詩 285
真空管幻想
夜 落ちかかるころのこと
空気がぬけたオレンジの
甘美なかおり 色ガラス
通信不能 凍る胸
食器は かたかた 泥の沼
ちらばる 痛み 泡をふき
冬の浜辺のバイオリン
鎖につながれ 根をはって
耳をすませば 砂男
あいもかわらず クロールで
水底 長い影を 軽蔑
消え去れ ボタン 草 深く
無口な少女 ひじをつき
やすらか 半分 ドライフラワー
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真空管幻想
夜 落ちかかるころのこと
空気がぬけたオレンジの
甘美なかおり 色ガラス
通信不能 凍る胸
食器は かたかた 泥の沼
ちらばる 痛み 泡をふき
冬の浜辺のバイオリン
鎖につながれ 根をはって
耳をすませば 砂男
あいもかわらず クロールで
水底 長い影を 軽蔑
消え去れ ボタン 草 深く
無口な少女 ひじをつき
やすらか 半分 ドライフラワー
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