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#74 2011(平成23)年岩手県鉱業の県内生産額を推計

今回は、2011(平成23)年岩手県における鉱業の県内生産額を推計していきます。

生産額推計の4パターン

平成23年(2011年)産業連関表総合解説編によると、鉱業については以下の4つのパターンにより生産額の推計を行っているようです。

  1. 生産動態統計調査を用いて生産額を推計

  2. 生産動態統計調査を用いて生産数量を、経済センサス―活動調査組替集計、その他業界統計を用いて生産単価を求め、生産額は数量×単価で推計

  3. 経済センサス―活動調査組替集計を用いて生産額を推計

  4. その他の統計を用いて推計。

なお、生産額のうち「半製品及び仕掛品」については、原則、経済センサス―活動調査組替集計を利用しているそうです。

0611(金属鉱物)

平成23年(2011年)産業連関表総合解説編では、上記の2〜4で生産額を推計しています。

平成24年経済センサス-活動調査 産業別集計(鉱業,採石業,砂利採取業)統計表データの第2表 経済産業局別、産業分類小分類別事業所数、従業者数、売上(収入)額、費用額及び付加価値額を見てみることにします。

岩手県が含まれる東北経済産業局の「051 金属鉱業」の値が、「該当数字がない」ことを意味する「−」となっています。よって、金属鉱物の県内生産額は0と推計しました。

0621(窯業原料鉱物)

平成23年(2011年)産業連関表総合解説編では、上記の2または3の方法で推計しているようです。

都道府県別の窯業原料鉱物の生産額または生産量のデータが見つからなかったので、本研究では以下のような方法で県内生産額を推計します。

経済センサス‐活動調査 平成24年経済センサス‐活動調査 事業所に関する集計 産業横断的集計の表11の「055窯業原料用鉱物鉱業(耐火物・陶磁器・ガラス・セメント原料用に限る)」における岩手県の「従業者数総数」の値を入手します。

この値に、表1-2中の「C鉱業,採石業,砂利採取業」における従業者1人当たり売上(収入)金額をかけることで、県内生産額を推計します。

次に、平成24年経済センサス‐活動調査 事業所に関する集計 産業別集計 鉱業,採石業,砂利採取業に関する集計 表番号 3-1 産業分類細分類別事業所数、従業者数、売上(収入)額、費用額及び付加価値額より、全国における窯業原料用鉱物(耐火物・陶磁器・ガラス・セメント原料用に限る)の従業者数のデータを入手します。

平成24年経済センサス- 活動調査事業所に関する集計 産業別集計 鉱業,採石業,砂利採取業に関する集計 表3-4 品目別生産数量及び生産金額より、全国の窯業原料用鉱物(耐火物・陶磁器・ガラス・セメント原料用に限る)の生産金額のデータを入手します。

全国の従業者数及び生産金額から、従業者1人あたりの生産金額を求め、その値に、上述の岩手県における従業者数をかけることで、窯業原料用鉱物の県内生産額を推計しました。

(2022年1月29日 訂正と追記)

0622(砂利・砕石)

砂利・採石

平成23年(2011年)産業連関表総合解説編では、上記の3の方法で推計しているようです。

都道府県別の窯業原料鉱物の生産額または生産量のデータが見つからなかったので、本研究では以下のような方法で県内生産額を推計します。

都道府県別の砂利・採石の生産額または生産量のデータが見つからなかったので、本研究では以下のような方法で県内生産額を推計します。

(2022年1月29日訂正、追記)

経済センサス‐活動調査 平成24年経済センサス‐活動調査 事業所に関する集計 産業横断的集計の表11の「054採石業,砂・砂利・玉石採取業」における「従業者数総数」の値を入手します。

この値に、表1-2中の「C鉱業,採石業,砂利採取業」における従業者1人当たり売上(収入)金額をかけることで、県内生産額を推計しました。

砕石

平成23年(2011年)産業連関表総合解説編では、上記の4の方法で推計しており、使用している統計資料は、経済産業省平成23年砕石等統計年報及びヒアリング調査になります。

本研究では、経済産業省平成23年砕石等統計年報の(2) 経済産業局別、都道府県別、事業所数及び用途・品種別生産における生産量に、平成23年(2011年)産業連関表 部門別品目別国内生産額表の「砕石」の単価をかけることで推計しました。

0629(その他の非金属鉱物)

経済センサス‐活動調査 平成24年経済センサス‐活動調査 事業所に関する集計 産業横断的集計の表11の「059その他の鉱業」において事業所数・従業員数ともに「該当データなし」(「−」)でした。

よって、0629(その他の非金属鉱物)の県内生産額は0と推計しました。

0711(石炭・原油・天然ガス)

石炭

平成23年(2011年)産業連関表総合解説編では、上記の3の方法で推計しています。

経済センサス‐活動調査 平成24年経済センサス‐活動調査 事業所に関する集計 産業別集計 鉱業,採石業,砂利採取業に関する集計の表3-2において、東北経済産業局の石炭・亜炭鉱業の事業所数は、「−」でした。

よって、岩手県の石炭産業の県内生産額は0と推計しました。

原油・天然ガス

平成23年(2011年)産業連関表総合解説編では、上記の1または3の方法で推計しています。

経済センサス‐活動調査 平成24年経済センサス‐活動調査 事業所に関する集計 産業横断的集計の表11において、岩手県内の原油・天然ガス鉱業の事業所数は1でした。

(2022年1月29日 太字の語句を追記)

次に、経済センサス‐活動調査 平成24年経済センサス‐活動調査 事業所に関する集計 産業別集計 鉱業,採石業,砂利採取業に関する集計の表3−2において、東北経済産業局内の原油・天然ガス鉱業の事業所数が3で、売上(収入金額)は「X」(数字が秘匿されているもの)でした。

したがって、岩手県における原油・天然ガスの県内生産額のデータを得ることは不可能と判断し、0と推計しました。








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