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「若者力」を読んで


こちらの書籍は、日本農業新聞の紙面(2017〜2018.3月)にキャンペーンとして掲載されたものを収録したもの。

◼️ 若者力/日本農業新聞取材班/2019

全国各地で活躍する新規就農者の取り組みが丁寧な取材により紹介されている。

書籍の巻頭言に「なるほど!」と膝を打つ。

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迷い戸惑い、未熟であるのも、若者の特徴だ。農山村に向かう若者たち誰もが「きらきらと輝く」成功者ではない。受け入れる地域も、時にはぶつかり、悩み葛藤しながら、共に手を携える。そこに「若者力」が芽生える。
性急な外国人労働者の受け入れ拡大や非正規雇用の増大など、時代や政府が求める労働のあり方には、人を人として見ていないような側面が見え隠れし、農山村に向かう若者たちからは、『官製労働』を無自覚にも否定しているようにも思える。取材では暮らしと仕事がつながり、自分の人生をつくりたいという若者たちが向かう農山村の力にも、改めて気付かされた。農山村の代名詞のように言われがちな「過疎地」や「高齢化」。そして農業や農家に対しては「所得向上」、「規模拡大」が血気盛んに求められている。しかし、若者と地域を取材すると、決してそんな言葉には集約できない双方の価値が見えてきた。
[本文抜粋:若者力/日本農業新聞取材班/2019]
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昨今の新規就農を目指す若者の目線には、こういう「自分らしさ」や「生きがい」や「地域とのつながり」に価値観を置いてるんだなぁと思ったところでした。


と同時に、農業を成長産業の一つと捉えて、農業分野のDXに積極的に取り組み、大規模化、効率化&省力化、高収益化に取り組む若手農家の姿も垣間見ています。


新規就農希望者を受け入れる側の地域もその多様性や価値観の変化に気づき、柔軟に対応していくことが、持続可能な地域農業に求められていることだと思いました。


良書です。是非読んでみてください。

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