本物の男
彼はアジアの山麓の貧しい農家の息子であった。
だが、彼にはいろいろな世界を見たいという夢があった、その情熱と努力は日本の最高学府の域を遥かに超えるほどの知能を授かった。
だから父親は朝から晩まで365日必死に働き泥にまみれ、10年同じボロ服を着て裸足で働き、息子を大学へ行かせた…。
卒業式の日
父親は自分を着飾ることも出来ず、いつもと同じボロ服で裸足で汚れていたが、息子は父親の小さい背中に寄り添い、
「父親がこの世の、そしてこれからの世の中での最大の誇りです」
と言った。
なんてデッカい男なのだろう
なんて立派な父親なのだろう
なんて分厚い人間なのだろう
本物は人を納得させる、偽物は人をガッカリさせる。
うん
納得する本物の男であり親父です、あなたは。
私が憧れる強い男は、この写真の小さな男だとあんたは信じるかい?
この人となら、人生を交換してもいい。
この貧しい農村でも親として生きた証を作れるなら、息子が立派に学びの海原で道を選べるなら、彼と同じでいい。
時に自分は人の人生に当てはめて仕事をしているつもりである、その最たるものがこれ。
それが私の死生観、そして仕生観。
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