アメリカある地方における部活動手当解題 2 1970年代と1980年代文書をもとに


https://note.com/toshitoshi99/n/n93bb7bd2938c
に触発されて部活動の賃金配分について洞察を深めた論文が以下に存在する。
1970代記載論文を70論文、これに触発された論文を80論文と略する。

https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/019263658006443817?icid=int.sj-related-articles.similar-articles.1
以下は筆者が素描した80論文の骨格である。

【確かに賃金を決める上での大事なことは総額であるのであるが、それにもまして重要なことは、多種多様な課外活動契約においていかに平等性を貫くかであり、そして賃金補償されるべき教員が基本である賃金配分決定の核に事前に関与できるか、である。 教員は全ての合議に参加する必要はないが、全ての当事者が事前に関与することが必要であることを熟知している。

この性質から、我々の案はたくさんの教員に受け入れられた。
もちろん、行政や教育委員会にも受け入れられることも必要であるが。
これは初歩的なことで、まずここから始めるべきである。
まずここから始めた、いやここから始めるべきなんだ、そしてそれは簡単なことであると。校長を始め関係者に、この文書の持つ意味を説明し、それに責任を持つことが重要になる。1、課外活動に関する賃金配分について苦情をなくしていくこと 2、どの課外活動が仕事として見合うものか、否かの情報を、労働者である教員に与えることが容易になること 3、どの課外活動が発展してくものか、そうでないかの決定や、それが賃上げ要求できるものか、否かの決定を促す起爆剤となること】

まず委員会は、教員の代表、課外活動のマネージャー、運動マネージャーで大事な核となる事項の草案を作成した。そしてその草案を全ての部活動担当教員に送付し、この草案でカバーされていない事柄やこの柱となる核の重要性についての順位つけについて広く意見を募った。
80論文の革新的なところは、全教員に給与の核となる重要事項の決定前に、アンケートをとり、その声を最大限尊重し、その結果を反映させたことだ。間接民主制でなく、直接民主制的なものを採用している

時間外の概念の拡張としては、休日手当を匂わす記載していることも80論文の特徴といっても過言でなかろう。


70論文と80論文の対比

核の対比

共通概念といえるもの

    student contact time

70論文 通常の授業枠を超えて生徒と接点を持った時間
このカテゴリーは、アドバイザーやコーチとして直接的,定期的に生徒と関わった時間に限定される。例えば、練習、着替え、試合、遠征などに要する時間などが含まれる。

80論文 生徒が直接的な監督下に置かれた実際の時間 練習、着替え、試合、遠征時間を含む。(ただし、1練習において2時間半を超えてはいけない)
 
     preparation time

70論文 課外活動と連関性のある事前準備活動、プラン作成

80論文 生徒を直接監督しない活動を指す。具体的には、チーム編成の考案、経理帳簿の作成、勧誘行為、統計作成などに要する時間を含む。

     public exposure and expectation

70論文 観客の人数、メディア掲載の見通し PR活動、これらはすべて個人にのしかかる重圧であるが、それらを考慮する。

80論文 主観的なものであるが、以下の2つの項目を採用する。
    1 顧客またはサービスユーザー
    2 必要とされた広報契約


新たに追加された項目

80論文 
1、週末、休日での活動
     2、その他、この核に含まれていないもの

2、
     1、スチューデントアドバイサー比率


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