第4回透明駒解答選手権(解答・解説)中編

           4

4 点鏡協力詰 3手(透明駒2+0)

           点鏡協力詰 3手(透明駒2+0)
          *余詰

29玉(X=84飛)、91玉(X=91角)、81桂迄3手詰。

☆今回、作者として一番屈辱だったのがこれ。でも、余詰んだからではありません。余詰順がいずれも作意順より遙かに面白い手順だったからです(号泣)。
(余詰順1) *永安克志氏の御指摘
11桂、28玉、81桂成迄3手詰。
(余詰順2) *風みどり、NZの両氏の御指摘
29桂、11玉、92桂成迄3手詰。

☆余詰順の解説をしますと、最初の手順では透明飛(龍)が99に、透明桂(角)が29にいたことになり、2番目の手順では透明馬が81に、透明角が91にいたことになる訳です。
☆作意解の短評のみ載せておきます。
まゆしぃ-難しかった。初手が盲点。
一乗谷酔象-遠隔の玉は強力な攻め駒でした。

☆それから、これらの余詰順を作意に昇格させた図を考えてみました。もしかして「透明駒入門」に使わせて頂くかもしれない(勿論、その場合の作者名は余詰指摘された方になります)ので、こちらにも余詰があるようでしたらお手数ですが是非ご連絡下さい。

          (修正図1) *永安手順

永安手順

           点鏡協力詰 3手(透明駒2+0)

12桂、27玉、82桂成迄3手詰。

          (修正図2) *小泉・NZ手順

小泉手順

           点鏡協力詰 3手(透明駒2+0)

29桂、91玉、92桂成迄3手詰。


           5

5 キルケ協力詰(3手 透明駒1+0)

           キルケ協力詰 3手(透明駒1+0)

X、19桂成、X(=39金)迄3手詰。

☆2手目で桂が取ったのは馬か金ですが、88に復活した角では3手目王手がかけられませんから、3手目は49に再生した金の手に確定します。

          (詰め上がり図)

5-1 キルケ協力詰(詰め上がり図)


まゆしぃ-飛を使うかと思ったが金は意外性あり。
☆先手28飛、後手19玉の形にして29飛迄という筋がすぐ目につきますが、それに拘るとハマります(笑)。
風みどり-キルケは解説がありましたっけ?取られても復活するんですよね。はっ、19角成の可能性もあるか。だめだ~。
☆当選手権は激甘採点なので、当然正解です(笑)。
NZ-透明駒は龍だと思い込んで苦戦。
☆尚、初手より27X/21桂、19玉、18X/11香は、復活した香で18の透明龍を取られて逃れ(取られた龍は28に飛として復活します)。

           6

6 マドラシ協力詰(3手 透明駒1+1)

           マドラシ協力詰 3手(透明駒1+1)
          *余詰

41銀成、31玉(X=51成銀)、43桂迄3手詰。

☆最初の2手で62以遠に攻方の透明飛(龍)が、そして51に玉方の透明成銀が証明できる、というのが作者の意図だったが、読みが甘過ぎ。初手より13桂、31玉、41銀成などの余詰が多数あり、今回最大の失敗作でした。それにしてもこの余詰、2で用いたものと同じ筋なのに、何故気付かないかな…(泣)。これはもうボツにします。
☆それでも、作意解の人には好評だったみたい(2人しかいなかったけど)。
NZ-成銀を動けなくする発想になかなか辿り着けなかった。
一乗谷酔象-2手目まで驚きの手順。妙な所(51)に成銀がありました。

☆ちなみに、同構想の作品がこれ。作意は伏せておきますが、横のものを斜めにしただけなのですぐ分かる筈。

          (参考図)

6-1 (参考図)マドラシ協力詰(3手 透明駒1+1)

           マドラシ協力詰 3手(透明駒1+1)

           7

7 背面協力詰 3手(透明駒1+1)

           背面協力詰 3手(透明駒1+1)

X、23歩、12桂迄3手詰。

☆初手Xは22への着手だったことが2手目で分かります。歩を発生させておいて12桂とすれば、22と23が塞がっているので玉方透明駒の利きは12に届かず、これで詰んでいます。

          (詰め上がり図の一例)

7-1 背面協力詰 3手(詰め上がり図)

          *22の透明駒が角の場合

☆2手目の歩合は勿論限定。二歩禁によって、4手目25歩という逃れ筋を消している訳です。
ほっと-多分受けは無さそう。
たくぼん-解答を書いた中では、一番考えました。二歩禁が絡むとは。
まゆしぃ-二歩禁利用が気付きにくい。

(明日に続く)

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