コロナ後遺症でなく、Long COVIDという正しい医学用語を使うべき
医学を含め、どんな学問でも言葉は大事です。
医学は言葉の選択の幅がありますが、それでもコンセンサスのある言葉を使用しなければなりません。
正しい医学用語は医学界と世界のコンセンサスに従うべきで、
ガラパゴス用語に甘んじる必要性はない。
むしろ、正していく必要がある。
では、「コロナ後遺症」と言う言葉の使い方は正しいのか?
結論から言えば、本邦だけで流行っており、誤った用語と言わざるをえません。
まず、
コロナウイルス感染症の後に、4週を越えて症状がある方々がいます。
この方々の状態を表す一番コンセンサスの得られている単語は
「Long COVID」です。
論文等の医学においてはほぼLong COVID一択ですし、英語ニュースもLong COVID ほぼ一択です。英語圏のツイッターもLong COVID一択です。
従って「Long COVID」あるいは「ロング コビット」を使うべきです。
例えばcoronavirus あるいはコロナウイルスを使いますね。あえて漢字の翻訳を無理して作りませんね?カタカナ英語が第一選択と思います。
mRNAワクチンを遺伝子ワクチンと呼称する人と同じく意図だと思いますが、私は英字を全て排除する必要性もないし、その為に第一選択の呼称を捨てる必要も無いと思います。
ただ、遺伝子ワクチンと呼称したい人々向けに英字排除の呼称のニーズはあるのかもしれません。
では、次点で何か?
CDCはPost COVID conditionを使っている。それに呼応するかのように厚労省は罹患後症状と言う言葉を用いている。
小括です
コロナウイルス感染後、4週間以上に渡って体調不良のある方の状態を言い表す正しい言葉は
「Long COVID」です。
他には、「ロング コビット、post COVID condition、コロナ罹患後症状」です。
次に、では「コロナ後遺症」という言葉について
論文においては、体感ですがLong COVIDの1/10000の頻度でしょうか…
英語ツイッターにおいても、毎分呟かれるLong COVIDに比べて、数ヶ月に一回誰かが言ってるレベルですね。
ところが、日本語と言うガラパゴス集団になると、途端に後遺症と毎分呟かれている。
つまり、コロナ後遺症と言う言葉は
医学や世界では一切コンセンサスの得られていない言葉。
ところが、日本では盛んに呼称されている。
ではここで
医学的に良くないが、広く知られている言葉を使うべきか?を考えてみよう。
医者に関しては、これは明確に否である。
2019年、武漢肺炎や中国ウイルスと言う呼称が広まっていた。
しかし、「いわゆる武漢肺炎」や「いわゆる中国ウイルス」と言う呼称はしなかった。
正しい用語を使い、むしろ誤った用語を正すべきである。
同じ理由で、既に広まっているからと言う理由で
いわゆるコロナ後遺症と呼称するのは良くない。
そういう言葉遣いをする人は、いわゆる武漢肺炎と呼んでいたのだろう。
小括2
「コロナ後遺症」と言う言葉は医学的に良くない言葉である。
最後に
Long COVIDの翻訳の仕方は気づいていた方とそうでない方が居たようです。例えば、ワクナビメンバーは後遺症よりLong COVIDの方をより多く使い、アカデミックなアカウント程、この単語に触れないor苦慮している印象です。
一方で、信者に担がれるアカウトになると、いわゆると言う枕詞さえ落とし、コロナ後遺症とアクセル全開です。
コロナ後遺症と呼称した方が、mRNAワクチンの接種率を上げようと、後遺症と呼称していた方々もおられるようです。
しかし、良く考えてください。
後遺症とは治らないと言うイメージを持つ方が少なくありません。
医師に後遺症と言われたら、それだけで大きなストレスを抱えます。
中には、Long COVIDでなかったのに、後遺症と思い込む人もいるかもしれません。
また、Long COVIDは持続感染説も出てきています。
持続感染であれば、克服しようと前向きに向き合えます。
現状で接種率の向上に拘る意図には賛同できませんが、
元は人々の健康を願っての事だと思います。
そこを、今一度、思い出していただきたいです。