「僕と野球と息子の日記」③

長男は野球少年になった。
スポーツ少年団の保護者は、中々と大変で、色々な役割があった。
早くも、僕達夫婦の心は折れそうになった…

しかし、どんなに大変でも、息子の活躍を見れば、帳消しになる。

と思っていた。

思っていたんだ。

野球に無知なまま、どんどん時間は過ぎて行き、長男は5年生になった。

その時点で、長男の同級生はスポーツ少年団に14人。
中々の人数だ。
当然、試合には中々出れない。
家に帰り、「あれをやれ、これをやれ!」と言う私。
しかし、野球未経験の親が言ったとこで、なんの説得力もなかった。

実はその頃、長男はチームで嫌がらせを受けていた。
たった1人、問題児がいた。
その子に色々言われていた長男は、心が病みかけていた。
その事に気づいてやれなかった僕は、
「1学年下の子まで試合に出てるのに、お前は何やってんだ。もっと自主練習しろよ!」

容赦なく息子に接した。
ある日、長男は心が折れてしまった。

「野球を辞めたい。」
長男は泣きながら僕に話した。

好きで始めた野球。
途中でやめるのか?そんなもんだったのか?

いつしか夢中になり、子供に「期待」という重荷を背負わせてしまっていた。

この事を、練習中にコーチに相談した。

「野球は、好きか?」

コーチと監督は、長男の顔を覗きこみ、そう聞いた。

長男は「好きです。」とうなずいた。

長男は野球を続ける事になった。

夜、僕は反省した。

レギュラーが大事かよ。
試合に出れば満足かよ。
大事なのは、長男が大好きな野球を続けれる環境を作ってやる事なんじゃないか?

無理せずに、ボチボチやっていこう。

ほどなくして、問題児の子は、部活休止となり、すべてはまた、元の生活に戻った。

…ような気がしていたのだが…

続きます。

#野球
#親子の話

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