セリエA20-21欠席裁判part2
インターナショナルブレイクを利用して、セリエA欠席裁判part2。どんどんさばいていく!あと最後にセリエの元ビッグ3についても語ったぜ。
ユベントス 4位 勝ち点55(消化試合が1少ない)
CLベスト16敗退で色んなOBにごちゃごちゃ言われてるユベントス。ロナウド獲得が失敗か、成功か、賛否両論でエヴァみたいになっている。
そんな庵野ピルロだけど、現時点ではリーグ戦4位と大誤算。守備陣の高齢化には手を打っているものの、なかなか勝ちきれない試合もある。
コンテインテルに追いつくためには、全勝必須のダンコたる決意で奇跡を見せられるのか!
管理人の優勝予想では、ここからブーストかけて優勝だったが、外しそう。ベネベント戦でホームでの敗戦はあまりに大きい。
でもユベントスは伊達じゃない!
ピルロも戦術的には、おもしろいことをやってはいるが、選手がそれについていけないって印象がある。ベルナルデスキ、ダニーロのサイドバック起用は5バック対策として、というのはわかるが、なかなか、連動性の部分で未完成。
あとピルロがダニーロを魔改造して、3バックの左、右、アンカーとポジションを変えまくってて、原形がない。どんな選手だったか思い出せん。
インテル 1位 勝ち点65(消化試合が1少ない)
CLでハチの巣にされて、血まみれのインテル。あとコッパイタリアでもピルロに殴られて、ノックアウト寸前だった。でも、おいら負けないよ根性でリーグ戦は上々。
アドリアーノ正統後継者ルカク、ひと昔前のバンドマン・ラウタロ、仁義なき戦いスタイル・サンチェスとハキミの攻撃陣が好調。
あと忘れられてた天才エリクセンも徐々にパスタの国に馴染んできて、攻撃面で貢献してきている。
あとはセリエからいなくならないでほしいシュクルニアル、鋼鉄のデフライ、キエッリーニ2世4号バストーニで守る3バックも上々だし、シン・ハンダノビッチ様もいる守備陣はしぶとい。
久々にユベントス以外の優勝が見られそうだが、コロナクラスターが発生してしまった。影響はありそうだが、なんとか乗り越えて欲しい。ここが見せ場やで!コンテはん!リーグ戦での経験値の違いを見せつけたれ!カップ戦は知らん。
ミラン 2位 勝ち点59
やはり息切れしたか・・・。イブラとチャノハノールと若手たち。このコンセプトで戦い続けたミランも年明けから不調。ミラノダービーでも完敗して、なかなか調子が上がらない。
数多くのピルロ2世よりピルロなべナセルが離脱してから、ピルロ2世13号機トナーリ君のゲームメイクじゃ荷が重かった。
それでも今期のセリエを楽しいものにしてくれたチームではあるし、まだまだ直接対決で他のライバルを叩けば、どうなるかわからんよ。
いけミラン!忌まわしい記憶とともに、セリエをかき回すんだ!
ローマ 6位 勝ち点50
強いのか、弱いのか、それがわからないのがローマ。
中国から布袋髪型エルシャーラウィーが帰ってきて、少し前線のメンツに補充が効きやすくなった。さらにマンシーニ、クリスタンテ、ペッレグリーニがイタリア代表に召集されるなど、ポジティブな面も多くなった。
それでも19位パルマの戦術家ダベルサの前に敗れ、ELでシャフタールには勝つなど、碇シンジ君のような不安定さ。誰か幸せにしてあげろ!誰か!
今までのローマとあまりセリエAでの立ち位置は変わっていないが、ミラノ勢の復権によって勝手に立ち位置が下がってきている。CL、EL出場権だけは確保しておきたいが、ここもアタランタ、ナポリがギラついてて、どーなることやら。
欧州戦出場権を逃すと監督の解任と新監督招聘もありそうで、また悪循環の繰り返しになりそう。もしそうなったら、次のシン・ローマに期待したいが、その前にフォンセカの腕に期待したい。
ラツィオ 7位 勝ち点49
CLにて、神聖永遠帝国バイエルンに粉々にされたラツィオ。でも、これを機にリーグ戦でブーストかけていきたいところだ。
昨シーズンの安定が嘘のように不安定になってしまったので、ここから安定して勝ち点を稼いでいきたい。
昨シーズン神がかっていたシン・インモービレはパフォーマンスを再現できず、苦労続きのシーズンだった。ラツィオは上位チームとの対戦成績が昨シーズンほど良くないので、ある程度対策が完成してしまった状態なのかもしれない。
あとコロナ隠蔽事件など、ピッチ外での出来事が足を引っ張ってしまったことも影響してそうだ。
さらに選手層がオカモトのように薄い。CL、ELのことを考えるのであれば、もう少し中盤のところに戦力が欲しい。でもフロントはサビッチに高値つけてプレミアあたりに売りさばきそうだし、ゼーレくらい何考えているかわからんので、ゲンドウ並みのレジスタンスを起こして欲しい。
ナポリ 5位 勝ち点53(消化試合が1少ない)
離脱者が多かったこともあって、勢いがでなかったナポリ。それでも、メルテンスが戻ってくると、調子が戻ってくる。
本当に大成長したインシーニェ、メルテンス、ポリターノのちびっこ3人組ジェットストリームアタックはエンタメ性もあるし、継続して欲しいところだ。正直、ペターニャもオシムヘンも物足りない。
またサプライズで言うと現在ジェリンスキが完全にナポリのトップ下を確保していて、ここは大当たり。ディロレンツォも代表に定着する可能性が高く、選手を伸ばせているので、ガットゥーゾ監督の手腕は確かだと思う。
ただ、来シーズンの去就は微妙らしく、よくサッリ煙草好きすぎ監督が戻ってくる噂が流れている。このガッチャンナポリも見納めの可能性がある。離脱者が少ない状態で見たかった好チームなので、是非みんな見てね。ミドルプレスからハイプレスへの移行や、ボールを保持した局面でも戦えるモダンなチーム。
アタランタ 3位 勝ち点55
パプゴメスとガスペッリーニが、守備のタスクについて大げんか。結果ゴメスが移籍することとなった。ラストパスも、ビルドアップも、時にはフィニッシュもゴメスのチームだっただけに、心配していた。
それでもこの順位にいるのは、あれですか、化け物ですか。心配を返せこの野郎!
ゴメスの代わりに起用されているペッシーナは、地味だけど効いてくるボディブロー型トップ下。今後も期待。あとムリエルが得点率なら余裕でセリエAトップなので、今後はムリエル中心になるのかもしれない。サパタが好きだっただけに残念だ。ゴセンスは相変わらずデカい、速い、見えない大外から突っ込んでくるので、めんどくさい。ロメロ、トロイ、ジムシティなどの必殺仕事人ディフェンスも固いしめんどうだろう。とにかく、相手からすればやりたくないチーム。
トロイがイタリア国籍を獲得していて、気が付いたらイタリア代表にも召集されていたのは、管理人的にはグッドニュース。
コパイタリアはユベントスと決勝なので、タイトルに期待したい。
これだけ勝ってんのに、ガスペッリーニが出世しないってのは、相当クセが凄いんやろなぁ。
ビッグ3復活は、まだ先
今年のセリエAシーズンはおもしろい。これは胸を張って言える。そして、その要因はユベントスに加えてミラノ勢の戦力が整ったことにある。そこで、このセリエAビッグ3についてちょっとだけ真面目に語ってみる。
インテル
今季も残り10試合ほど。優勝争い終盤戦が始まっている。そして、この終盤戦でインテルにコロナクラスターが発生してしまった。ここをどう乗り切るのかがインテルにとっては重要になる。
結果的に今季はインテルがCLのGL最下位という予想外から、上位陣との直接対決にも負けない強いインテルが仕上がった。
ただ、今後マロッタがコンテ監督のままでクラブ経営を考えるかは不透明だ。というのも、コロナの影響から所有権を持っている中国の蘇寧グループは火の車。イギリス、アメリカ方面の投資ファンドからサウジアラビアのファンドまで、さまざまな身売りの噂が流れている。
母体がしっかりすればインテルの戦略も決定するが、蘇寧グループと新しいオーナーグループが同じ経営戦略をとるか、否か、わからない。一番先行きの見えない。
だからこそ、コンテインテルとしては今季優勝しておきたいところだ。
ユベントス
一方のピルロユベントスはロナウドが得点王濃厚な大活躍を見せているものの、終始安定感を欠き、優勝は難しくなりそうだ。
ピルロにとって不運だったのは、アッレグリ時代からチームを支えたレジスタのピアニッチが移籍し、それに伴い新加入のアルトゥールをチームに馴染ませなければいけなかったり、新加入のマッケニーも馴染ませるなど、新人監督にとってはタスクの多い難しいシーズンだったと思う。さらに、高年齢化するDFだけでなく、デリフト、デミラルらも離脱しDFがほとんどいない時期もあった。これも今季の不安定さに繋がったと考えている。
また、戦術的には興味深くても、ベルナルデスキの左サイドバック起用はハマりきらないし、期待していた昨季セリエA新人王クルゼフスキは輝きを失ったままだ。この両者とも、選手の特性と求められたタスクが合っているかどうか疑問が残る。ここからは余剰戦力の売却と戦力補強が来季は必須になるが、ロナウド、デリフトなど大物に手を出しているだけに、どれだけ今季に戦力補強するのかが見えてこない。
監督人事としてもピルロを継続すべきか、否か、の判断は難しいだろう。フロントはピルロ監督継続と取材に答えているが、正直ピルロの手腕でCL優勝できるとも思えないというのが本音だ。今季残り試合の結果でCL出場権を逃す可能性もある。
ピルロにとって正念場であり、フロントにとっても正念場であり分岐点になる終盤戦だろう。
ミラン
ミランは仮にCL権を獲得すれば、今後の補強方針がどうなるのか気になる。ミランの所有権がアメリカの投資ファンドにあるため、ビジネス優先でのクラブ運営や若手中心で売却していく選手育成型クラブという経営方針だそうだ。それは想像に難しくない。そのための元アーセナルのガジディスCEOであり、監督のピオリもラツィオ時代には選手をブレイクさせるのが得意な監督だった。
目の前のシーズンに勝つチームではなく、まずは若手中心で健全なビジネスとして成り立つクラブ運営。これはセリエAに馴染みがないものの、イタリアの中で、どのようになるのかが興味深い。CL権を獲得しても、無理せず健全なクラブ運営を継続し、将来ミラノにスタジアムが出来上がったときが勝負、というところまで絵が描けていれば、かなりしたたかだ。ただ、そうであればミラノ勢のファンは、まだまだ復活を待ちわびなければいけない。
まとめ
アメリカ資本がどんどんとセリエAクラブを買収。それによってある程度の投資がされるケースも増えたが、セリエA全体が盛り上がっているかと言うとそうではない。セリエAにはウルトラスとの問題、スタジアムの問題、結果主義の現場と育成重視の協会の乖離など、さまざまな問題がある。
結局、ミラノ勢の復活は、ユベントスの復活をなぞるように、スタジアム建設と誰でもスタジアムに入れる雰囲気づくりにかかっている。
とにかく、まだまだ完全復活は先になるが、復活への足場づくりは整いつつあるといったところだろうか。
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