋼の聖騎士》がめくれればナヒリなどの高打点生物にここまでめくった装備品を集中させる。《大修道士、エリシュ・ノーン》などの強力な全体強化なら面で殴り倒せるだろう。

ピックアップ解説

100枚解説はしないですよの意

採用装備品について

デッキの1/3以上となる35枚の装備品が採用されており、そのうち23枚を生体武器(《創意工夫の傑作》含む)が占めている。1~2マナの生体武器は全採用し序盤の展開力を担保。3マナも可能な範囲で採用している。4マナ以降はカードパワーを見ながら採用。
非生体武器である装備品は軽量かつ欲しい能力があるもの
速攻付与:《ブーツ・オヴ・スピード》など
打点:《長所喰い》《チームのペナント》
リアニメイト補助のルーティング:《微風のブーツ》《記憶の仮面》している。
神河で登場した換装クリーチャーは《兎電池》を筆頭に相性が良く強力だが、変身構築のため不採用。《兎電池》だけでも…いや…うーん。

剣サイクルについて

装備品デッキといえばやはり剣サイクル。
剣サイクルは、2色のプロテクションと色ごとの能力2種を戦闘ダメージによって誘発させるが、この2色のプロテクションが問題でミラディンのために!などが色を持っているため、該当するプロテクションを持つ剣は装備した場合に色付きの装備品が外れてしまう。

《戦争と飢餓の剣》

ナヒリ最強の剣

プロテクション黒緑と装備品を弾かない組み合わせ剣サイクル、その中で最も強力で相性がいいのが《饗宴と飢餓の剣》。
前述した通り、戦闘の誘発によって衝動的ドローしたカードを優先的にプレイしていくが黒緑剣があれば先に土地からマナを使用した分がメイン2に帰ってくるため、プレイの選択肢がかなり増えてくれるのがポイント。妨害の薄い赤白の部分をハンデスが補ってくれる気がしないでもない。

《火と氷の剣》
剣サイクル最強と誉れ高い装備品、ナヒリではプロテクション赤がネックになる。それでもやはり強力なので採用している。

《家庭と故郷の剣》
ランパンとブリンクが強力な白緑の剣だがこちらもやはり白がネック。疑似警戒もランパンも非常に強力なため採用は悩ましい。

《過去と未来の剣》
本構築では採用していないが、黒緑剣に次いで採用を検討するならこれ。ナヒリとの誘発順が逆ならかなり強力だったが、デッキトップ操作からリアニメイトに繋げたり、墓地の軽量スペルを再利用できる。《鋼打ちの贈り物》や《剣を鋤に》などの軽量のサーチ呪文や除去呪文を手軽に再利用できる。

装備品サーチの不採用について

赤白装備品では《鋼打ちの贈り物》を筆頭に複数の装備品サーチが採用出来る。しかしこのデッキでは最軽量である《鋼打ちの贈り物》を除いて装備品限定のサーチをすべて抜いている。
その理由として「サーチしたい装備品がない」ためである。1マナの贈り物は「流石にこれぐらいは入れておくか…」と採用しているが、序盤でサーチ舌装備品もなく、またナヒリの誘発のヒット率が下がる。なんなら赤の1マナインスタントでデッキトップに装備品を置けるチューターを刷って欲しいと思う。頼むぞWotC…!
序盤にサーチするなら《兎電池》はかなり強力なため、装備品サーチを増やして、積極的にデッキ内の《兎電池》を引っこ抜けば変身戦略の邪魔にもならない、といった戦略は迂遠ではあるが可能。

《名誉に磨り減った笏》

Shaku

3マナで①を生み出すマナファクトだが、伝説のパーマネントをタップすることでこれ自身をアンタップ出来る。構築当初は赤白装備品の伝説クリーチャーと《伝説の秘宝》が採用されていたが、変身構築でそれらが抜けて入れ替わる形で採用された。特に伝説の装備品と相性がよく、それらの本数だけマナが生み出せるようになるが、思ったよりデッキ内に伝説の装備品が入っていなかった。抜け
赤青剣と白緑剣をそれぞれ《影槍》や《梅澤の十手》と言った強力かつ軽量な装備品に入れ替えたいと思ってる。予算がね…

《師範の占い独楽》

EDH頻出カード。某ショップ信者というわけではなく、テキスト通りナヒリとは相性が抜群。ナヒリの誘発に合わせてデッキトップ操作を行うことでマナこそかかるものの無駄なく有効活用が出来る。
ナヒリの誘発は一度に複数枚をめくるのでなく、複数回の誘発をスタックするため、誘発が2回の場合に、2回目の誘発解決後に①起動して3枚見ることも出来る。
また、装備品以外のキーカードである《純鋼の聖騎士》や《再鍛造》がある時に独楽のドロー能力を起動することでそれらを手札に保持することも出来る。1マナの独楽なら衝動的ドローからの唱え直しも容易なため覚えておきたい。

《巻物棚》

EDH頻出カードその2。用途があまりにも明らかなので改めて…ということもないが、独楽と同様にデッキトップを操作できるのが強力なアーティファクト。こちらはより維持れる枚数が多いため、プレイに時間をかけすぎないように注意しよう。本構築では採用していないが《土地税》とのコンボも検討して良い。

《シガルダの助け》

最強カード

オーラや装備品にフラッシュを付与し、装備品は着地誘発で任意のクリーチャーに装備出来るエンチャント。1マナはバグ。
多くの赤白装備品で採用されるカードだが、ナヒリでは特に強力。ナヒリの誘発によってめくれた装備品は本来メイン2に唱えることになるが、《シガルダの助け》がある場合、めくった装備品を戦闘中に無料で唱えて攻撃中のクリーチャーに装備することが出来る。唱えるタイミングは自由のため《カルドラの完成体》などの強力な装備品がめくれた場合、相手はマストブロックでない限りは対応ができなくなる。
ちなみに生体武器を唱えた場合、生体武器ETB→シガルダの助けの順番で解決することで任意のクリーチャーに装備出来る。

《再鍛造》

指輪物語のパワカ

あまり注目されていないがこのカードもなかなかのやり手。3マナETBで墓地の装備品を釣れる。序盤に《記憶の仮面》などで《カルドラの完成体》のような重くて強力な装備品を落として踏み倒したい。
更に自分のターン中に1度だけ装備コストを踏み倒す能力と、自分のターン中にのみ装備起動をインスタントで行える能力がある。一番上の踏み倒し能力がおまけと言えるぐらいに強力な能力で、もちろんコンバット中の張替えも可能。先制攻撃を持ったクリーチャーとそうでないクリーチャーで攻撃し、先制攻撃の解決後に装備品を付け替えることで装備品の恩恵を増やせる。特に剣サイクルを筆頭としたダメージ誘発や自身が先制攻撃を付与し、高打点も持つ《カルドラの完成体》とは好相性。

《悟りの教示者》

用途の広い札なのか!?

キーカード中のキーカード。《シガルダの助け》はナヒリに置いて最強のカードと書いたように、《シガルダの助け》をサーチできる《悟りの教示者》もまた最強カードなのである。当然序盤のマナ加速としての運用は無色が多いこのデッキではバリューが高い。
また、当たり前ではあるがナヒリの誘発の上から唱えることで任意の装備品を踏み倒すことが出来る。誘発でめくれた《悟りの教示者》から《エンバレスの宝剣》をサーチして打点を跳ね上げると言った芸当が可能。

《報復招来》

WWWWは重いけど…

サブプランである踏み倒し戦略の更にサブにあたるリアニ呪文の1枚。
色拘束が強烈なものの、対象がパーマネントと広く、+1カウンター4個の割り振りもありがたい。生体武器を釣った場合、それで生成するトークンには割り振りができないのは注意。

変身戦術について

赤白装備品統率者の中で変身が採用できるのは《激情で錬磨された者、ナヒリ》の特権とも言える。現状、採用クリーチャーに関しては検討中といった状況なので使えそうなカードがあれば教えて欲しい

《純鋼の聖騎士》

変身パイルの中で燦然と輝く2マナの生物。逆に言えばそれぐらいの価値があるクリーチャーとして採用している。生体武器はその性質上、装備コストがかなり高めなため、そこを0に出来る《純鋼の聖騎士》はフィニッシャーとしての性質も高い。
また、《異形化》で場に出てきた場合でも《悪魔の教示者》でサーチして唱えたようなものなので全然問題ない。

《山賊の頭、伍堂》

本構築では《多勢の兜》を採っていないが、装備品をベースにした場合はどうあがいても最強カード。装備コストの踏み倒しが可能なら《カルドラの完成体》、他の高打点があれば《エンバレスの宝剣》と使い分けてプレイする。
また、《多勢の兜》による無限戦闘は入っていないが、《家庭と故郷の剣》《再鍛造》《純鋼の聖騎士》《速足のブーツ》などが揃うと無限コンバットが成立する。

《大修道士、エリシュ・ノーン》《止められぬ巨大戦車、グラーツ》

向上的な打点強化の2枚。エリシュノーンの場合は相手への干渉能力が高く、グラーツは打点の上がり方が大きい。特に生体武器の細菌トークンは元が0/0のため効果が大きい。エリシュノーンが出てきた場合、対戦相手への影響度を見ながらコンバット相手を選ぼう。

《遺跡の天使》

平地サイクリング②と能動的に墓地に送れる大型クリーチャーでETB能力も置物2枚の追放と強力。このカードがなければリアニメイト戦術の組み込みは厳しかったかもしれない。純粋にこのデッキの貴重な置物対策でもあるため大事に使いたい。

《炎の大口、ドラクセス》《街並みの地ならし屋》

現状はドラクセスを採用。変身やリアニメイトで場に出す前提のため、速攻を付与しての攻撃誘発としては地ならし屋よりドラクセスのほうが効果が大きいという判断。《屑鉄の学者、ダレッティ》を採用する場合は《街並みの地ならし屋》も優位性がある。

《溶鉱炉の暴君、チス=ゴリア》※現状不採用

親和(アーティファクト)を持つ9マナのドラゴン、踏み倒してよし手札から唱えてよしの強力なクリーチャー。攻撃誘発でデッキから5枚追放しその中からアーティファクトを親和状態で唱えることが出来る。統率者であるナヒリと非常ににた能力を持っている。派手なコストと能力の割に取り回しやすさが魅力なドラゴンだが、フィニッシャーというよりもその前段階のカードなため、期待するところより一歩手前なカードの印象を受けるため今回はほかカードに枠を譲った。

《分岐変容》

7マナインスタントで対象2倍の変身呪文。対戦相手の数だけ①軽減されるため実質4マナで2倍変身。何言ってんだこいつ。
理想としては《純鋼の聖騎士》と《山賊の頭、伍堂》or《大修道士、エリシュノーン》などでライフを一気に刈り取るプラン。かなり勝ちに近づくカードなので大事に使いたい。

《異形化》

最も基本的な赤い《変身》。最大2回使用可能な《銅纏いののけもの、ルーカ》と入れ替えても良いかもしれない。

《現実混ぜ》

回顧を持った変身。クリーチャー以外にも使用可能で、既に《シガルダの助け》と《再鍛造》が場にある時に、《再鍛造》を対象にすることでETBの再利用が出来るなど面白い使い方も可能。《再鍛造》を《シガルダの助け》に変換するなどの事もできる。逆は多分やらないと思う。

終わりに

以上、2023年愛用した赤白装備品EDHの《激情で錬磨された者、ナヒリ》のレシピとカード解説でした。弱点が多く高レベル帯には適さない統率者ではありますが、Battle帯では最上級のパワーを持つデッキだと思います。一部のカードを除いて、安価なカードが多く他のデッキとパーツもあまり被らないためサブデッキとして非常にオススメのデッキです。
装備品が増えればメイン戦術が、赤白の大型生物が増えることで変身戦術が強化されるため飽きが来にくいデッキなんじゃないかと思ってます。
飽きたら装備品統率者で入れ替えれば良し!
これからもこのデッキは調整して回していきたいと思いますので、対戦よろしくお願いします。

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