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利他の教育実践哲学〜魂の教師塾〜

著者の野口 芳宏氏は長年小学校教諭・校長として50年にわたり教育現場に携わってこられた教育者。

市立図書館で娘の本を探しているときになんとなく「利他」という言葉が気になって読んでみました。

最近、地域のPTA活動に取り組む中で、先生方とお話しする機会に恵まれています。

そして、自分自身の教育感、子供達との向きあいを考えることもしばしば。

良い心の軸足となる考えを得る機会となりましたので、皆さんに共有したいと思い投稿しました。

ぜひ多くのお父さんお母さんに読んでいただきたいなと思います。
”スッ”と心が穏やかな気持ちになります。

 人は例外なく「幸福」を求めて生きているが、幸福になるためには、「利己的」な生き方をするほうが得だ、と考えがちではないか。だが、それは実は大きな誤認である。自己中心的に生きた人の末路が幸せだった例が身近にあるだろうか。利己的な生き方によってある時期は健康や地位や名誉や金銭に多少は恵まれたかもしれない。だが、それは果たして真の幸福な人生と言い得るのか。そうではあるまい。
 「幸福」の正体とは、一体何か。それは「誰からも大切にされること」だ。いかなる境遇に立ち至ったにしても、取り巻く人々の誰からも愛されているならば、その人の日々は幸福だと言って良いだろう。幸福の正体とはこれである。
 教育の究極の目標は、一人ひとりの人間を幸せにすることなのだ。その為に最も肝心なことは一人ひとりの「良き人生観の確立」をすることである。良き人生観の持ち主は必ず幸せな人生を送ることができる。それは疑う余地のない真理である。

利他の教育実践哲学|野口 芳宏|2010年|はじめに


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