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人に会いに行く旅 に参加した話 その2

こんにちは、仲野です。

前回 の記事にて書いた、「人に会いに行く旅」に参加した話の続きです。


人に会いに行く旅 はこちら。


その1で書いた初日は、「南伊豆くらし図鑑」と称されたくらし体験のプログラムにて、僕は農家の中村大軌さん(だいちゃん)にお世話になり、米づくりを体験しました。



二日目 なにをしたか。


二日目は朝8時30分に集合し、朝食へ。

朝食は、宿「ローカル×ローカル」から徒歩5分ぐらいのところにある
cafe 531へ。

cafe531は、店主朝子さんの自宅の庭にコンテナ(?)を改装した店舗がどーんと立っていました


ベーグルとコーヒーを朝食にいただきつつ、森朝子さんのお話を聞きました。

14年?前に南伊豆に移住された朝子さんの話。

朝子さんの話の中で一番印象的だったのは、子育てのことを考えたときに東京にくらし続ける事が自分にとって違和感が強くなった、という内容の話。

これから先、子育て世代になっていく(と思われる。)僕にとっては、これ以上ないぐらいリアルな話だった。朝からはっとさせられた。

確かに、僕も違和感はずっと心の片隅に持ち続けていた。

学生の時からずっと感じていた。
東京一極集中のいびつさ。生産年齢人口の減少と終身雇用の崩壊。


一番最初に感じた違和感は、たぶん新卒一括採用に対する違和感だったと思う。

当時の僕は「こんなこと、いつまでやってるんだ。」と思いながらも、それ以外の選択肢を知らなかったので流されるままリクルートスーツに身を包んだ。
(ちなみに、今も違和感は持ち続けているが、今の生活や選択に不満や後悔がある訳ではない。)


朝子さんは自分の意思で違和感から脱出することを選んだようだ。

今回の旅では、会った人がみんな覚悟が決まっている目をしていたのが印象的だった。



最後に会った人は南伊豆役場の山口さん。

山口さんは役所に勤める人なのだが、副業申請を出して個人で缶詰バーを運営したり、シェアハウスの運営を企てていたり、話を聞いているだけでクラクラした。

イッテツさん(左)と山口さん(右)
話を聞いている間、ご近所の猫チャンが僕のリュックをベッドにして( ˘ω˘)スヤァしていました。


山口さんは行政の人と事業者の両面を持つ人。
物事をすすめるときの方法や、まちの人と協働する際に心がけていること、事業の話や、なぜ公務員の仕事の枠を超えていろんな事業を行っているのか、などについて話してくださいました。

僕は山口さんに質問をしました。

一語一句すべて覚えてはいないが、「なぜ公務員でありながらその枠を越えて課題に向き合っているのか。その行動の源泉はどこにあるのか。」みたいな質問をした記憶があります。

自分の中で公務員という職のイメージが「安定」とか「保守的」な言葉で表現されがちだったから、思わず質問した。

その質問への答えも、「課題がそこにあって、自分がやれそうとか、やってみたいと思えるものであればやってみたらよい。」というような内容でした。(ちょっとうろ覚え)

理屈とかではなくて、完全に動機が内発的なものだったことに強く驚いた。

僕の中では山口さんが話す言葉がどれもこれも行政の人から発される言葉だとは思えず、スタートアップ企業の人の社長かなにかなのか?とずっと自分の中で混乱しっぱなしだった。

山口さんもcafe531の朝子さんも、二人とも共通しているのが、覚悟が決まっていて、しかも実行していることだった。



山口さんのお店をあとにし、最後の昼食をとりにイッテツさんとお蕎麦屋さんへ。

旅館をほぼそのまま使ったお蕎麦屋さん。
今回、イッテツさんは最初に会った人であり、最後に会った人でもあったのかもしれない。

お昼ご飯を食べながら、イッテツさんからは改めてなぜ南伊豆に来たのか、などの話を聞かせてもらった。

また、漫画に出てくるフリーランス”ヤノモト”と一緒に仕事をし始めた理由なども。

イッテツさんもまた、覚悟が決まった目をしている人なのだ。



最後に、宿「ローカル×ローカル」に戻り全員で二日間の活動と感想をシェアしあいました。

みんなの体験を言葉にしてシェアした。初日とは違って、みんなリラックスした表情。
全プログラム終了!みんないい表情でした。


そして全行程を終え、みんなまたそれぞれの生活に戻っていくのでした。

最後には帰るのが名残惜しくなってしまった我々参加者。また会いましょう。




参加してどうだったか。


なにをしたか、の章がめちゃめちゃ長くなってしまったが、ここからは参加しての感想を書きます。

今回の旅に参加して、とてもよかったと思っています。
2,000字のnote前後編で2本書くぐらいにはよかったと思っています。

なにがよかったか?

一言でいうと、「色んな生き方の可能性に触れられたこと」がよかった。

僕は、旅に参加した理由は「たいした理由はない」と書いたが、結果として人生の選択肢というか、ロールモデルの一つを見れたことが、今回の旅に参加してとてもよかった体験でした。

お米農家のだいちゃんも、朝子さんも山口さんも、「自分自身の生活に責任を持って、自分で明日を切り拓く覚悟」をもって生きている人だと感じました。

僕は今29歳、これから先の人生のロールモデルがないことに不安を感じています。

僕たちが生きる時代は、多様性と引き換えに自分の人生のデザインをそれぞれが責任を持たないといけない時代だと思っています。

例えば働き方、終身雇用が崩壊して転職が当たり前になっていたり、複数の仕事を並行して稼ぎを得ることも必要かもしれない。

さらには2020年以降世の中の価値観は変わり、住むところも今までの当たり前でなくなってきている時代。


正解とされている”いい人生”のテンプレートがない時代。

いい大学に行って、いい会社に入って、昇進して定年退職して、、という人生はもうない。

もうないというか、もしかしたらそんなもの最初からなかったのかもしれないですね。

2008年に日本の人口はピークを迎え、人口は減少している。

僕たちは、人口増加のピーク時に学生生活を過ごし、今日本という国は人口の下り坂に差し掛かっている。

教わった価値観は「いい大学に行って、いい会社に入って…」というものだった。

でも限界がきていることは薄々感づいている。

そんな過渡期を生きて、次の時代の生き方を探さないといけないとは感じていたからこそ、覚悟をもって自分の人生を舵取りしている人たちに会えたのがよかったなと思っています。

これからの人生は先が見えないからこそ不安な人が多いんかなと思っています。
未知のものは怖いですから。

僕は世の中で起きているいくつかのことの原因に「先が見えないことの不安」で説明がつくような気がしていて。

その不安に対しては、覚悟をもって自分の人生を正解に”する”ことでしか対応はできないと思っています。

なので、今回南伊豆で自分の人生に覚悟をもって向き合っている人たちと会えたこと、それを真剣に噛みしめながら同じ時間を過ごせた5人の参加者のみんなと同じ時間を過ごせたのが今回の旅を通して僕にとって最もよかったことでした。





さて、ここでKATARUTAをめくります。

これがKATARUTAの正しい使い方

特に


特に、僕はすぐに地方移住をしたりするわけじゃないと思います。
(今回の「人に会いに行く旅」も移住促進プログラムではないですからね。)

でも、南伊豆で会ったみなさんの生き方に触れたのをきっかけにして、僕はこれから自分の人生をどうデザインしていくのかという点に向き合っていくのだと思います。とてもいいきっかけになりました。


今後ももっと多くの人と会ったり話したりして、これからの生き方を自分たちで創っていきたいなと思ったという感想を込めて、この旅を終えます。


また来ます!ではまた!

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