周産期のPFAS暴露は、発達に影響する

しばらくPFAS問題を調べましょう。
今まではPFASは気にしておらず、先ほどwikipediaを見ました
こうなれば、論文を調べるしかありません。
まずは、メタアナリシスから掘っていきましょうかね

論文はこちら

Liu D, Yan S, Liu Y, Chen Q, Ren S. Association of prenatal exposure to perfluorinated and polyfluoroalkyl substances with childhood neurodevelopment: A systematic review and meta-analysis. Ecotoxicol Environ Saf. 2024 Feb;271:115939. doi: 10.1016/j.ecoenv.2024.115939. Epub 2024 Jan 11. PMID: 38211513.


ざっくり解説しましょう
これまで分かっていた事
1. 動物実験で、PFASは脳神経の発達に影響する
2. ヒトの疫学研究でも、PFASが発達に影響すると言う論文がある
 ないとする論文もある
そこで、メタアナリシスと言う方法で評価します。

結果1:PFASはIQには影響しなさそう


菱形が中央の黒い線に被ってますね。
これはいわゆる有意差が無い状況ですので、
"現段階では"、いわゆる「IQに影響すると言う証拠はない」と言う表現になります
そして、男児と女児ではPFASによる影響が違うと報告されているので、
その検討もしましたが、結果はなんとも言えないような感じでした。


結果2:PFASはexecutive function( 実行機能) と言う、発達項目に影響する


今度は菱形が、中央の線より右にありますね
PFASのうち、PFOS, PFOA, PFNAは有意差があります
これは、いわゆる「発達に影響するリスクがある」と言う表現になります

私は精神科ではないのでこのexecutive functionをよく知りませんが、調べてみると
問題を解決したり、計画を作成したり、気持ちをコントロールする能力のようです。
使われているBRIと言う指標は
感情のコントロールができず衝動的、グループ活動の中断や離脱、ケアレスミス、などと関係があるようです

その他にも、様々な発達と評価しましたが、なんとも言えない結果でした

以上から、医学的に周産期のPFAS暴露が発達に影響すると言うエビデンスを示す論文があります。
この論文ではPFAS濃度は相対値であることから、
極力避けるしか無さそうです

そもそも、農薬も発達に影響し、
農薬も水道水を汚染し、健康被害を引き起こしています

衛生的という責務を果たした水道ですが、
農薬や食品添加物と同じく、近代の功績は否定しませんが
今後は、更なる安全性を求めて頂きたいと思います。