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襖の釘が抜けない原因と対処法を解説!

襖の張り替えの時に襖の釘を抜くのってなかなか大変ですよね?でも、適切な手順と道具さえあれば、誰でも簡単にできちゃいます!
この記事では、襖の釘が抜けない原因から対処法までを、丁寧に分かりやすく解説しています。

錆びた太い釘、長すぎる釘、構造上抜きにくい位置の釘など、さまざまな事例に対応した対策を紹介します。
道具の選び方から使用方法まで細かくお話しするので、初心者の方でも安心して取り組めますのでご安心を。

更に、引手が壊れちゃった場合の交換方法も載せています。引手が古くなって劣化していたり、デザインの変更を検討中の方にもおすすめの内容となっています。
釘抜きが上手くいかない、引手の交換で悩んでいるあなたに、きっと役立つヒントが詰まっています。

釘を抜いて綺麗な襖を手に入れたい!デザインを変えて新鮮な雰囲気を楽しみたい!そんな想いに応えられる、とってもお役立ち記事です。
ぜひお読みいただき、自分の手で素敵な襖を演出してみてはいかがでしょうか?

この記事では

・襖の釘が抜けない主な原因を解説します。
・襖の釘を抜くために必要な道具と手順を紹介します。
・引き手交換が必要な場合の具体的な状況を説明します。
・引き手の取り外し手順と注意点をまとめます。

について誰にでもわかるように解説します。
※最終更新日 2024年7月



【執筆者】前田畳店 代表 前田昌俊
・岩手県盛岡市で60年以上続き地元の皆様に愛され続けている 前田畳店の二代目店主
・畳、襖、障子、壁紙、網戸の張り替えと襖紙販売店『和紙屋』代表
・現在登録者5000人の襖系Youtuber https://youtube.com/@tatami777
・畳技能士資格、畳職人指導員資格と壁装技能資格を保有
・『お客様への真心』が仕事の原点。これからもその信念を大切に貫く51歳

▼襖の張り替えのご相談は前田畳店へ

★ 襖の釘が抜けない原因と対処法

目次
・襖の引き手交換が必要な状況とその理由
・襖の釘が抜けない主な原因

襖の釘が抜けない主な原因

「襖の釘が抜けない理由って何だろう?」そんな疑問を持つ方も多いはずです。でも心配ありません!この記事は、誰にでもわかりやすく解説します。

釘が錆びている、太すぎる、長すぎる、位置が悪いなど、それぞれの事例に合わせた対処法も紹介されています。ぜひ一読して、襖のお手入れのコツを覚えちゃいましょう!

釘の錆び
古い襖では、釘が長年の間に錆びてしまうことがよくあります。私の経験上、この原因が一番多いです。錆びた釘は木材にしっかりと固着し、抜くのが非常に難しくなります。
特に湿気の多い場所や、襖が長期間使用されている場合には、この問題が発生しやすいです。

原因は空気中の湿気だけではなく、襖の木材、引手を固定する(引手板)が湿っぽい場合にも刺している釘が錆びてしまうので、対処はなかなか難しいです。
引手の交換時に釘で打たずに強い接着剤で固定する方法があります。
これは糊で強く接着するため、釘を使わなくても良い代わりに、引手を外そうと思っても外れない時が多いので、今後しばらく襖の張り替えをしないか、引手を交換する必要がないのか検討する必要があります。

上は押入れの襖を裏から見た画像です。通常は緑の2カ所に引手釘を打って止めますが、その作業の代わりに赤のところに接着剤を塗って引手を固定します。
がっちり固定はできますが、外すのに大変なため諸刃の剣となってしまう方法なので、しっかり後々を考えて施工しましょう。



釘の太さ
釘が太いと、木材に強く食い込みます。これにより、釘を引き抜く際に大きな力が必要となり、木材や襖の表面を傷つけてしまう恐れがあります。
特に、細い釘用に設計された道具を使用すると、釘が抜けにくくなることがあります。
使う時には、線径が1mm程度の細いものであれば太さによる抜けにくさはなくなりますのでどうしても気になる方は1mm程度の細さの釘を使ってみてください。


釘の長さ
長い釘は、木材に深く刺さっているため、抜くのが困難です。深く刺さった釘を無理に引き抜くと、襖自体が破損するリスクがあります。
16mmまでが一応の目安です。

16mmであればほぼどの襖の引手も対応はできます。一般的には13mmくらいが使いやすいとは思いますが、差し込んでみて緩い時には16mmにして差し込む方向を変えながらやってみてください。
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釘の位置
襖の構造によっては、釘が木枠やその他の構造部分に深く食い込んでいることがあります。この場合、釘がしっかりと固定されており、簡単には抜けません。

これらの原因を理解することで、適切な対策を講じることができます。次に、必要な道具と具体的な手順について詳しく説明します。

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 ・引き手交換が必要な状況

無理に外すと引手が壊れる

襖の引手、意外と大切な存在なんです。その引手さえ新しくすれば、お部屋の雰囲気がガラリと変わります。
引手が古びていると、部屋全体が暗く見えがち。でも可愛らしい新しい引手なら、パッと明るい印象に早変わりします!

壊れた引手はそのままだと危ないですし、開閉の際のカタカタ音も気になりますよね。
長年の使用で劣化した引手も、見た目が良くありません。
そんな時は新しい引手に替えましょう。デザインを一新すれば、お気に入りのおしゃれ空間が手に入るかもしれません。

最近では下記のような可愛らしい引手もネットで簡単に手に入る良い時代です。小さなお子様がいらっしゃるお宅にいかがでしょうか。
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新しい引手で部屋の雰囲気を変えてみませんか?自分やご家族好みのお部屋が作れるかもしれません。

1.引き手が破損している場合

説明: プラスチック製の引き手は特に壊れやすく、割れや欠けが発生することがあります。
引き手が破損すると、襖を開閉する際に指をケガしたりします。特に四角タイプより丸型の引手が壊れやすいです。

原因: 強い力で引っ張ったり、ぶつけたりすることで、引き手が破損することがあります。
また、長期間使用することでプラスチックが劣化し、脆くなることも原因です。
襖の張り替え時ら引手を外そうとスクレイパーで強くあおった時にも破損する事が多いです。

注意点: 壊れた引き手をそのまま使用し続けると、襖自体にもダメージを与える可能性がありますし、そもそも見た目も良くなく指をケガする場合もあります。早めに新しい引き手に交換することをおすすめします。

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襖の引手が壊れやすといった方には金物の引手がおすすめです。Amazonで売られている金物の引手で比較的コスパが良いものはこれです。サイズは裏の『底寸そこすん』で買いましょう。こちらは底寸が49mmです。購入する時には、現在使っている引手のサイズと合わせて買いましょう。

2.引き手が古くなり劣化している場合
説明: 長期間使用された引き手は、経年劣化により色あせや変形が生じることがあります。
特に、日光が当たる場所にある襖の引き手は、紫外線によって色が褪せやすくなります。

原因: 引き手の素材が紫外線や湿気にさらされることで、劣化が進行します。
これにより、引き手の見た目が悪くなり、機能性にも影響を与えることがあります。

注意点: 劣化した引き手は、見た目だけでなく機能性にも問題を生じさせるため、早めに交換することで、襖の美観と機能性を保つことができます。

デザイン変更を希望する場合
説明: 部屋のインテリアに合わせて、引き手のデザインを変更したい場合もあります。例えば、和風の部屋に合ったデザインや、モダンなデザインに変えることで、部屋全体の雰囲気を変えることができます。

メリット: 新しいデザインの引き手に交換することで、部屋全体が新鮮な印象になります。
また、引き手のデザインを変更することで、部屋のテーマに統一感を持たせることができます。

注意点: 新しい引き手を選ぶ際は、襖の厚みや色合いに合ったものを選ぶと、全体のバランスが取れた仕上がりになります。
また、取り付ける際には、引き手のサイズが既存の穴に合うかどうかも確認しましょう。

これらの理由から、引き手の状態を定期的にチェックし、必要に応じて交換することが大切です。交換することで、襖の使用感が向上し、部屋の見た目も美しく保つことができます。

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★襖の釘が抜けない時の作業と必須道具

それでは襖の釘を抜く作業の解説に移ります。まず、何が必要でしょうか?実は簡単な道具さえあれば、誰にでもカンタンにできます!

100円ショップで手に入る便利グッズの紹介から、少し本格的な道具まで、それらの使い方までくわしく載っています。安全で確実な釘抜き作業のコツがわかれば、自信を持ってDIYは可能です。

目次
・簡単な道具で引手は外せる!
・襖の釘を抜くための手順と注意点
・★襖の釘が抜けない!?解決するための原因と対処法の総括

簡単な道具で引手は外せる!

小型の金属製バール(スクレイパー)
小型の金属製バールは、釘を引き抜くために非常に便利な道具です。100円ショップでも購入できるので、手軽に準備できます。


画像のスクレイパーはダイソー商品です

・使用方法: バールを引手の下に差し込み、ゆっくりと力をかけながら引き上げます。てこの原理で、少ない力で釘を抜くことができます。引手が四角のプラスチックの場合にはこれをあてがって上から下から順に軽く叩いてあげると釘が緩む事があります。

・選び方: 釘抜きには、先端が細くて平らなタイプが適しています。100円ショップで購入できる小型の金属製バールで十分です。

・注意点: 力を入れすぎると、襖や釘が破損する可能性があるため、ゆっくりと慎重に作業を進めることが重要です。

ドライヤー
ドライヤーは、引き手破損防止の為に引手を温めて柔らかくし、抜きやすくするために使用します。寒い季節には特に便利です。

・使用方法: ドライヤー引き手に向けて、数十秒温めます。温めることで、引手に柔軟性ができて、破損を防げます。


冬場などは火傷に気を付けながら手をあてがい引手を温める



・選び方: 普通の家庭用ドライヤーで十分ですが、温度調節ができるタイプを選ぶと便利です。

・注意点: 温めすぎると火傷の危険があるため、適度な距離を保って使用することが大切です。また、襖や周囲の素材が熱で変形しないように、温めすぎないように注意しましょう。

先の細い小型のペンチ
100円ショップで先の細いペンチをいくつか買ってきて、使いやすいものを選びましょう。製品にムラがあるので襖専用の『引き抜き』というペンチより、使える物があって驚く事があります。釘先(頭)をしっかりホールドできて摘まめるペンチを探してみてはいかがでしょうか。

・使用方法:釘の頭だけを摘まむようにしましょう。

・注意点:手や指を挟まないように気をつけましょう。

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襖の引手を自分で取り外したり、釘を抜いたりするのは意外と大変な作業なんです。でも、この引き抜きがあれば、誰でも簡単に取り組めると思います。

専用の道具ってすごく便利です。引き抜きはスムーズに釘抜き出来るよう緻密に設計されています。長さ180mmのロングサイズだから、奥まった場所の釘でも楽々です。先端の形状が絶妙で、引手の釘をしっかりとらえられるます。

使い方はカンタンです。釘頭をしっかりホールドして、そのままくいっと引き抜けばOK。昔ながらの技術が詰まった、とってもスマートな一品です。
値段も手頃なので、襖のお手入れに役立ちそうな方は気軽に試してみてはいかがでしょうか。DIY初心者の方でも、この道具があれば自信を持って取り組めますよ。一方で、力仕事が苦手な方には少し使いづらく感じるかもしれません。でも、そんな時はお近くの襖店さんに相談すれば、プロの方が上手に作業してくれるはずです。

襖の修理や張り替えのお手伝いをしているお店も多いですから、道具があれば自分で挑戦してみるのも良し、プロに任せるのも良し。あなたなりのベストな方法を選んで、お気に入りの和室作りを楽しんでみてください。


これらの道具を揃えておくことで、襖の釘抜き作業がスムーズに進みます。特に、釘が錆びていたり、太くて抜きにくい場合には、ドライヤーで温めることで作業が格段に楽になります。


・襖の釘を抜くための手順と注意点

襖の釘を抜くコツって?作業の手順と注意点、ちゃんと理解できたでしょうか。不安な方も心配ありません!誰でもカンタンに釘抜きができるようになりますよ。初めてでも安心。安全にさえ作業を進められて大切なポイントさえ押さえればok。ぜひ、もう一度おさらいして、自信を持ってチャレンジしましょう!

【手順】
引手を温める
方法: ドライヤーを使用して、引手の周囲を軽く温めます。プラスチック素材の引手が柔らかくなり、壊れにくくなります。

熱風で温めます

ポイント: 引手全体を均等に温めるように、ドライヤーを動かしながら使用してください。特に寒い季節では、引手が硬くなりやすいため、気持ち多めに温めることが大切です。

バールを引手の羽の下に差し込む
方法: 温めた引手の羽の下に、小型の金属製バールを慎重に差し込みます。


少し浮いたら釘を抜いて逆を少しづつあおり釘頭を出してあげてペンチで釘を抜く



ポイント: バールの先端を引手の羽の根元にしっかりと当てて、無理に力を入れずに差し込んでください。100円ショップで購入できる小型のバールで十分です。

引手釘を引き抜く
方法: 先の細い小型のペンチで釘頭だけをホールドして引き抜きます。


がっしり力を入れて釘頭をホールドして抜きます

ポイント: 引手をキズつけないよう気をつけながら、引手を少しずつ引き抜きましょう

襖の保護: 引手を抜く際に、襖の表面を傷つけないように、バールの下に薄い布や紙を敷くと、襖を保護できます。


これらの手順と注意点を守ることで、襖を傷つけずに引手を安全に取り外すことができます。作業を進める際は、焦らずゆっくりと行いましょう。

ふぅ、襖の釘が抜けるようになったら、お部屋のイメージチェンジも夢じゃありませんね。新しい可愛らしい引手で、そのお部屋のイメージがガラリと変わるかもしれません。お掃除だけでなく、小さなリフォームも自分の手で楽しめちゃう。そんな喜びを感じていただけたでしょうか?

これからの季節、部屋の雰囲気を変えてみるのもいいかもしれませんね。襖の引手を自分の好みで変えると、心機一転、部屋が新鮮に映るはず。ぜひ、この記事を参考に、襖のお手入れから始めてみてくださいね。きっと、素敵な自分だけの和室が手に入るはずです。頑張ってみる価値は十分にありますよ!

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★襖の釘が抜けない!?解決するための原因と対処法の総括

✅ 襖の釘が抜けない原因を詳しく説明
✅ 釘が錆びている場合の対処法
✅ 釘が太い場合の対応策
✅ 釘が長い場合の注意点
✅ 釘の位置による影響と対応
✅ 釘抜きに必要な道具を紹介
✅ 小型の金属製バールの使用方法
✅ ドライヤーを使った引手の温め方
✅ 引手を傷つけずに取り外す手順
✅ 引手交換が必要な状況と理由
✅ 壊れた引手の交換の重要性
✅ 劣化した引手の早期交換のメリット
✅ デザイン変更で部屋の雰囲気を一新
✅ 引手交換時の適切な道具選び
✅ 襖の機能性と美観を保つ方法

解説でわからない事があれば私の動画をご覧ください。もしよかったら高評価とチャンネル登録あると嬉しく思います。それでは素敵な一日を。
前田


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