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麻雀から見るビジネスでうまくいくコツ



お疲れ様です。
気づけば今年も残り100日ぐらいになっていることに驚きと共に儚さを感じているとしぞーです。

歳をとると時間の流れが〜的な話がありますが、まさにそれを感じますね。
こうして気付かぬうちに時間は経ち、あれよあれよという間に死んでいくのでしょうね。諸行無常です。
残されたそこまで長くない時間を、いい感じで過ごしていきたいなと改めて思いました。


さて。


今回は「麻雀から見るビジネスでうまくいくコツ」について。

ネタ記事ではありません。相当大真面目に書こうと思っている内容ですし、実際にビジネスでうまくいくために必要な情報が詰まっているはずの内容です。

そもそも世の成功した社長さんが昔麻雀にハマっていたってよく聞く話じゃないですか。(昔の大学生は大体麻雀にハマっていたことを考えると、そこに因果関係はないのかもしれないが)
僕自身も麻雀を愛している人間の一人なのですが、麻雀に必要な能力とビジネスに必要な能力の共通点ってとてもたくさんあるんですよ。

ですから今回は麻雀を切り口に、そこから見るビジネスでうまくいくためのコツについて書きたいなと思います。
もちろん、麻雀のことについて何も知らなくても大丈夫です。
少しだけ麻雀用語が出てきますが、全無視しても話が通じるように書きます。

本記事を読んで、普段のビジネスに対する感覚が少しでも変われば最高だなと思いますし、なんなら麻雀を趣味としてはじめてくださったらもっと最高です。

それでは本編にまいります。


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1、押し引きという概念



麻雀において勝者と敗者を分つ最大の要素の一つが「押し引き」です。

今この瞬間攻めた方が良いのか守った方が良いのか。それを状況に応じて判断し実行に移します。

麻雀は基本的に複数人でプレイするゲームですから、それぞれのプレイヤーが行動をするたびに状況が刻一刻と変わっていきます。
どんな状況においてもリターンとリスクが存在していて、両者のバランスがプレイヤーが行動するたびに微妙に変化していくのですね。

その状況を正しく認識し、その場におけるリターンとリスクの期待値を算出する。リターンの方が大きい場合はその行動を選ぶべきですし、リスクの方が大きい場合はいくら魅力的な行動でもその行動を選んではいけません。
また、明らかにリスクの方が大きいにも関わらず、状況的に「行かなければいけない」ときがあり、その場合は勇気を持って行動を実行する必要もあったりします。

当然、常に押しているだけでは勝てないし、常に引いていても絶対に勝てません。

僕はまれに酔っ払ってネット麻雀を打つことがあります。(と言ってもビール2杯ぐらいだから本当にほろ酔いという感じ)
で、あるとき気になったのでシラフのときと酔っ払っているときの成績を比較してみたんですよ。

その結果を簡易的に表すとこんな感じになります。
(麻雀知らない人は細かい部分は無視してOKです)


シラフ時

平均順位 2.36
上がり率 21.8%
放銃率  11.4%

ほろ酔い時

平均順位 2.46
上がり率 21.6%
放銃率  13.2%


明らかに有意な違いがあって、その中でも特に「放銃率」に大きな開きがあるんですね。「放銃率」とは他のプレイヤーに振り込んでしまう確率を示した数字です。

ほろ酔い加減ですから、明らかに間違った打牌をするとかそういうミスはしていないんですね。ですからここで表れている差の原因はおそらく押し引きの差であろうと考えられます。

ほんのちょっと(多分本当にほんのちょっと)「これぐらいはいいか」という緩んだ気持ちで押しすぎてしまうことによって、これだけ大きな結果の差が現れるわけです。

リターンとリスクを正しく見極めて、その判断をしっかりと冷静に行うこと。麻雀においてはこの能力が勝敗を分けると言っても過言ではないかもしれません。


ビジネスもこれと全く一緒です。

あらゆる状況それぞれにリターンとリスクが存在していて、それを正しく判断し、リターンが大きい場所にベットし続けるのがビジネスで勝つ鉄則です。

リスクを取りすぎると取り返しのつかない失敗につながる可能性がありますし、リスクを取らなすぎると成長の余地がありません。

ビジネスにおいての正しい押し引きをするためには、まず第一にリターンとリスクを正しく認識するためのロジックと情報収集。第二にそれを正しく判断するためのセンスと経験。最後にその判断を実行できる勇気が求められます。

これらの要素を持って正しい押し引きができる人は、ビジネスにおいても「勝てる人」でしょう。

間違ってもほろ酔い加減でビジネスの判断をしないことをお勧めします。




2、常に最善を尽くす



僕の大好きな麻雀漫画に「天〜天和通りの快男児〜」というものがあります。

この作品は「カイジ」や「アカギ」で有名な福本伸行先生の初期の漫画でして、破天荒な「天」という主人公が麻雀を通して様々なドラマを生み出すという内容なんですね。

で、この主人公の「天」という男性がとにかく諦めないんですよ。
どんな苦境に立たされても一縷の望みを諦めずに最善手を選び続ける。

境遇だけで人生は決まらない


通常、麻雀の痺れるところといえば「相手のリーチに対して押す場面」とか「リーチ者同士の捲り合い」とか「待ちを選ぶ際の場況判断」とか、そのような目立つ場面だと思います。

しかし、麻雀をプレイしている時間の大半は「なんでもないとき」です。

そしてその「なんでもないとき」をどのように過ごすのかが重要で、一見重要度が低そうな場面においても、最善な選択を選び続けることができるかどうか?これが麻雀の成績を左右します。

序盤にした何気ない判断が致命傷になることも多々あるので、常に最善を尽くすという姿勢が非常に重要なのです。

そしてそのような姿勢をもつためには「どんな状況でも諦めない(何ができるか考える)メンタル」が必要ですし「どんな状況でも緩まない(雑にならない)メンタル」も必要だったりします。


これについてもビジネスで同じことが言えますよね。

「神は細部に宿る(God is in the details.)」という言葉があります。

これは「細かい部分までこだわり抜くことで全体の完成度がより高まる」ことを意味した慣用句です。

この言葉が示す通り、ビジネスにおいて何か一つ(それが大したことでないとしても)の作業を雑に扱うことによって、それがマイナス方向のバタフライエフェクトを生み出し、大きな損失につながることも少なくありません。

だから、それがどんな作業であれ、その作業の総体がビジネスの結果である以上、雑に扱って良い作業などあり得ないのです。

それが「なんでもない時間」「大したことがない時間」だとしても、仮に置かれている環境が苦境だったとしても。

その瞬間にできる最善のことを考え、それを実行する。

言葉で言うのは簡単ですけど、やるのは意外に難しく、それだけにビジネスにおいても非常に重要なスキルだと思います。




3、ルールを遵守する



例えば将棋のようなゲームは、互いの持ち駒の情報が互いに100%認知されています。「実は飛車を2枚持ってましたー!」みたいなことが起きないわけですね。

このように、全てのプレイヤーがそれぞれのプレイヤーの(ゲーム上での)情報を全て認知できるゲームのことを完全情報ゲームと呼称します。

完全情報ゲームにおいては、運の要素がほとんどありません。
将棋において「運が良くて勝った」みたいなことはあまり起きずに、大体は実力通りの結果が現れます。

一方で麻雀は非完全情報ゲームです。

これからツモる牌の情報は完全に隠されていますし、それぞれのプレイヤーの手札を確認することもできません。このようなゲームには運の要素が多分に絡み、同時に完全情報ゲームのように必勝法がありません。
(将棋にも必勝法はあると思います。人知が追いついていないだけで。)

ですから麻雀においてはそれぞれのプレイヤーにそれぞれのスタイルがあり、どのスタイルや考え方が一番強いのか、日々議論が繰り返されています。


また、とつげき東北さん著の[科学する麻雀]によると、麻雀の実力が最強クラスの人と最弱クラスの人(両者の平均順位に0.5の開きがあると仮定)が勝負をすると、最強クラスの人が最弱クラスの人に勝つ確率が62%になるそうです。
このような比較において最強クラスの人の勝率が100%の場合、そのゲームは実力10:運0の要素を持つことになりますし、勝率が50%の場合は実力0:運10のランダムゲーになることを示します。

ここから算出される麻雀における実力と運の割合は「実力2.4:運7.6」になるそうです。

このように、麻雀には大きく運の要素が絡みます。
それもあって、勝負に負けた際に

「運が悪かった」

と運のせいにして現実逃避することが可能なのです。


とはいえ、逆にいえば実力の要素が25%程度含まれているゲームですから、何度も勝負を繰り返すと、実力がある人がちゃんと勝ち越すようにできています。(麻雀はこのバランスが素晴らしい)

だから、プレイヤーは自分のスタイルを模索し、そのスタイルから導き出されるルールを遵守しつつ、期待値を追っかける必要があるわけですね。


しかし、75%もの運が絡むゲームですから、どんなに強い人でも不可抗力的に負けが続くこともあり得ます。

そんな状況に陥ったときに、それでも自分のスタイルを信じて、ルールを守り続けることができるでしょうか?これは非常に難しいことのように思います。


もちろん、実力が足りていなかったのならば、スタイルを修正することが必要かもしれません。しかし、実力は問題なく運が原因で負け続けているときに、無理にスタイルを修正してしまうと、それが原因で沼にハマることも多々あります。

ルールを信じてプレイすること、時にはそれに固執しすぎないこと。

このバランスが非常に難しく、麻雀が強い人はこの辺りのメンタルがしっかりしている印象があります。


ビジネスにおいても全く一緒です。
(ビジネスにおける運と実力の割合は麻雀と大体一緒だと思ってます。あくまでも個人的感覚ですが。)

最近僕は「考える自分と実行する自分を分離させよう理論」を推しています。

以下の記事でもそれに近いことを書きました。


自分の中には経営者的な性質を持った「行くべき道を決め、それに必要なタスクを設定する自分」と従業員的性質を持った「経営者的自分が決めたタスクに従って愚直に実行する自分」がいる。


集中が苦手な人や、モチベーションコントロールが下手な人には、この二つの自分がぐちゃぐちゃになっているケースが多く、作業しながら余計なことを考えたり、将来について・目標について集中して考える時間を意識的に作っていなかったりという傾向があります。

僕はこの二つの人格を完全に分離させて「経営者的自分1:従業員的自分9」の割合で運用することを推奨しています。

まぁこれについては別の機会にもっと詳しく書こうと思いますので、割愛します。


これって、麻雀におけるスタイルとそれを遵守するプレイにおいて全く同じことが言えるんですよね。

まずはスタイルとルールを決める自分がいて、それを遵守して麻雀をプレイする自分がいる。そこに対して試合結果というフィードバックがあり、それを受け止めてスタイルを修正するか否かを判断する。

この過程において、試合中にスタイルについて悩んでしまったり、それが原因でルールを遵守できなかったりすると、大体悪い結果に繋がります。

経営者の自分が決めたルールをまずは信用しそれを正しく実行することが重要で、そのためには経営者側の自分が冷静なロジックと真剣な思考によって、従業員側の自分が納得できるような指針を提示しなければなりません。


自分の進むべき道を正しく見極めるセンスと経験と、それを盲信的に信じて行動する勇気と矜持。



個人的にこれがあればビジネスでうまく行かないはずがないと思っています。




4、失敗を振り返ること



どんなゲーム・スポーツでもそうですが、負けた試合を振り返るのって苦痛です。

前述の通り、麻雀には運の要素が含まれます。
このような非完全情報ゲームの場合、負けた際に「運が悪かった」と処理することが可能です。

しかし「運が悪かった」で済ませていると、そのゲームにおいて成長することがありません。

負けたときには25%の実力の部分に目を向けて、実力的に足りていない部分がなかったか、ミスはなかったかを検証することが非常に重要なのです。

そして冷静に分析した結果、何かしら改善できることがあった場合は、自分のスタイルや運用ルールを微調整して、また次のゲームに臨みます。


ビジネスにおいても何かしらの失敗をした際に、その原因を運に求めたり、
その他の不可抗力的な外的要因に求めることが可能です。ビジネスも非完全情報ゲームですからね。

もちろん、そうやってストレスの逃げ道を作ることも重要なのですが、それだけだと絶対にビジネスにおける実力は身につきません。

失敗に対して自責はなかったか?これをちゃんと見返して、何か自責要素が見つかったのであれば、それを次の行動に落とし込んでいく。

これがいわゆるトライエラーであり、ビジネスの成長や成功を後押しする重要なポイントです。

失敗を怖がったり、失敗から目を逸らしたりすればするほど、そうじゃない人(そうじゃない人は本当にトライエラーたくさんしてますからね!)との差が広まってしまうのです。




まとめ



いかがでしたでしょうか?

麻雀とビジネスには共通点が多く、それどころか僕は麻雀は人生だと思っています。

それもあって、僕は麻雀を真剣にやることがビジネスの能力を向上させるとすら思っています。(趣味麻雀なら無料でビジネスの疑似体験ができるという感じ)


だからみんな麻雀をやった方が良いよ。とまでは言いませんが、今回の記事から何かしらを参考にしていただいて、それを普段のビジネスに落とし込んでいただけたら幸いです。


それではまた次回!

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