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新ステータス『無敵時間』考察

https://support.nintendo.co.jp/app/answers/detail/a_id/34464

マリオカート8デラックス v2.2.0のアップデートで被弾時の無敵時間がカスタムによって変わるようになった。
詳しい計算方法はMKBの解説を参照。

どう変わったのか

画像はバナナ被弾時の例。
アプデ前は全カスタム共通で無敵時間は3秒。

アプデ後はワルパタや重量パタテンで2.48秒、ワルハナで2.52秒、軽量パタテンで2.78秒となった。


変更の意図

このアップデートの意図は2つあると考えられる。
一つは環境へのテコ入れ、もう一つはマシン格差の調整である。

一つ目についてはご存じの通りの『ワルハナ環境』へ一石を投じるもの。
キャラで言えば軽量級、パーツならばミニターボ値の低いものが長めの無敵時間を得ているあたりは露骨。

もう一つの『マシン格差の調整』については、同性能のパーツ間にあった格差の話である。最もわかりやすいのはハナチャンバギーの例。
W25シルバーアローやスタンダードバイクもハナチャンバギーと同性能のマシンだが使用率はかなり低かった。ハナチャンバギーと比べると車体が大きかったり、二輪ゆえの不安定感があったりと何かと不利な点があったからだろう。
今回のアップデートによって競技シーンにおいてもこれらのカートに存在意義が生まれた。

単純にマシンの性能を直接イジらない理由はやはりタイムアタックへの影響を懸念したからだろう。弱体化方向での調整を行うとランキングのリセットが必要になるし、それはなんとしてでも避けたいという開発側の意向が感じられる。


変更後の環境

今回の調整によって競技シーンでの使用率が変わることはなかった。

性能ではハナチャンの完全上位互換となったシルバーアローだが、それでも環境では見かけない。プレイヤーは単純な性能だけではなく扱いやすさも重視していることがわかる。

ワルイージ性能以外のキャラやハナチャン/パタテン性能以外のマシンについても同様である。
こちらはそもそも性能差の問題でワルハナに対して不利がつくこと、その不利を逆転させるほど無敵時間というステータスが強くないことが原因だろう。

まだアップデートから一週間しか経過していないので今後環境が変化する可能性は大いにある。


問題点

『ワルハナ環境へ一石を投じる』という観点でいえばむしろ逆効果になった点もある。重量級やパタテンテン/そらまめが相対的に弱体化したことだ。

アプデ前の時点でワルハナに対抗しうるカスタムとして存在していたのが『ワルパタ』や『重量パタ』だった。しかし今回のアップデートでパタテンテンやそらまめがハナチャンバギーよりも短い無敵時間となったことで、相対的にワルハナより弱くなったといえる。

わくわくビートル(虫)よりも安定感に欠けるクッパシップの方が何故か短い無敵時間だったり、スタンダードバイクよりも扱いにくそうなバーニングボールが同設定だったりと若干調整が怪しい部分もある。


感想

今回のアップデートは『TAランキングに影響を与えずにバランス調整をする』『同性能パーツ間の調整』という観点で天才的な調整だと感じた。特に後者はどうあがいても対応しきれないと思っていた部分だけに目から鱗。

調整内容については、個人的にはパタテンやそらまめはハナチャンバギーと同設定でもよかったように思う。重量級やメタマリ性能についても同様。

同じワルイージ性能の中でドンキーやロイに調整がなかったのも少し寂しいポイント。そもそもワルイージが使用されている理由の一つが視界の広さなので、身体が大きくて視界の悪いドンキーやロイに長めの無敵時間が設定されてもよいと思う。


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