憂鬱飛行のコピー

詩 288

  憂鬱飛行

耳をすまして 雪よりも
しずかに つもる 灰 正午
さみしい横顔 口ずさむ
ふたりのための子守唄

影もかたちも失って
わたしはちがう つまずいて
自分のことも分からずに
見つめているだけ うっとりと

コスモスだけが知っている
廊下を わたる 風の色
待っているから 明日も どうせ

すてきな花壇で くるくる と
おどっていれば 千羽鶴
遠くなるたび ひびわれる 頬

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