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詩 342

  百年ピクニック

足どり ゆるやか 影 落とす
ただの風さえ 讃えたい
はら はら ひとつ かわき 消え
まるでなかったかのように

無垢の証拠は見つからず
やっと出会えた 虫めがね
天使の骨だと だまされて
不安はないのに かなしくて

境界線に 指紋 つけ
背後で 崩壊 雲の峰
ベッドの端の つめたい余白

返事はいつも 故障中
悪夢の夜を数えあげ
うたがうために 唾棄するために

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