灯台へのコピー

詩 259

  灯台へ

またたくうちに根をはって
かげろう つむじにただよわせ
マストは立った ゆっくりと
痛ましいほどつつましく

散歩するのも許可制で
ソファに沈めば 足が出て
また怒られる ひとりきり
誰も知らない 鈴の音

くちびる 寒く 波に塔
あたたかくして 息をとめ
本をならべる ほほえみ 浮かべ

葉脈 なぞって 日が暮れて
かわいいだけではゆるされず
なにを売ろうか あきらめようか

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