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【FF14】黄金のレガシー、お前のことをもっと話してぇんだ!───パッチ7.0感想録

 初めに

タイトル通り、FFXIVの最新パッチである『DAWNTRAIL 黄金のレガシー』を踏破したので、この思いが熱いうちに感想を書き残していくぞ!!!

といってもリリースから1か月……1か月も経った、だと…? かなりの人がすでに通過して、もういろいろ感想も出てるとは思いつつ、素直に思ったことを書いていこうと思います。いいことも悪いことも書くので、自分の感想を大切にしたい人は気を付けてね!

そしてバリバリネタバレしていくので、まだクリアしていないという人は戻ってください! ネタバレしてないからこそ得られる栄養素もあるので……

まずは結論

個人的には『めっちゃ楽しかったところとブチギレたところがそれぞれいくつかあって平均すると好きィ…!』という塩梅。なんじゃそりゃという感じだけど、ストーリーのここが狂おしいほど好きだけどキャラのここは嫌!!! みたいな両極端な感想が点在しているのが今回のパッチの(個人的な)特徴かなと思いました。

ストーリーについて

結構いろいろ言われてますが、全体の骨組みとしてみると「未熟な王女が、国をめぐり人々に触れ、困難に立ち向かうことで成長し、周囲に認められて王となる」っていうFF的にも王道どストレートな物語。古今東西世界中である話の形で、シンプルゆえにウクラマトやその周囲の人物たちの成長や変化が感じられてよかったと思いました。

前半は王位継承の儀の話で、中盤から終盤にかけて新アレクサンドリア連王国が舞台となり、最後はリビングメモリーに移り変わって、記憶の中で生き続ける人々を消去(シャットダウン)していくという今までにない展開。正直最後の展開はかなりぐっときた……序盤に語られたヨカフイ族の死生観が、最後になって同じ言葉でも180度意味を変えてくるところはおぉっ!!っと思いましたし、レギュレーターをめぐる「魂」の在り方っていうのも、これまでの冒険で語られてきた古代人たちの考えやアシエンたちの在り方を思い起こして考えさせられました。エメトセルクとかはどう思ってたんでしょうね……

アレイズ的なアイテム。ヒーラー的にはほしい。

それに「聞いて、感じて、考えて…」のあのフレーズが、暁月で終わってしまったのかと思っていたものが、脈々と受け継がれていくところはちょっとしんみりとしちゃいました……暁のメンツがちょいちょいこの言い回ししてるのは、暁内でこのフレーズが流行ってるんですかね?

クルルさんがそのセリフいうと暁月を思い出して狂いそうになる~~~

また、この考え方はストーリーの主軸となって最初から最後まで存在してて、ラマチの行動指針となっていくところもかなり好きな部分でした。ラマチの直球な性格と相まって、不器用ながらも少しずつ世界を「知ろう」とする姿勢は素直に好感が持てる…好き…
それが、物語の後半になるにつれ「知る」ということが時に自分や誰かをひどく傷つけ、痛みを感じることになるということを知り、皮肉にも家族だったゾラージャについては終ぞ「知る」ことはできなかった…というところも人間性がにじみ出るめちゃくちゃ良かったところかなと思いました。

そうなんだよ、誰でもなんでもは知ることはできないし、知ろうと思ってももう遅い、なんてこともたくさんあるんだよな……

ゾラージャ兄さん……

今までのストーリーと違うところ

これまでのパッチで語られてきた物語と大きく違うのは、主人公はプレイヤー…ではなく「ラマチと彼女の周囲の人々」というところ。プレイヤー自身は彼女たちの道の行方を確かめる、傍観者に近い立ち位置だったところかなと思います。
いわゆる群像劇に近い形なのかなぁと思ったけど、ほぼラマチが主軸でそこにコーナ・バクージャジャの話しがくっついて、別軸でゾラージャとスフェーンの話があった…という感じかな? 光の戦士はというと、基本的には後方腕くみ先輩面で、ラマチが妙な方向に暴走しないようにそれとなく舵をとるって感じで、あまり存在感はなかったというのが正直な感想。

ホントに腕くみしてみてるだけの人。

多分ここが賛否のわかれるところの一つ目で、「別にラマチRPGがしたいわけじゃない!」って層と「ただ一介の冒険者として見守る立場が好き!」って層とで別れるのかなぁと。そんなの紅蓮でも見たな!
ラマチが主人公として動くので「彼女にどれだけ感情移入できるか」が物語への評価に直結するのだけど、微妙に描写が悪かったりそもそもメンタリティ的に相容れない場合、ストーリーを理解も納得もできないだろうなぁと思います。

私はというと自分のキャラクターを「他よりも若干強い一介の冒険者」って風に見てて、ラマチについても思うところはあれ基本的に好意的にとらえているので、今回みたいな後方腕くみ先輩面は結構楽しかったりしてました。エスティニアンとかサンクレッドもこんな気持ちだったんかな…と思わなくもない。

それはそれとして、星海に渡り、最古の存在と意思を交わし、天の果てで絶望を謳う神のような存在を墜とした世紀末大英雄が、南方のど田舎大陸くんだりでなんで未熟な王女の付き人しなきゃならんのだ! という意見も理解できます。それはそう。でも光の戦士強すぎるんだもん…

メインクエで気になったところ

ここから比較的ネガティブな話。
個人的にストーリーで気になったのは、今回話がめちゃくちゃ長かったところ。王位継承の儀、アレクサンドリア連王国、そしてリビングメモリーともりもり過ぎてそれはいいんだけど、あまりにも要素が多すぎて1個ずつの要素が薄まっているように感じました。

新規の登場人物も過去一多い気がする中、3つの要素を1パッチに詰めようとして全体的に感情や没入感が置き去りになっちゃったところがあったかなと。個人的には7.0は王位継承の儀までにとどめて置いて、もっとキャラクターや世界観をがっつり深堀してほしかったと思いますね。せっかく素材はめちゃくちゃいいし、要素としても十分なのにうまく描写できてなかったり、もっとしっかり感情移入させるだけの余裕があれば印象も変わったのかな…と思うキャラが多すぎてもったいない!! 私、お前たちのことがもっと知りたかったんだ…(懇願)。

グルージャジャ周りの話とかもっと聞きたかった……

また、ストーリーの中で結構強引に舵を切ってんな…! と思うところもちょくちょくあり……一番最初に気になったのはラマチがさらわれる一連の事件。ワシら突っ立って何してん?? 
確かにラマチ、一国の王女にしては武闘派というかぶっちゃけかなり強い部類だと思うし、正直野盗如きに負けはしないでしょって慢心はありました。ピーチ姫ってキャラじゃないもんな。ただ暁メンもいるのにこの不用心さ。しかも直前に野盗が頻出してて~みたいな話が合ったばっかだよ! アルフィノアリゼーにクルルさんと堅実なメンツがそろっているのにこの体たらく。夏休み気分なの?? いやそれはそうだったけども……!

エロ同人の導入??

あそこはそれこそ、アリゼーが「じゃあ私も一緒に行くわ」ぐらい言ってついていきそうな感じだったのも余計に印象に残ってて、サレージャとバクージャジャの陰謀だったり、思いのほか妹思いなコーナ君ってのを描きたかったのかなぁと思いつつも、もうちょっとなんとかならんかったか…!! とも思いました。

このシーン、普段ならアリゼー私も行くわぐらい言いそうなんですよね。

そのあとのイクブラーシャでのドキドキ★クッキング対決!でも2チームに分かれて、しかも勝った側にしか輝石はあげませんという強制脱落ギミックが発動するイベントも、これ組み合わせ絶対ラマチ&コーナと残り二人でしょと思っていたら案の定ゾラージャ&バクージャジャという組み合わせ。さすがに予想通り過ぎな上に、若干シナリオ的な出来レース感が否めない……
コーナ君はすでに株が上がっているので、ここはゾラージャと組んで腹の中に抱えた思いであったり、ラマチに対しての感情とかその苦悩の一端でもいいから知れるイベントだったらよかったのに…! って何もかも終わってから思いました。
正直ゾラージャとバクージャジャが二人並んで料理する姿はそれはそれで面白いのでアリだとは思います。まぁ作ったのはサレージャなんですけどね。

「ほほほ、宮廷術士なればこの程度の調理、朝飯前にできなくてはどうするのです?(調理Lv100)」

世界観設定はさすがの14チーム

今回は南北アメリカ大陸をモチーフに各所にその土地・気候に合わせた文化や価値観、歴史が設定されていてロア好き大興奮!! かくいう私も、サブクエをすべて消化し、がっつり異国情緒を楽しみながら冒険を進めていました。

特に感じたのは各地の食文化。南北に長く、かつ高低差も激しいトラル大陸。そのうえヘリテージファウンドというトンデモ地域も存在する……そんな中で、各地を象徴するような食事の風景や食べ物に関するクエストが多かったかなぁと思いました。
まさにモロコシさまの冒険なんてその最たるもので、現実でも主食級として食されるトウモロコシを題材に、各地のハラヘリを探して満たすという面白いクエスト……! モロコシ様のキャラがいいってのもあるんだけど、それ以上に人々の生活様式だったり文化に触れて、その土地の話が聞けるところがむちゃくちゃ好きでした! またモロコシ様みたいなクエスト増えないかなぁ。

モロコシ様。シリアス展開に現れて癒しを与えてくれる存在。

また、我々の死生観を根底からひっくり返すレギュレーターも今回登場。「魂」を資源として扱うっていうとなかなか倫理的問題が含まれてそうですが、背景を聞いていくとそうでもしなければ人類という種が存続できないほどの窮地に立たされた……ということも伺い知れ、一概にダメとも言えない難しい問題を提起してきおった……。
アシエンたちは自分たちの魂を一時的に次元の狭間に逃がすことで、エーテル的総体を保っていたようですが、こちらは記憶のない、まっさらな魂エーテルを追加で注入することで、元の魂エーテル+記憶の総体を保っている…みたいな認識なんでしょうかね。アシエンたちは何度も魂の入れ替えを行うことで「摩耗」すると表現していましたが、こちらは外部から注入しているので摩耗分はきっちり補完している印象。ただ最終的に、元の魂と今の魂が同じものと言っていいのか……スワンプマンというかテセウスの船的な哲学的問題も含まれてそう。

そして登場した、世界を繋ぐの力、聖杯のような形をした謎の物体……こいつはいったい……? 元は原初世界にあったようで、特に気になるのはあの紋章……アゼムの印と酷似したものの様子。
アゼムは様々な世界を渡り歩く存在で、それは次元を超えて、複数の世界ともやり取りできるものなのかもしれない……いわれていれば、アゼムのクリスタルはこの世界とは違う、別の世界から光の戦士たちを呼び込んでるっぽさそうだし……そういう、世界の理や次元を超えて干渉できるものと、アゼムとは深いかかわりがありそうですねぇ……

まるで盃のような形。一体これはなんなのか…?

キャラクターについて

ウクラマト

やっぱまずはこの人でしょ。6.xの終わりから登場して、7.0では物語の主人公として活躍。その直線的すぎる行動には賛否あるものの、私はこの素直で実直な部分がとても好きです!! 

ウクラマトの性格を端的に表したシーンだったなぁ…

立ち位置や行動が近いからか紅蓮のリセと比べられることも多いんですが、リセとは違って、最初から王となる気概はちゃんとあるんですよね。だから指導者を目指すことに躊躇いがないってところは差別化されてるように見えました。まぁ本人も「二人の兄には叶わない」という引け目を持ってたり、「ただ王となりたい」と漠然としたところからスタートしたっていう未熟なところはちゃんとあって、それを認めたうえで「王とは何か?」「国とは」「民とは」「家族とは」というのを彼女なりに理解し、覚悟を決めたうえで王になる路を歩み始めたってところがめちゃくちゃいいところかなと思います。

前連王であり父であるグルージャジャの太陽のような光を一番に受けて育ち、その輝ける日の光を一身に纏ったようなキャラクターだったと思います。あとメスガルってのがさぁ、めっちゃいい…!! しかも武器が斧でジョブを見ると「勇士」っていうのがすごいかっこいい!! ところどころ抜けたところもあり、ムードメーカみたいな面もあるかと思えばゾラージャ襲撃時は完全に獣の本能全開で瞳孔ガン開きのラマチすんごい好き。

完全に本能むき出しのラマチ。めちゃくちゃ好き。

旅の中で「知ること」の大切さに気が付き、相手を知り、相手を認めて絆を結ぶ。敵国として現れた新アレクサンドリア連王国についても、まずは相手を知るところから始める。……と、しっかり成長も描かれている一方、唯一知ることができなかったのが家族の一人である「ゾラージャ」だったというのがめちゃくちゃ皮肉だよなぁ……結局お互いにお互いのことを知ることなく、剣を交え王として打ち倒したっていうのも、今までのFF14とはちょっと違ったところなのかなと思います。

倒れたゾラージャに掛けた言葉「オヤジから何も受け継いでないなんて、そんなことあるか。青いフビゴ族は、あんたとグルージャしかいねぇだろ! バカ野郎が!!」という言葉に違和感を覚えた人は少なくないと思っていて、私も最初聞いた時「そこ?」って思ったんですが、冷静に考えればゾラージャの苦悩も、怒りも何も知らないウクラマトが、あそこで的確な言葉が出せるわけないよなぁって思えば、なるほどあのセリフとなるわけかと思いました。

ウクラマトから見れば、ゾラージャは唯一、実の父親であるグルージャジャの血を継いだ「憧れの兄」だった。それはラマチ自身、血を継いでいない「養子」というコンプレックスから来たものだったかもしれません。
ただゾラージャ自身、その憧れも羨望もすべてが自身にのしかかる重責で、「奇跡の子」という言葉は呪いでしかなかった。それを体現したような肌の色と、それを引き継いでしまった我が子の名前が父の名から取った「グルージャ」だったなんて、なんて皮肉マシマシな話……! 
結局、ゾラージャのことを「知れなかった」ラマチは、何があってもゾラージャのことは理解できず、どこかボタンをかけ間違えたようなあのセリフが出てきたのかなぁと私は解釈しています。

唯一知ることができなかった兄、ゾラージャへの言葉。
その言葉すらも彼にとっては呪いに等しいと、彼女が知る由もない。

コーナ

最初見たときは陰険冷徹眼鏡キャラで、途中から技術が万能じゃないってことに気が付き打ちのめされわからせ完了させられるだけのキャラかと思ってたら、おいおい突然「癖」ぶち込んでくるじゃんそうそうそれでいいんだよ…って感じの「ラマチ妹激LOVE」な(本人は隠してるつもりの)お兄ちゃんムーブかましてきて頭おかしくなるかと思った。なんか脹相を思いだすんだよな…全力でお兄ちゃんを遂行する……!!

吹き飛ばされたラマチをキャッチするコーナくん。
体格差えげつないのによく受け止めた!!
これにはサンクレッドも思わずにっこり。
普段君のポジションだったもんな、そこ。

それでいて、どうも出生はずいぶんと過酷なものだったらしく、まだ幼いころ、部族の掟で荒野に置き去りにされたことから、過去から続く因習には人一倍敏感であったそうな。ア!! 闇ポイント!! ほんとこいつだけ急に癖ぶち込みまくるのなんなの? ラマチが若干能天気なキャラというのも相まって対比的に苦労人の理王ポジションが定着してきて私はうれしいです。

そんな生まれのおかげか、「家族」であるということに強いこだわりがあり、兄は兄らしく、妹を守るという思いが強い様子。その裏側には、本来の家族に捨て置かれたつらい経験があり、それをラマチには経験してほしくないし、自分自身を捨て置いていった者たちと同じ存在にはなりたくないという強い意志の裏返しなのかもしれません。

唐突な闇ポイント。ちなみのその一族とはこの後会うことになるものの関連した話題は出ず…
今後のパッチで語られるのかな?

ラマチと同じように、王位継承の儀で大きく成長して変わった人物ですよね。地頭がいいから、あとは受け入れるだけってところだったんですけど、基本頑ななところがあるので心配してたらしっかり大人組(サンクレッド・ウリエンジェ)が見守ってた。この二人のサポート強すぎるでしょ。ラマチもなんですけどこの二陣営だけバックアップが優秀すぎるんだよな……

彼の出生についてはほとんど語られていないため、今後のパッチで一波乱ありそうな雰囲気……コーナくんが狂うシーンは果たして現れるんだろうか。

エレンヴィル

6.xから続投のキャラクター。初出は6.0のメインクエストなので、もう2年程度前から面識はあるんだよね。今回もう一人の主人公といっても過言じゃないくらいの活躍だったかなぁと思います。

ラマチが父親との強い絆の話を担当する一方、エレンヴィルは母であり師匠でもあるカフキワとの絆の話がメインで、この二人で対比が見れるっていうのがなかなか面白い。ラマチは父とも仲が良く血はつながってなくても強い絆を感じさせる一方、エレンヴィルは母のことは尊敬はしてるし大事に思ってるけど素直になれなくて、それでもずっと黄金郷のことは気になっててと目に見える絆に対して目に見えない絆っていうところが描かれているのがいいですよね……

カフキワとエレンヴィル。母であり、師匠でもある。
彼は彼女の想いと記憶を継いで、再び歩き出す。

今回のパッチを通じて、二人とも親を亡くすことになってしまったんだけど、それぞれ想いを引き継いだうえで歩みを止めず、進み続けるってところもなんだかんだで行きぴったりな二人だなぁって思います。こんなこと言ったらエレンヴィル絶対嫌な顔するだろうなぁ。

あと動物大好きなところもめちゃいいですよね…人間に対しては扱いがぞんざいなくせに、動物にはこんな優しい表情見せるんだ……って新しい面を魅せつけてくるじゃん。光の戦士の前だけで見せる顔なのか、それとも光の戦士も珍獣として扱われてるかは不明ですが、新しい一面が色々見れてよかったなぁ。ひと段落したらまた一緒に冒険に出かけたいところ。

動物には優しいエレンヴィル。
光の戦士にも優しいんだけど、やっぱ珍獣として見られてる…?

クルル

ずいぶん昔から一緒にいるはずなんだけど、実は全然その素性を知らなかったという。今回、メインヒロイン張りの活躍をされていましたね。ほんとは6.0の時も大活躍してたはずなんだけど、ハイデリン乗っ取り状態のおかげでクルルさんが活躍したというよりも、ハイデリンが活躍したって認識だった不憫な人。

今回からはピクトマンサーとして戦闘面でも前に出てしっかり戦えるようになり、今後どんどん出番も増えていきそうな予感。コンサポで行くと時折範囲攻撃をもろに受けるのはご愛敬。コーナ君とかクルルさんとか、戦闘面で経験が浅いキャラは回避が甘く表現されてるのいいですよね…パッチを重ねるごとに回避もうまくなっていくんだろうか。

ここにピ王爆誕する。最強のキャスター枠交代か?

7.0では出生の秘密が明かされ、まさかの異世界生まれだったことが判明。異世界転生(転生はしてないけど)美少女…ってコト!? リビング・メモリーで両親(厳密にはその記憶)とであうものの、どぎまぎしてうまくしゃべれないのめっちゃわかる……突然親子の再会なんてしてもお互い何喋っていいのかわかんないよな。そこにラハくんが突っ込んでって、場をなんとか和ませようとしてくれたの見て、ほんと愛されキャラだなって涙出そうになりました。ただ他のキャラの話(カフキワとかスフェーンとか)も結構強烈だったおかげで、割とその陰に隠れがちなのは相変わらず不憫というところか……

この時から、クルル・マイア・バルデシオンと名乗るようになる。
愛してくれた祖父ガラフと、二人の両親からもらった名前とともに歩み続ける。

「世界を繋ぐ力」「超える力」の関係性が指摘されて、バルデシオン委員会としてはこれからもっと活躍する機会が増えると思うので、今後ともよろしくお願いします……

バクージャジャ

来たわね黄金大番狂わせキャラその1。最初のころはまぁ態度悪いわ見下してくるわ、挙句の果てにはタコス踏みつぶすわと悪役キャラに余念がなく、その悪行はとどまるところを知らず、ヴァリガルマンダを解き放つとかいうトンデモないテロ行為に走る圧倒的悪役振りッ……!!

それがどうしてこうなった。いまやスケベの代名詞的な人になってしまった。まじでどうなってるんだ。

今や逆の立場になりつつあるのどう考えてもおかしいでしょ。

生まれもかなり暗い過去を持つようで、数えきれないほどの兄弟たちを背負い戦い続けていることが明らかに。それ自体はかわいそうな部分で、同情の余地はあれどヴァリガルマンダ解放はやりすぎでしょ。ラマチが自分よりも強いことを示した後は、人が変わったようにおとなしくなり、その後はラマチたちのためにと動いてくれるようになりました。あそこらへん、バクージャジャと仲良くなることで友の試練を乗り越えるっていう話だったと思うんですけど、あまりにも急展開すぎてちょっとついていけなかったな……

ただ生粋の悪い奴ってわけじゃないことはところどころに感じられて、悪ぶってる風に見えるのも、実際は多くの兄弟を背負い、部族の地位向上のためには手段は択ばないし、それで生ずる責任はちゃんととる律義さが彼の本来の気質なんでしょうね。そこはお父さんゼレージャとよく似てるなぁと思ってて、大切なもののためなら手段を択ばないし、背負うことの覚悟と義理を通すとこってところが二人の共通点なのかなぁと思いました。グルージャジャも案外、二人のこの点を見通して王位継承の儀への参加を許したのかも……

ここ、まさに「無知ゆえに争い 知りて絆を結ぶ」を再現してて好きなんですよね…
だからもっと深堀してほしさもあった。

今後のパッチで彼の処遇についてもある程度描かれてくると思うので、非常に期待ができますね。はてさてどうなるのか……

グルージャジャ

言わずと知れた前連王であり、ゾラージャ・コーナ・ウクラマトのオヤジ。その存在自体は新生のころからあちこちで語られてはいたものの、実際に会うのは初めて。そして最初見た時の印象は、こいつ良すぎるッ……!! 一人だけすべてのステータスがカンストしてやがる……2週目データじゃんこんなのって感じの貫禄と圧倒的カリスマ、人望の厚さでした。

ただ馬鹿みたいに強い、ってわけじゃなくて「人」として完全に出来てる。武をもって相手を制するだけじゃなく、その魂までも蹂躙して虜にする。まさに征服王。Fateに出てくるイスカンダル大王みたいなキャラでやっぱ古強者のキャラクターって大好きなんだよなぁ……

先を往くものとして、あとを託す者として
多くは語らず極力自分たちで見つけさせる。
たとえ自身の子であったとしても、王としての責務を果たす…まさに覇王にして征服王。

特に今回登場する、主役級のキャラクターたちはみな人としては未完成で、どこかに問題を抱えていたり、まだまだ成長の伸びしろがあるキャラなのに対して、こいつだけ圧倒的に完成されつくしているってのも大きな対比ポイントかなと思います。ケテンラムと多くを語るわけでもなく、一言、二言で互いの想いをやり取りしてるってのも熟練のコンビを想起させるし、あちこちの村々や人々の話から伝わる「グルージャジャ」像からもほんとにこの人は人が好きで、国が好きで、平和を愛していたんだなって思わせるのが良すぎますね……

武だけでなく理に聡いってこともさすが双頭。いち早く諸外国の危険性に気が付き、内輪もめを抑えて一つの国にまとめ上げた手腕は圧倒的。おそらく青燐水の軍事的・戦略的な重要性にもかなり早い段階から気が付いていたからこその行動だったんだろうなと予想できるのもいい。あの見た目でまさか政戦両略の天才ってのはもうずるだよ……!! 王位を退いてからケテンラムと一緒に冒険に出かけていくの見たかった…それか彼らの全盛期のころをもっと知りたい…そう思わせるほどの良キャラでした。好き。そのうち追悼戦とか追加されそう。

ただ一言、もう一度旅をしようという言葉。
それに対して、こちらも一言で返す。
たった一言、それだけで通じ合う絆の深さと
我々には推し量れないやり取りがあったと思わせる渋い演出…めっちゃ好き…

ゾラージャ

おそらく今回のパッチでいい意味でも悪い意味でも一番がっかりさせられたキャラ。多くを語らない謎めいたキャラで、かなりの実力者ってところだけ聞くとゼノスに近いものを感じますが、その内面はまったく似ておらず、よく言えば人間味の強い、どこにでもいる普通の人だったんだなぁと思いました。

グルージャジャの唯一の実子にして「奇跡の子」と呼び声高く、武人としての腕も一流。ただ「グルージャジャの子」「奇跡の子」という鋳型は彼にとっては煩わしく、重荷でしかなく、その期待や羨望、そしておそらくは妬みや恨みも一身に受けたがために、自分はいったい何者なのかわからなくなってしまった……その先を求め、武にしがみつき、結果路を踏み外して破滅へと進んでいってしまった、悲しくも虚しい人間味にあふれたキャラなのかなと思います。

路に迷ったとき、彼にはそれを尋ねられる人がいなかった。
本当はすぐそばにいたのに、それに気が付かず、そして教えられることもなかった。
そういう意味ではある意味、グルージャジャ最大の罪といえるのかもしれない。

彼との戦闘で流れる曲のタイトルは「レゾンデートル」、その意味は「存在証明」。自分が何者で、どこにあるべきものなのかを探し求めた果てが破滅というなんとも救われないキャラ……しかもこの間、彼に関する葛藤や苦悩はほぼ描かれておらず、答え合わせ的に情報を結びつけるということしかできないのが残念でしたね。今回のパッチはキャラが主体の話なのに、キャラへの掘り下げや表現がうまくいってないせいで中途半端に伝わったり、そもそも伝わらなかったりが多い印象で、とても残念でもあります。

彼にとっての黄金郷とは、自分自身が何者でもなく、ただそこに居ることが許される。そんな世界だったのかなぁと思いました。きっとこの解釈は無限にあって、そしてその答え合わせをするタイミングは二度とないのでしょうけども……

存在証明。私は何のためにあり、どこにあり、なぜ在るのか?
その証明の果てに至ったのがここだとしたら悲しすぎる…

オーティス

突然出てきたハイテンション自称騎士団長。とおもったらマジの騎士団長だった。グルージャの保護者的立ち位置で、スフェーンへ複雑な思いを抱く……

最初見たときは突然すぎて意味が分からなかったんですけど、話していくうちにこいついい奴じゃん! となり、そして最愛の王女殿下の魂を完全に保存して、いつまでも生き続ける永久人にしたんだよね~と衝撃のサイコパス発言をぶち込んできて開発側は私たちの情緒をどうしたいんだよ!! と叫びましたよね。マジでどうすりゃいいんだよ。

ハッハッハ!!(周囲はドン引き)

ひとえに国と、民と、そして王女殿下を愛した武人であり、その部分は評価できる反面、王女の魂を完全に保存し、その記憶から生きていたころの王女を再現するっていう部分で若干の違和感を覚えました。真に幸せになってほしいと思うのであれば、安らかに眠らせておきたいのではと思いましたし、(実際ちゃんとしたお墓を作っている)よみがえらせたとしてもただの民草として生きていてほしいと願いそうなところ……そうではなくて、政治という舞台に引っ張り上げ、死することのない絶対的な君主として縛り付ける。事態が事態なので、そうせざるを得ない状況だったのかもしれませんが、その部分をもっと聞きたく思いました。

ただリビングメモリーで本来の姿のオーティスが見れてめちゃ良かった…あと私のオーティス!!ってやっぱ言ってほしかったんだなぁ。

守りたい、この笑顔。

スフェーン

この物語の真のラスボス。
結論から言うと、私はスフェーンってキャラが嫌いでした。というのも、トライヨラに攻め込んできた直後に出会ったのに、「私のことも助けてくれる?」だの「和平を結びたい」だの突然めちゃくちゃ馴れ馴れしいうえに言ってることが無茶苦茶で「なんだァ……てめェ……」と光の戦士ブチ切れ1秒前がずっと継続しているような状態だったんですよね。まぁ仮に攻撃したとしても死ぬことはないのでどうすることもできないんですけど……

突然現れたと思ったら急に気が抜けるテンションで接され困惑。
てめェ……今すぐこの場でぶち殺すぞと怒りMAXだった。
こっちはグルージャジャを殺されて国民にも死者が出ているうえ
首都直上に敵艦隊がいる状況下でこの発言、キレないほうがおかしい。

その行動パターンは生前のスフェーンをベースにした人格の模倣、とでもいうんでしょうかね。他の永久人と違って、「永久人を守るためのシステム」としての機構を付与されているため、おそらく本来のスフェーンとも若干違う、スフェーンMk2といったところなんでしょうか。
永久人たちの世界を守るために、生きている人々をリソースとして消費するっていうどう考えてもロジック的に破綻している機構を守るための悲しきシステムってことが判明したあたりから、徐々にスフェーンという存在を受け入れることができました。仕様がそうなら仕方がないか……

ただそれはそれとして、ちょいちょい挟んでくるエモートは見ていてイラっとする…いや可愛いんだけどなんかすごく機械的っていうか狙ってやってるような違和感を感じる……上記のシステムとしてのスフェーンがそのように作られているのか、はたまた元来のスフェーンからあんな感じだったのかはともかく、この危機的状況でそんなことしてる場合じゃないでしょ!!! ってのはずっと思っていました。

一挙手一投足にイラっとするの久しぶりだよ……!

ただFF14の開発が、こういう「The美少女」って感じの女の子を出してきたのは素直に驚きました。こういうのお出しできるんだ…っていう驚き。冷静に考えてみると、このタイプの美少女って過去にいたかといわれるとほとんどいない気がしていて、しいて言うならリーンかなとも思ったんですが、あそこまで芯がしっかりしていないってところも、どこか浮世離れした王女様って感じで非常によかったところかなと思います。ていうかFF14の女性キャラってみんな強いんですよね。だいたい芯がしっかりあって、思っていることを実行する実力と覚悟がある感じ。スフェーンはそこが出来上がっていくところを描いていたと思うんですが、あんまり伝わってこなかったかなぁという印象。というか他ごとがいろいろ置きすぎててそれどころではなかった。

珍しくひねりのない直球王女さまを出してくると逆に身構える…
実際、身構えてて正解ではあったのだけども。

多くの人々の想いや意思が形となって、それが今のスフェーンを構成している。リビング・メモリーの中心に象られた女神像はスフェーンを模しているとサブクエで判明するのですが、過去霊災にあい、世界の破滅に立ち会った人たちは、スフェーンという王女の生き方や考え方にかつての故郷や想いを垣間見たのかもしれません。
彼ら永久人にとっての黄金郷は、いつまでも変わらない、永久不滅の王女・スフェーンという存在に抱いた「望郷」の念だったのかなぁと私は解釈しました。

「私たちが幸せだった時の象徴」
記憶達が生きる世界において、帰るべき国の象徴として永久不滅の永久人・スフェーンがあり
彼女の存在そのものに望郷を感じていたのかもしれない。

まとめ!

というわけで、感想を書きました! なんだかんだ言って書いてみるといろいろ思い出して面白い……基本的に黄金のレガシーが大好きなんですよね。じゃなきゃこんなに長文お気持ち感想文なんて書かないし!!

たしかに描写がうまく伝わってこないとこもありますし、違和感を抱くところもありますが、ハイデリン・ゾディアークの物語が新生から暁月までの10年という歳月をかけゆっくり熟成していったのと同じように、これから時間をかけて味のある物語を作っていけばよいのかなと思います。メスカルと同じように、どうやったって時間を掛けなければ出ない「味」というのは存在するわけで、一人のユーザーとして今後「黄金」をスタートとした物語がどのような展開を経ていくのかとても楽しみにしています。よかったところ、わるかったところ含めて、どんどん新しい物語を作っていってもらえたらうれしい…!! 続きもワチュメキメキ楽しみにまっております!!!

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