灰色チューリップのコピー

詩 275

  灰色チューリップ

だまっていても それだけで
砂が入った赤い目で
日傘の下でまどろんで
スプーンの上 さみしくて

そちらから見たわたしなら
足音 流れる 空 見あげ
しずかにうなずくことでしょう
次のあらしは もうすぐだ

いまごろ あなたは 海の底
かがやき 忘れた オウムガイ
風は なにいろ ナイチンゲール

プラネタリウムで かくれんぼ
愛されるとは知らないで
まだ 残る 酸素 全部 あげよう

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