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人生に正解はないけれど私たちは正解を求めてしまう

将来のことが見えたら良いなと思いませんか。もし正しい選択があらかじめ分かっていたら、その正しい選択をしていくのではないでしょうか。正しい選択があると信じて、占いや予言所に通う人たちもいます。

私も母に連れられて、そうした施設に行ったことがあります。それもひとつやふたつではありません。しかし、ことごとくその予言は外れてしまいました。よく当たると言われていたのに、私は神に見捨てられた人間だと思っています。

今も神仏を信じたいという気持ちと、信じることができないという気持ちが共存しています。だいたいそんな話をすると「だからお前はダメなんだ」と言われてしまうわけですが、仕方がありませんね。

失敗はしたくないけど失敗しないと始まらない

どうしても人間は失敗したくありません。失敗は日本ではいいイメージが持たれていませんよね。だから失敗しないように正解を求めたがります。しかし、そもそも人生に正解はありません

そもそも失敗しようと思って失敗する人もいないでしょう。しかし、失敗してしまうのです。それも大きな失敗になるともはや取り返しのつかないものになってしまいます。だから失敗したくない。しかし、失敗しないで成功することも無いのです。

 失敗から生まれる成功

そんなある日、実験中に、別々の実験で使うつもりだったグリセリンとコバルトの微粉末をまぜてしまうという失敗をしてしまいました。普通なら使いものにならない試料は捨ててしまうのでしょうが、田中さんは「捨てるのはもったいない」と考え、分析してみることにしました。すると、今までずっと求め続けていた結果がはじめて得られました。なんと溶液中の高分子がそのままイオンの状態になったのです

これはノーベール賞を受賞した田中耕一さんの話です。失敗から出た成功の話ですね。私たちは成功を目指そうとしていますが、それは失敗から生まれるんですね。だから人生も正解を求めていくのではなく、失敗を恐れずにチャレンジしていくことが大切です。

「会社の規模が大きくなるにつれて失敗の規模も大きくなる必要がある」という表現です。

会社の規模が大きくなっているにもかかわらず、失敗の規模が大きくなっていないのであれば、会社にとって意味のある発明などできるわけがないと書いてあります。

Amazonは、失敗したら数十億円規模の損失を出すかもしれないような大きなチャレンジを常に行っていると書かれています。

アマゾンの株主レターの内容の翻訳なのですが、失敗しないとチャレンジできないと書かれています。アマゾンですら、失敗をするわけですね。グーグルも同じだと思います。皆さん、もう忘れたかもしれませんが、グーグルグラスというのがありましたよね。

以下の記事にはグーグルが失敗したサービスが17も載っています。やっぱり失敗が多いんですね。でもグーグルだからできるんだろうな…。

チャレンジしない人生も良いけどそれだと生き抜くのが難しい社会

別に自分の人生なのでチャレンジなんてしなくていいというのもひとつの考え方です。チャレンジしなければ成功も失敗もありません。ここで言いたいことは「会社員を辞めろ」「大学を辞めろ」ということではありません。それはチャレンジではなく、暴挙と言います。失敗が分かっていることにあえて挑戦する必要はありません。

もっと小さな挑戦をしていけばいいのです。挑戦と言うと、今の立場をすべて捨ててやると捉えられがちなのですが、そうではなくて、今の地位は維持しつつ挑戦していくこともできます。それならば失敗もできますよね。

会社員を辞めて失敗すると、生きるか死ぬかの世界になってしまいます。先ほども述べたように失敗はとても良いことですが、小さな失敗を積み重ねて、成功につなげていくのが目的です。失敗して再起不能になってはダメです。

ただ今の世の中、本業がいきなりダメになる可能性もあります。会社がなくなることもあるでしょう。そのために挑戦し続けることが大切なのです。それは小さな挑戦なのですが、後で大きな成功をもたらす可能性があります

お父さんお母さんの失敗もいい

人生における失敗や成功は仕事だけではありませんよね。子育てをしていれば、お父さんやお母さんとして失敗もします。たまたま手に取った失敗図鑑に以下の記述がありました。これはお子さん向けに書かれているメッセージなのですが、思わず笑顔になってしまったので、ご紹介します。

 自分も失敗するし、友だちも失敗するし、お父さんやお母さんも失敗する。だから、お父さんやお母さんの「おこりすぎる失敗」はこれからも続くと、かくごしておいてください。でもだれだって、朝からばんまでおこっているわけではありません。

 大事なのは、笑い合っている時間。

 楽しくご飯を食べたり、いっしょにテレビを見たり、今日あったできごとについて話したりする時間。おふろに入ったり、いっしょに出かけたり、公園で遊んだりする時間。

 そういう楽しい時間もあるのですから、おこられたときの悲しみは、心の中にしまっておきましょう。

 おたがいの失敗をゆるしながら、楽しい時間をすごし、お互いに成長していく。それが家族です。これは、友だち同士も同じです。

 でも、人がしんけんにおこるということは、そこに大事なことがふくまれていることも多いので、おこっているお父さんやお母さんの言葉も、少しは気にかけてくださいね。
(172~173頁)

まとめ

ちょっとしたチャレンジとちょっとした失敗をしていく人生。人生に正解はないけれど、失敗しながら積み上げてきたものが人生になるのではないでしょうか。そこにはなんの意味もないかもしれないけど、それもまた人生ですね。正解はないですよ、それが人生です。


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