「なりたい自分になる」とはどういうことか?
お疲れ様です。
としぞーです。
夏も終わり、段々と涼しくなってきた今日この頃。
僕が住む田舎は、東京でありながら都心と比べて気温が5度ぐらい低いんですね。
さらに僕は毎日6時前には起きてお風呂に入る習慣があるのですが、すでにこの時点で割と寒いです。
これが冬になるとマイナス◯度とかの世界になるので、本当に朝起きるのがしんどくなってくるんですよね。
願わくば今この瞬間で季節の変化が永遠に止まってほしい。
さて。
今回は「なりたい自分になる」とはどういうことか?について書きます。
途中、ちょっと学問みたいな話が入ってきて難しいかもしれませんが、内容自体は超絶重要なものです。
「ビジネスで成功したい」「人生をより充実させたい」と考えたときに、必ず持っておいた方が良い考え方について解説します。
ぜひ最後までお読みください。
それでは本編にまいります。
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まず『なりたい自分になる』とはどういうことかを考えてみましょう。
誰しもそれぞれに人生の大目標みたいなものがあると思います。
それが明確な数値目標などではなくても、なんとなく「こんな感じで生きていけたら良いな」ってイメージはありますよね。
そして、そのイメージが全ての根底に置かれることで、それよりも小さな数多くの目標が作られていきます。
例えばですけど
大目標:人に感謝される人生を送りたい
中目標:誰かの役に立つ会社を作りたい
小目標:就業支援系のNPO法人を立ち上げ、軌道に乗せる
みたいな感じですね。
他にも
大目標:ゆっくりとした老後を暮らしたい
中目標:50歳までに老後資金を貯めて仕事を辞める
小目標:まずは年収2000万を目指す
とか
大目標:趣味に溢れる人生を暮らしたい
中目標:人より詳しい趣味を10個持つ
小目標:毎年新しい趣味に3個ずつチャレンジする
とか。
まぁこんな感じで(これを意識的に計画する人は少ないものの)みんななんとなくこういうイメージを持っているわけです。
で、極端に言ってしまえば、僕らに何かしらの『生きる意味』みたいなものがあるとするならば、それは上記の目標を達成していくことと同義じゃないですか。
だから、これらの目標のプライオリティって、本来めちゃくちゃ大きなものなはずなんですね。
で、これらの目標を達成するためには何が必要かって考えると、それは『その目標を達成できる自分』になることですよね。
すでに『その目標を達成できる自分』になっているのであれば、その自分を運用していくだけで目標が達成されていきますが、多くの場合はそうではないです。
『その目標を達成できる自分』ではないから、今のままでは叶えたい目標が達成できない。だから『その目標を達成できる自分』を目指すという構図が必ず存在するのです。
そして
『その目標を達成できる自分』=『なりたい自分』
です。
*ときには人生の目標自体が「こういう人間になりたい」と設定されていることもあります。その場合は『人生の大目標』=『なりたい自分』という構図が成り立ちます。
少し暴論ではあるものの、別に大きく間違っていない論理かと思います。
で、そう考えていくと結局は『なりたい自分』になる努力が、人生の中でも非常に大きな意味を持つと言えますよね。
当然多くの人は『なりたい自分』になるために様々な努力をしています。
しかし、個人的な経験から、その努力の方向を間違えているケースが多いのではないか?と思っているんですよね。
今回したいのはそんな努力の方向についてです。
これを説明するためにどんな例え話を用意しようかと考えたのですが、どうしてもそれ以上良い例えが思い浮かばなかったので、ちょっとややこしい話になりますが、古代中国の話をさせてください。
今から2500年前ぐらい。
中国大陸を支配していた周という王朝が崩壊して、中国大陸は戦国時代に突入します。
ちなみにこの戦国時代は紀元前770年から紀元前221年まで続きます。紀元前221年に秦の始皇帝が王朝を作るわけですが、その直前の話が【キングダム】ですね。
(【三国志】の舞台となるのはまた別の時代です)
バラバラになったそれぞれの国家は、いずれ自分達の国が中国大陸を支配することを夢見て、それぞれその準備をします。
その中でも非常に重要なのが『国政』すなわち人民の統治でした。
国の中が平和に保たれていないと、他国との戦いに勝てるわけがありません。ですから、それぞれの国のトップは「いかにして国を正常に運営するか?」ということに頭を悩ませていたのです。
だからこの時代、今でいうコンサルタントのような存在がもてはやされていました。国にコンサルタントとして登用されれば、出自が市民だとしても大成功することができます。そのため、多くの人々がコンサルタントになって成り上がりをするために目をギラギラさせている。そんな時代です。
それもあって、この時代には中国史の中でも非常に重要な、様々な思想家が現れました。これらの思想家をひっくるめて『諸子百家』と呼称します。
そんな諸子百家の中でも一際有名なのが『孔子』です。
孔子は、国家運営に際して『仁』と『礼』が重要あると考えました。
『仁』とは人間愛のことであり『礼』とは規範のことです。
この辺りを語りだすといくらでも細かく語れてしまうのですが、ここでは語弊と批判を恐れずに
『仁』=想いや知識
『礼』=行動
として語意を設定してしまいます。
孔子はこの両者が等しく必要だと言いました。
孔子の弟子に『孟子』という人物がいます。
彼は「人間は生まれながらに善である」と考えて、その生まれながらの善に従うこと、すなわち善なる内面に従うことが重要だとしました。
つまり孔子の『仁』を国家運営の最上項目に採用したわけですね。
ちなみに孔子と孟子の教えは『孔孟の教え』としてその後も語り継がれます。その思想は『儒教』として研ぎ澄まされ、これが中国大陸や朝鮮半島を経由して日本に輸入され、江戸時代ぐらいまで非常に強い影響を持つことになります。
孔子のもう一人の弟子に『荀子』という人物がいます。
彼は「人間は生まれながらに悪である」と考えて、生まれながらの悪に好きにさせてはいけないということで、規範によって人々を縛ることが重要だとしました。
つまり孔子の『礼』を国家運営の最上項目に採用したわけですね。
孔子・孟子・荀子は、その理論を前提に「どうやって国家運営をより良くするか?」について語ったわけですが、これはそのまま「自分運営をより良くするためにはどうしたら良いか?」という問いとすり替えることができます。
ちゃんと今回のコラムのテーマに戻って来れそうです。
つまり『なりたい自分』になる場合に、
『仁』的な「なりたいという想い」や「その自分になるための知識」が重要なのか。
『礼』的な「なりたい自分になるための行動」が重要なのか。
という大きな問いを立てられるということなんですね。
みなさんはこれについてどう思いますでしょうか?
あくまでも個人的な意見ですが、僕は『なりたい自分』になるためには、どう考えても『礼』的な「なりたい自分になるための行動」が必要だと考えています。
『なりたい自分』という状況を少し分解してみると、それは『ある特定の状況で自分が理想とする選択をする自分』と表現することができます。
人間の行動というのは全部『選択』に分解することができます。(面倒な話なので割愛しますが、ここでいう選択とは「意思決定を伴う選択」以外の選択を含む、すべての選択のことを言っています。)
そして選択とは「こういうときにはこういう反応をする」という関係を表したものであり、「こういうときにはこういう反応をする」という関係は習慣によって形作られます。
例えば「朝起きたら歯磨きをする」という行為。
みなさんの多くは朝起きたら歯磨きをすると思います。
想像してみてほしいのですが、朝歯磨きをするとき「歯磨きをするぞ!」って強い決心をしていますか?歯磨きをするかしないかという選択肢が目の前にあって、それを自らの手で選び取って歯磨きをしているという感覚がありますか?
人によって違うと思うのですが、多くの場合はそこまでの意識はないのではないでしょうか?
おそらく「歯磨きをする時間だからする」という感じで、その行為は選択というよりも習慣と表現した方がしっくりくるのではないでしょうか。
こう考えてみたときに、例えば「朝起きたら歯磨きをする自分になりたい」という人がいたとして、その人がやるべきことはなんでしょうか?
朝起きて歯磨きをするメリットを勉強することでしょうか?
朝起きて歯磨きができるぐらいの肉体を手に入れるために運動することでしょうか?
多分違いますよね。
きっと一番確実なのは「朝起きたら歯磨きをすること」です。
なんか禅問答のような気がしますが、真実だと思います。
「朝起きたら歯磨きをする自分になりたい」のであれば「朝起きたら歯磨きをする」を実践すること。
その実践によって「朝起きたら歯磨きをする」のが習慣になり、いついかなる時もその行為が出力される状態を作り出すことができる。
これは比較的賛同しやすいロジックだと思います。
では「朝起きたら歯磨きをする自分になりたい」とその他様々なパターンがある『なりたい自分になりたい』に何か違いはあるでしょうか?
僕は両者に違いはないと考えます。
人間の行為が選択の連続である以上、「朝起きたら歯磨きをする」みたいな細かい選択が重なり合うことで『なりたい自分』も構成されると考えるのが普通です。
前置きが長くなりましたが、ここで本コラムの結論です。
『なりたい自分』になりたいならば、その一番の方法は今この瞬間に『なりたい自分』になることである。
書いていて、なんかやばいことを言っているのではないかと思えてきました。笑
上記をもう少し丁寧に表現すると、
『なりたい自分』になりたいならば、その一番の方法は今この瞬間に『なりたい自分』が行うであろう選択のうち、今の自分でもできる選択を即座に取り入れること。
となりますね。
例えばあなたが「朝活ができる自分になりたい!」と思ったとします。
その場合、そこに対するアプローチはかなりたくさんありますよね。
・朝活のメリットをインプットすることで朝活への動機を高める
・朝活が上手にできるように就寝時間などの仕組みを考える
・朝活するためにちょうど良い喫茶店を探す
これらの方法はある意味『孟子』的な内面を重視したアプローチです。
でもこれを『荀子』的に言い換えるとこうなります。
・朝活をする
なんか、元も子もない結論になってしまうのですが、僕はこれが真理だと思っています。
もちろん『なりたい自分』に今この瞬間なっていない場合は、完璧に朝活をするのは難しいかもしれません。しかし鉄則は
『なりたい自分』になりたいならば、その一番の方法は今この瞬間に『なりたい自分』が行うであろう選択のうち、今の自分でもできる選択を即座に取り入れること。
ですから、例えばまず毎日5分だけ早く起きて、その行為を朝活だと設定してしまう。
こうすることによって「ちょっと朝活ができる自分」になり、次のステップ(例えば毎日20分早く起きるや早く起きた5分でストレッチをするなど)に進むことができるのです。
つまり、このコラムで何が言いたいかというと『なりたい自分』像があるのであれば、その準備のために内的な条件をいくら満たしても、それが実践を伴わないといつまで経っても実現できない。
だから究極的に言えば『なりたい自分』になるためには『なりたい自分』の行動を少しずつトレースするしかないのであり、想ったり夢見ているだけでは何も変化しない。ということなんです。
こうやって言葉にすると、めちゃくちゃ当たり前のように聞こえるかもしれません。でも、これができている人ってかなり少ない印象があります。
多分ですけど、ここには先ほど紹介した儒教の影響が強く現れているのだと思います。
儒教の根底には性善説があり、感謝の念をはじめとした人間内部を崇拝する思考形態があります。
そして、その思考形態は日本人の中に脈々と受け継がれています。
(年配者を大事にしようとか、敬語の文化などもその表れです。僕はこの文化、大好きですけどね。)
だからおそらく儒教圏外の国と比べると、日本人はより「内面を大切にする」傾向があるのだと思います。
それ自体はとても素晴らしいものではあるものの、それがときには『内面→行動』の距離を遠ざけてしまう原因になることもあります。
だから、その前提に一定量感化されている僕たちは、余分に『行動・実践』という要素を重視しないといけない。僕はそのように考えます。
かなり抽象的かつ込み入った話だったので、わかりづらかったと思います。
最後に今回の内容をなるべくわかりやすくビジネスに落とし込んで終わります。
ビジネスでうまく行きたいのであれば『ビジネスでうまくいく自分』になる必要があります。
まず重要なのは『ビジネスでうまくいく自分』がどういう人間なのかをイメージすること。これは誰かビジネスでうまくいっている人のトレースでも良いでしょう。
そして一旦『ビジネスでうまくいく自分』のイメージが出来上がったら、『ビジネスでうまくいく自分』がするであろう選択の中で、今すぐに自分ができそうな選択(またはちょっと頑張るとできる選択)を即座に取り入れる。すなわち『ビジネスでうまくいく自分』にちょっとだけなってみる。
ビジネスで成功する、ひいては『ビジネスでうまくいく自分』になるためにこれ以上最短の方法はありません。
そして冒頭に書いた通り『ビジネスでうまくいく自分』だけでなく、人は誰しも『なりたい自分』像を持っているはずです。
ですから『なりたい自分』になるために今この瞬間に『なりたい自分』がするであろう選択を取り入れる、という行為には一刻の猶予もありません。
変化を起こす最良のタイミングはいつでも今なのです。
この鉄則を理解して行為に落とし込めると『なりたい自分』になるのはそんなに難しいことではなくなります。
さらに言えば『なりたい自分』になるために実践を繰り返す。ということ自体が実は人生を充実させる大事な要素になったりします。
これについて今から語り出すと文字数が1万を超えてしまうので、この部分は次回のコラムに譲ります。
『なりたい自分』になるためには、今この瞬間に『なりたい自分』になること、すなわち『なりたい自分』が行う選択を実践することが必須です。
もし『なりたい自分』になるために悩んでいる人がいましたら、ぜひ悩むのをやめて今すぐに『なりたい自分』がするであろう選択(きっと『なりたい自分』は悩まないと思うので)を取り入れていきましょう!!
今回は以上。
また次回お会いしましょう。
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