アートワーク設計の下準備編(後編)

こんにちは。
新人広報の今川がお送りいたします。
(今回は長めでお送りいたします。)

前回、アートワーク設計の下準備編(前編)についてお伝えしましたが、今回は後編、設計資料の部品表・回路図についてご説明します!
基本的には、アートワーク設計の際、お客様から回路図がPDFとDXFで支給されます。
・回路図とは?
基板の電気回路を記号等で表現した回路構成図を指す。
どこの部品とどこの部品を使うかを示してある、最初のイメージ図のようなものです。


👆回路図のイメージ図

回路図は色々な決まり事や記号を覚えたり、複雑で取っつきにくいイメージがあると思いますが、まず初心者の方は、回路図でどの部品ピン同士が接続されるかの読図さえ出来てしまえば、最低限のアートワーク設計は可能だそうです。

また、回路図と同時にネットリストというものがセットで送られてきます。
こちらは回路図にあるものを文字化しているテキストです。


👆ネットリストのイメージ図

回路図を回路CADで作成しているデータであれば、ネットリスト(接続情報)を出力することが出来ます。

ネットリストのフォーマットは様々で、設計CADに取り込むことが出来るものが各々あり、変換ツールを用いて、自分の設計CADに合ったフォーマットへの変換が必要だそうです。

取り込んだネットリストを参考に部品配置・配線を行います。

また、部品表というものも、アートワーク設計を行う上では欠かせません。

・部品表とは?

部品名称・部品型番・部品メーカー名・リファレンス番号(その基板内での部品番号)等が記載されているもの。

部品メーカー名・部品型番から、部品メーカーの「部品データシート(カタログ)」と比較して、部品形状(部品サイズ・推奨フットプリント)等を確認を行い、CADで部品ライブラリを作成します。


👆部品表のイメージ図

部品ライブラリは、データベースで管理しており、部品表とデータベースと比較して、使用する部品ライブラリを取得してきます。
実績の無い部品の場合は、新規作成してデータベースに登録します。

各設計会社ごとに使用しているCADが異なるので、各社独自の部品ライブラリの管理方法のノウハウがあるそうです。

お客様から部品の位置指定があるものに関しては、あらかじめ配置をし、ネットリストに取り込んだら設計へ移ります。


👆部品エントリーのイメージ図

ここまでで設計資料の部品表・回路図についての下準備が完了となります!
★現在のai-pcbにおいて、自動設計のご依頼をいただく際は、この下準備が完了したSSFデータをアップロードしていただく形式となっております。
次回はCADでの部品配置についてお送りいたします。

ご覧いただきありがとうございました!