北風のコピー

詩 255

  北風

白に 灰色 同じ血の
かなしみ 顔を寄せ よそ見
愛撫の餌食 糸をたれ
今年最初の影を踏み

取り残されても 悪口に
幼虫 少しも痛がらず
小柄で 地味な そのかたち
まるで 新品 その寡黙

泡もはじけて 人々の
寝しずまるころ ささやいた
とぎれとぎれの 黄色いひびき

あなたは かかし トルコ石
みにくい まるい 存在に
くつ下 はかせ これで安心

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